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 9月27~30日に千葉県旭市総合体育館で2011年世界ジュニア選手権の女子代表選考会が行われ、丹羽美里(青森山田高)が19勝2敗で優勝し、代表の座を獲得した。

 選考会は22名の選手の総当たりリーグ戦で、優勝者1名が代表権を獲得する方式。丹羽は昨年の代表、谷岡あゆか(エリートアカデミー/帝京)、前田美優(ミキハウスJSC)や全日本ジュニア優勝の三宅菜津美(就実高)、インターハイ優勝の鈴木李茄(青森山田高)等の強豪選手を抑え、19勝2敗と2位以下を大きく引き離し優勝を決めた。

 2011年世界ジュニア選手権大会は、11月13~20日にペルシャ湾に浮かぶ島国、バーレーンの首都マナーマで行われる。
 震災の影響で3月末の横浜開催が中止され、開催が延期となっていた第24回アジアカップが、9月28~30日に中国の長沙で行われた。日本からは4選手が出場し、男子シングルスで吉田海偉(個人)が3位に入賞した。
 吉田は予選でガオ・ニン(シンガポール)に敗れたものの、1位通過で決勝トーナメントへ進出。準決勝では許昕(中国)に4-0のストレートで敗れ、3位決定戦に回った。3位決定戦では予選で負けているガオ・ニンとの再度対決となったが、4-0のストレートでガオ・ニンを破り、3位入賞を果たした。
 また、張一博(東京アート)、平野早矢香(ミキハウス)、石垣優香(淑徳大)はそれぞれ9位に終わった。

 男子優勝は馬龍(中国)。決勝戦では同胞の許昕を4-2で下した。郭炎(中国)と姜華君(香港)の対決となった女子決勝戦は、郭炎が姜華君を4-2で破り優勝を決めた。

上位の記録は以下のとおり。

〈男子〉
優勝:馬龍(中国)

準優勝:許昕(香港)
3位:吉田海偉、ガオ・ニン(シンガポール)

〈女子〉
優勝:郭炎(中国)

準優勝:姜華君(香港)
3位:郭躍(中国)、帖雅娜(香港)
 9月21~25日に、オーストリアのシュラガーアカデミーにおいて、ITTFプロツアー・オーストリアオープンが行われ、男子ダブルスで軽部隆介/上田仁(シチズン/青森大)が、中国勢相手に善戦し3位に入賞した。

 軽部/上田は本戦1回戦で郝帥/許昕(中国)を3-2で破る殊勲の勝利を上げると、準々決勝では荘智淵/呉志祺(チャイニーズタイペイ)を4-0のストレートで破り準決勝へ進出。準決勝でも今大会優勝ペアの馬龍/王皓(中国)相手に3-0とリードうばい勝利まであと1ゲームにせまった。しかし、その後4ゲームを連取され勝利にはつながらなかったが、中国勢を破っての3位入賞という結果を残した。また女子ダブルスでも福原愛/石川佳純(ANA/全農)が準々決勝でドデアン/サマラ(ルーマニア)を破り、3位に入った。

 男子シングルスの決勝は馬龍(中国)と張継科(中国)の対戦。シーソーゲームの末の第7ゲーム、10-6と馬龍が優勝に王手をかけたが、張継科が4回のマッチポイントをかわし、10-10のジュースへ。その後も張継科がねばりを見せ、幾度かのマッチポイントをかわしたが、最後はプロツアー決勝経験豊富な馬龍が張継科を突き放し、15-13で優勝を決めた。女子シングルスは丁寧(中国)が劉詩雯(中国)を4-1で下し優勝。日本勢では水谷隼(明治大)、石川佳純、福原愛のベスト8が最高成績だった。
 また、アンダー21では上田仁と森薗美咲(日立化成)がそれぞれ2位に入った。

上位の記録は以下のとおり。

〈男子シングルス〉
優勝:馬龍(中国)
2位:張継科(中国)
3位:許昕、馬琳(中国)

〈女子シングルス〉
優勝:丁寧(中国)
2位:劉詩雯(中国)
3位:王越古(シンガポール)、李暁霞(中国)

