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2017世界卓球デュッセルドルフ大会速報

★大会第4日目・6月1日の日本選手関係のタイムテーブル

●混合ダブルス3回戦
10:00(日本時間17:00) 吉村真晴/石川佳純 vs. パク・シンヒョク/リ・ヒョンシン(北朝鮮)
10:00(日本時間17:00) 田添健汰/前田美優 vs. 張禹珍/李ジオン(韓国)
 
●女子ダブルス3回戦
11:15(日本時間18:15) 平野美宇/石川佳純 vs. 丁寧/劉詩ウェン(中国)
11:15(日本時間18:15) 早田ひな/伊藤美誠 vs.  リ・ヒョンシン/リ・ミギョン(北朝鮮)
 
●男子ダブルス3回戦
12:15(日本時間19:15) 丹羽孝希/吉村真晴 vs. K.カールソン/M.カールソン(スウェーデン
12:15(日本時間19:15) 森薗政崇/大島祐哉 vs. アレグロ/ランビエ(ベルギー)

●女子シングルス3回戦
13;15(日本時間20:15) 平野美宇 vs. 陳思羽(チャイニーズタイペイ)
13:15(日本時間20:15) 伊藤美誠 vs. 蘇慧音(香港)
13:15(日本時間20:15) 佐藤瞳 vs. サマラ(ルーマニア)


●男子シングルス2回戦
14:15(日本時間21:15) 水谷隼 vs. 張本智和
15:15(日本時間22:15) 丹羽孝希 vs. ガオ・ニン(シンガポール)

●女子シングルス3回戦
16:15(日本時間23:15) 石川佳純 vs. リ・ヒョシム(北朝鮮)
16:15(日本時間23:15) 加藤美優 vs. 梁夏銀(韓国)

●混合ダブルス準々決勝
18:00(日本時間6月2日1:00)

●男子シングルス2回戦
19:30(日本時間6月2日2:30) 村松雄斗 vs. モンテイロ(ポルトガル)

大会第4日目、日本選手関係のタイムテーブルは上記のとおり。女子ダブルスの平野/石川対丁寧/劉詩ウェン、男子シングルスの水谷対張本など、注目カードが目白押し。日本選手以外でも、注目カードはマメにチェックしていきます!
●女子シングルス1回戦
ディアコヌ(ルーマニア) 6、ー7、ー8、13、9、3 マンツ(ドイツ)
シャオ・マリア(スペイン) 4、9、8、9 ミッテルハム(ドイツ)
ドボラク(スペイン) 6、ー10、6、7、9 ワン・ユエン(ドイツ)
●女子シングルス2回戦
ジルベライゼン(ドイツ) 7、ー8、7、9、ー7、8 ユ・モンユ(シンガポール)
リリー・チャン(アメリカ) ー7、ー4、7、10、ー7、6、6 ヴィンター(ドイツ)
ペルゲル(ハンガリー) ー4、9、7、3、7 ゾルヤ(ドイツ)

女子シングルス1・2回戦が行われた大会第3日目、地元ドイツ女子は次々にセンターコートに登場したが、相次いで敗れた。
呉佳多やイバンチャンといったかつての主力選手の姿はなく、若手中心の陣容だが、2回戦を突破できたのはベテランのジルベライゼンのみ。エースのゾルヤまでもが、勝利へのプレッシャーからかプレー中もいら立ちを隠せず、ハンガリーのベテラン・ペルゲルに敗れた。ゾルヤはベスト8以上に進むチャンスもあると思われただけに残念。
  • 1回戦は勝ち抜いたゾルヤだが……

  • ペルゲル戦は1ー4で完敗を喫した

  • 試合中に左足を傷めたミッテルハム、ストレートで敗れる

●女子シングルス2回戦
石川 3、6、3、4 ノスコワ(ロシア)
佐藤 5、4、6、6 鄭先知(チャイニーズタイペイ)
伊藤 10、10、ー9、4、11 エーラント(オランダ)
加藤 8、5、ー8、13、ー9、6 呉穎嵐(香港)