〈男子ダブルス〉
優勝:馬龍/王皓(中国)
2位:馬琳/張継科(中国)
3位:軽部隆介/上田仁、呉尚垠/柳承敏(韓国)

〈女子ダブルス〉
優勝:丁寧/李暁霞(中国)
2位:范瑛/武揚(中国)
3位:福原愛/石川佳純、ガニナ/Vi.パブロビッチ(ロシア/ベラルーシ)

〈U-21男子シングルス〉
優勝:陳建安(チャイニーズタイペイ)
2位:上田仁
3位:ワルサー(ドイツ)、グロット(デンマーク)

〈U-21女子シングルス〉
優勝:梁夏銀(韓国)
2位:森薗美咲
3位:鄭怡静(チャイニーズタイペイ)、ペソツカ(ウクライナ)
 9月15~18日に台湾でチャイニーズタイペイジュニア&カデットオープンが行われ、10歳の伊藤美誠(豊田町卓球スポ少)がジュニア女子シングルスで最年少優勝を遂げた。伊藤はカデットシングルス、そして加藤美優(TKOクラブ)、平野美宇(ミキハウスJSC山梨)とのカデット団体でも優勝し、今大会、3冠を達成した。

 伊藤はジュニア女子シングルスでは準々決勝で宋恵佳(青森山田高)を4-1で下すと準決勝ではインターハイ王者の鈴木李茄(青森山田高)をフルゲームの接戦で破り決勝へ進出。決勝は呉嘉儀(香港)を4-1で下し、10歳のジュニア王者が誕生した。伊藤は8月に行われた韓国ジュニアのカデットシングルスでも最年少優勝しており、ジュニアとカデットの両種目で最年少優勝記録を樹立した。

 今大会は日本選手の活躍が目立った大会となり、男子ジュニアシングルスでも東勇渡(エリートアカデミー/帝京)が決勝で洪子翔(チャイニーズタイペイ)を接戦の末4-3で下し優勝。カデット女子シングルスとジュニア女子ダブルスでも日本選手が上位を独占した。

上位の記録は以下のとおり。
〈ジュニア男子団体〉
優勝:チャイニーズタイペイA

準優勝:チャイニーズタイペイD



〈ジュニア女子団体〉

優勝:チャイニーズタイペイA

準優勝:日本(森田、石川、浜本、加藤結)



〈カデット男子団体〉
優勝:チャイニーズタイペイA

準優勝:香港


〈カデット女子団体〉

優勝:日本(加藤美、伊藤、平野)

準優勝:チャイニーズタイペイA



〈ジュニア男子シングルス〉

優勝:東勇渡

準優勝:洪子翔(チャイニーズタイペイ)



〈ジュニア女子シングルス〉

優勝:伊藤美誠

準優勝:呉嘉儀(香港)
3位:鈴木李茄



〈カデット男子シングルス〉

優勝:孔嘉德(香港)
準優勝:林兆恒(香港)



〈カデット女子シングルス〉

優勝:伊藤美誠

準優勝:浜本由惟
3位:平野美宇、加藤美優



〈ジュニア男子ダブルス〉

優勝:チェン・フォン/パン・シュエジエ(シンガポール)

準優勝:洪子翔/李佳陞(チャイニーズタイペイ)


〈ジュニア女子ダブルス〉

優勝:宋恵佳/鈴木李茄

準優勝:石川梨良/森田彩音
3位:浜本由惟/加藤美優



〈カデット男子ダブルス〉
優勝:廖振珽/林學佑(チャイニーズタイペイ)
準優勝:徐嘉言/黄建都(チャイニーズタイペイ)


〈カデット女子ダブルス〉
優勝:黄郁雯/廖雅萱(チャイニーズタイペイ)
準優勝:黄品榛/林家瑄(チャイニーズタイペイ)
 9月16~19日、埼玉・くまがやドームで第30回全日本クラブ選手権が開催。男女10種目で、熊谷の暑さに負けない熱戦が展開された。男子1部は、埼玉工業大OBの強力なメンバーを揃えたTTC浦和・土合Bが優勝。女子1部は里湯昔話 雄山荘 ロイヤルクラブが接戦の連続を制し、2連覇を飾った。各種目の上位チームは下記のとおり。