女子シングルス2回戦、すでにお伝えした平野の勝利に続き、日本の4選手はいずれも勝利。ベスト32に勝ち残り、明日の3回戦進出を決めた。

石川はバックハンド主戦で攻めの遅いノスコワを、バックハンドの緩急と強烈なフォアのカウンタードライブでノックアウト。会心のゲームを見せ、「練習どおりのことができたし、良いプレーもありました」と充実のコメント。石川と同時に試合に入った佐藤も、鉄壁のバックカットで鄭先知にスマッシュを打たれても盛り返し、完勝した。

加藤は呉穎嵐に対し、中盤で大量リードを奪った5ゲーム目に守りに入って落としたが、それでも6ゲーム目をきっちり勝ちきったのはさすが。「緊張しました。まずは1ゲームを取ろうと思って試合に入りました。意識しちゃダメと思いながらも、どうしても勝ちを意識してしまって、5ゲーム目を逆転で落としてしまった。リードすると勝ちを意識してしまい、ラリーのテンポが少し遅れてしまう。最後は気持ちと思ってやり切りました」(加藤)。

そして伊藤は、女子シングルス1回戦や女子ダブルス2回戦での苦戦で、ようやく目が覚めてきたか。エーラント戦の中盤から、伊藤らしい意外性のあるスマッシュが増え、何より表情に明るさが出てきた。1回戦のグイ・リン戦はずっと表情を曇らせたままで試合をしていたからだ。第1ゲーム10ー8、第2ゲーム10ー7のゲームポイントからいずれもジュースに追いつかれ、まだ完全に復調とは言えないが、「競っていてもしっかりゲームを取れたことが勝ちにつながった。1回戦は内容は全然ダメだったけど、それを乗り切れたから(2回戦では)ジュースや2点差のゲームも取れたし、自分を成長させてくれた試合でした」と試合後に語った。
  • サービス・レシーブから自信に満ちたプレーを見せた石川

  • ノスコワは石川の猛攻になすすべなし

  • 加藤、呉穎嵐との接戦を制す

  • 佐藤に敗れた16年世界団体戦のヒロイン、鄭先知

●女子シングルス2回戦 
平野美宇  5、3、8、11  サウエータブット(タイ)

 タイの選手は侮れない。しかし、平野の強さは本物だ。スタートから飛ばしていき、バックハンドの強打を決めていく。4ゲーム目はジュースまでもつれたが、最後は変化サービスで得点して、ストレートで下した。

試合後の平野のコメント。
「すごく良い試合ができて、明日につながる試合ができた。サービスが最近良くなっていて、それが勝てる理由のひとつです。今回、2試合連続4-0で勝てるので明日に良い形でつながった。ただ、4ゲーム目は7-10になったのでまだまだと思うところもありました」
●男子ダブルス2回戦  
丹羽/吉村  8、9,10、-7、4 プレテア/スッチ(ルーマニア)

 リオ五輪の団体ダブルスペアの丹羽/吉村がルーマニアペアを変化と速攻で破り、ベスト16入りを決めた。

★試合後の丹羽/吉村のコメント
「大事な試合を勝つことができてよかった。昨日は凡ミスが多かったけど、今日は昨日よりだいぶ良くなった。相手が強くなればもっと足が動いてくると思うし、明日以降が楽しみ」(吉村)
「 まだ向かっていく戦い方ができていない。明日からはしっかりとプレーしたい」(丹羽)
●女子ダブルス2回戦
石川/平野 6、8、3、5 マンツ/ワン・ユエン(ドイツ)
伊藤/早田 ー5、4、4、ー10、9、9 金キョン娥/徐孝元(韓国)

女子ダブルス2回戦、日本の2ペアは揃ってベスト16入り。伊藤/早田が韓国のカットペアに苦しめられたが、我慢・我慢のプレーで攻略した。「1ゲーム目はふたりで打ちにいきすぎたところがあったので、2ゲーム目以降は自分が打つか、美誠が打つかをしっかり話しながら戦いました」(早田)。
  • 根性見せた! 伊藤/早田ペア

  • 堅守のカットペア。パートナーは変わったが、金キョン娥/朴美英を彷彿とさせた

 香港協会と韓国協会から共同提案された「ラケットの素材の自由化」の提案は否決された。しかし、今後、国際卓球連盟(ITTF)がラケットの素材に関するルールの検証を行うことになった。