〈男子1部〉
優勝:TTC浦和・土合B(埼玉)
2位:卓楓会(東京)
3位:ねや卓球クラブ(岡山)、ウイニングクラブ(東京)
〈男子2部〉
優勝:弘前卓球協会(青森)
2位:WINS(大阪)
3位:ウエダTTC A(兵庫)、大阪ナイトクラブ(大阪)
〈男子50代の部〉
優勝:日産追浜(神奈川)
2位:双葉苦楽部(東京)
3位:卓楓会(東京)、JFEクラブ(千葉)
〈男子60代の部〉
優勝:サザンクロス(東京)
2位:FAMILY(神奈川)
3位:代々木クラブA(東京)、テニシャス・ナカーズA(神奈川)
〈男子小中学生の部〉
優勝:鳥屋クラブジュニア(石川)
2位:マイダス(東京)
3位:First Step(高知)、T.Cマルカワ(岡山)

〈女子1部〉
優勝:里湯昔話 雄山荘 ロイヤルクラブ(滋賀)
2位:ニッタク&チームワッキー(東京)
3位:MILFLUR(東京)、HIBIKI(大阪)
〈女子2部〉
優勝:MD相模(神奈川)
2位:梅島クラブ(東京)
3位:鳥屋クラブジュニア(石川)、S.K.U(東京)
〈女子50代の部〉
優勝:COLOR(神奈川)
2位:千代田クラブ(東京)
3位:みらくる(大阪)、大田クラブ(東京)
〈女子60代の部〉
優勝:つばさクラブA(東京)
2位:藤沢レディース(神奈川)
3位:かりん(千葉)、板橋クラブ(東京)
〈女子小中学生の部〉
優勝:浜寺アスリート倶楽部(大阪)
2位:ミナミラボ(福井)
3位:徳地卓球スポーツ少年団(山口)、その田卓研(兵庫)

下写真は左から、45台を設置したくまがやドームのフロア、男子1部優勝のTTC浦和・土合B、女子1部優勝の里湯昔話 雄山荘 ロイヤルクラブ
 9月4~13日にアフリカのモザンビークでアフリカ競技大会が行われ、男子シングルスで初出場の20歳のオマール・アサール(エジプト)が初優勝を決めた。アサールはITTFジュニアサーキットでは過去6度優勝経験があるが、シニアの大会での大きなタイトルは今回が初めてとなる。

 今大会、第3シードのアサールは準決勝で第2シードのアリ-サレハ(エジプト)を4-1で下し、決勝に進出。決勝では第1シードのラシン(エジプト)を4-0のストレートで破り優勝を決めた。

 アサールは今年5月の世界選手権後に肩の手術をしており、回復が心配されていたが、手術後初の国際大会で復調を見せた。
 また、2012年のロンドン五輪のシングルス代表権も獲得。手術前に「今大会の勝利とロンドン五輪出場がゴール」と語っていたアサールだったが、アフリカでのゴールに到達した。今後の世界での活躍にも期待したい。
 9月5日~8日、12~13日の6日間で、秋の関東学生リーグ1部が行われた。
男子は最終日に明治大が早稲田大を4-0で下し、春に続く優勝を飾った。
女子は5日目終了時点で5勝1敗だった淑徳大と早稲田大が、4勝2敗だった専修大、中央大に敗れ、4チームが5勝2敗で並ぶというかつてない大混戦になった。そのため、同4チーム間の対戦成績による勝率により最終順位が決定。結果、専修大が13年ぶりの優勝となった。

結果は以下の通り

男子      女子
優勝:明治大  優勝:専修大
2位:早稲田大  2位:淑徳大
3位:中央大   3位:中央大
4位:専修大   4位:早稲田大
5位:埼玉工業大 5位:東京富士大
6位:法政大   6位:大正大
7位:日本大   7位:日本大
8位:筑波大   8位:青山学院大

個人賞
殊勲賞:松渕健一(明治大)、原ちひろ(専修大)
敢闘賞:田中健奨(専修大)、中島未早希(早稲田大)
優秀選手賞:神巧也(明治大)、水谷隼(明治大)、笠原弘光(早稲田大)、松澤茉里奈(淑徳大)、王舒(青山学院大)
最優秀ペア賞:水谷隼・平野友樹(明治大)、倉林奈保・多田光希(中央大)

尚、本大会の詳細は卓球王国12月号(10月21日発売号)に掲載致します。
 9月8~12日、中国の江蘇省蘇州太倉で太倉ジュニア&カデットオープンが行われ、中国選手が全種目を制し、独占優勝を飾った。
 日本からは、松山祐季(愛工大附属中)、木造勇人(美崎クラブ)、髙見真己(美崎クラブ岐阜)の3名が出場し、カデット男子団体で3位に入賞した。

優勝者およびチームの記録は以下のとおり。

【ITTF太倉ジュニア&カデットオープン優勝の記録】
※日本女子の出場はなし
ジュニア男子団体:中国
ジュニア女子団体:中国
カデット男子団体:中国(日本男子3位)
カデット女子団体:中国
ジュニア男子シングルス:周啓豪(中国)
ジュニア女子シングルス:張薔(中国)
カデット男子シングルス:魏世皓(中国)
カデット女子シングルス:劉高陽(中国)
「4年間でラケットコントロールで4回失格した選手は、1年間の出場停止」

 9月10日の日本卓球協会の理事会で、「4年の間にラケットコントロールで4回失格した選手は、4回目の時の大会は最後まで競技を続けられるが、その後、12カ月間の出場停止処分を受ける」というルール改正が承認された。これは国際卓球連盟のルール変更を受けたものだ。

 また、全日本選手権大会マスターズの部(年代別)で、来年度から現行のオレンジボールからホワイトボールに変更になることが決定した。

 さらに、東日本大震災を受けて、岩手県と宮城県の日本卓球協会への登録料を無料(被災地登録者のみ)とし、福島県の登録者の登録料を50%減免することが決定した。
10月からレーティングシステムが導入
卓球愛好者の楽しみが広がる


 選手同士の対戦結果に基づいて、選手の強さをポイント(数字)による絶対評価して、楽しんでいくのが「レーティングシステム」。9月10日の日本卓球協会の理事会でこのレーティングの導入が決定。試験的に、助走期間として10月から各加盟団体、支部団体でできる範囲で導入していくことになりそうだ。

 理事会では「あまりにも提案が唐突ではないか? 入力の手間が加盟団体の負担になるのでは? 実際に本当に登録人口増につながるのか?」という質問や反対意見も出たが、提案した前原正浩専務理事は「2014年の東京での世界選手権開催を考えたら、今、このタイミングで実施したい。大会情報やチケット販売情報もネットやメールを使って発信できるし、アメリカでも成功しているように、何よりこの楽しみが広がれば、卓球の愛好者がさらに増えていくはず」と力説。賛成多数でこの提案が承認された。

 レーティングはすでにアメリカなどで導入され、卓球愛好者の大きな励みとなっているシステムだが、日本のスポーツ界での導入は初めて。また日本卓球協会のような多くの登録人口を持つ団体での導入は、世界でも例を見ない。
 大会結果を入力すれば、すべての選手のポイントが数値化され、その上がり下がりを楽しみ、過去の成績も表示され、将来的にはレーティングによってクラス別大会も実施できるものだ。今後、レーティングの対象となる大会が増え、愛好者がその楽しみを実感できると、愛好者、登録人口は急激に増加していく可能性がある。
 パソコンや携帯電話で選手自身のポイントの上下や、卓球仲間のポイントや過去の戦績を見ることができ、試合をするだけでない、ほかの卓球の楽しみを味わうこともでき、大きな励みになる。

 各大会主催者は、管轄地域のレーティング選手登録人数をウエブサイトで見ながら、レーティング対象大会の導入を行っていく。レーティング登録選手が増えれば、その地域のレーティング対象大会が行われる可能性がより高くなるので、みんなでレーティング選手登録をして、日本卓球界を盛り上げていきましょう。