 前回の総会では素材自由化の提案は僅差で否決されたものの、今回は可決されるのではないかという憶測もあった。しかし、実際にはITTFの用具委員会としての反対理由を述べ、また国際卓球メーカー連盟(FIT)内のラケットの研究グループが各協会へ「素材自由化」の反対理由を説明する文書を送るなど、素材自由化反対へ多くの協会が動いた形となった。
 今後、非木材ラケットの研究と検証はされるものの、しばらくは現行通りの木材中心のラケットのまま、となる。
●男子シングルス1回戦
ピスチェイ(スロバキア) 10、6、10、−7、5 鄭栄植(韓国)

リオ五輪では馬龍、張継科を追い詰めるなど、中国にじわりじわりと接近していた鄭栄植。新ボールに中国がほころびを見せる中、鄭栄植に大きなチャンスと思われたが、よもやの初戦負けでデュッセルドルフの舞台から消えることになった。
 アジア勢が得意としている細かい台上と回転量の多いボールでの変化だが、回転量が減ったニッタクボールでは大きなラリー、カウンターが容易となり、ヨーロッパ勢はフルスイングで叩いていく。中国が弱くなったのではない。アジアの武器が弱まり、ヨーロッパのラリー能力が強まっているような印象を受けた。
 鄭栄植がいくら止めても、ピスチェイは横殴りのようなミートを連発。ブロックの角度が合わず、「何でこんなボールが入るんだ?」という表情だった。

他にも許昕、黄鎮廷がヨーロッパ勢に初戦から苦戦するなど、ヨーロッパの卓球にボールが合っているように感じる。今大会、思わぬ波乱が起こるかもしれない。
  • 強烈なバックのミート打ちを連発したピスチェイ

  • 格上からの金星に勝利の咆哮

●男子シングルス1回戦
Da.ハベソーン(オーストリア) ー7、ー11、6、10、11、ー7、8 松平

男子シングルス1回戦、日本勢は松平が日本勢で唯一の黒星を喫した。上位進出が期待されたが、オーストリアのハベソーンに競り負けた。4ゲーム目7ー10、5ゲーム目は4ー9、8ー10のビハインドからジュースに持ち込みながら、取り切れなかったのが痛かった。最終ゲームも競り合ったが、8ー10でマッチポイントを握られ、最後は強烈なパワードライブをミドルに浴びた。

 「ハベソーンとは高校2年くらいの時にやっている。自分が攻めているのに、相手のカウンターがミスなく入ってきた。3・4ゲーム目にクロスへのボールが多くなってしまったので、5ゲーム目からはミドルとかも混ぜたけど、それでもカウンターにミスが出なくて、最後のほうは打つ手がなくなった。コース取りがまだあまいので、もっと多彩なコースに打てるようにしていかないといけない」(松平)
●男子シングルス1回戦
趙勝敏(韓国) ー9、4、6、ー7、13、ー9、8 ムラデノビッチ(ルクセンブルク)

サブアリーナで行われていた男子シングルス1回戦、昨年の世界ジュニア2位の趙勝敏と激戦を演じていたのが、ルクセンブルクのムラデノビッチ。長身でメガネ、そしてアンチと三拍子揃った(?)右シェーク異質攻守型。裏ソフト面でバックサービスを出した後、しばしばラケットを反転させ、アンチ面でのバックショートにフォアカット、チャンスボールには裏ソフト面のパワードライブと自在なプレー。アンチ面のショートは恐ろしくゆっくりと飛ぶ。フォアドライブもループでいなしたり、ストレートに強襲したりとなかなか多彩だ。

 「韓国選手とは何回かやったことがあるけれど、いつも3球目攻撃でやられているので、今日はレシーブを短くすることを心がけた。5ゲーム目に先にゲームポイントを取って、最終ゲームも8ー7でリードしていたので残念だよ」と試合後に語った18歳のムラデノビッチ選手。卓球を始めたのは8歳の時だが、14歳の時に当時のコーチに勧められ、バック面アンチに変更。来シーズンからは、ドイツ・ブンデスリーガのマインツのセカンドチームで、1番手としてプレーするという。マインツのセカンドチームはブンデスリーガの4部。「早くファーストチームに上がりたいね」と語っていた。試合後にも関わらず、笑顔で質問に答えてくれた好青年でした。
  • アンチショートがエグいムラデノビッチくん

  • フォアドライブも結構パワフル

  • こ、このアンチラバーは?!