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 2月10日に行われた日本卓球リーグ実業団連盟の理事会で、女子チーム「藤ミレニアム」の加盟が承認された。

 藤ミレニアムの母体は特別養護老人ホームである社会福祉法人 幸聖福祉会 藤ミレニアム。一昨年の4月に創部され、昨年の全日本実業団選手権ではG2トーナメント優勝(予選2位チームによるトーナメント)の実績がある。

 主なメンバーは、主将の堀部紗代(専修大卒/全日学複ベスト4)、花田麻里(立命館大卒/インターハイ複優勝、全日本カデット複優勝)、溝上千秋(愛知工業大卒/全日本ジュニアベスト4)、物部南砂(明徳義塾高卒/元サンリツ)ら。
 2月9~13日、ITTFプロツアー・カタールオープンが行われた。

 男子シングルスは許シン(中国)が決勝でボル(ドイツ)を4-0で下して優勝。日本選手は水谷隼(明治大)が準々決勝まで進出するも張継科(中国)に敗れた。
 女子シングルスは元世界ランキング1位の劉詩ウェン(中国)が優勝。決勝で丁寧(中国)を破り、10年カタールオープン以来の5勝目をあげた。

 男女ダブルスもともに中国勢が制し、日本勢は松平健太/丹羽孝希(早稲田大/青森莉山田高)、藤井寛子/若宮三紗子(日本生命)の全日本優勝ペアがともにベスト8に入った。

 また、U-21では丹羽孝希と森薗美咲(青森山田高)がともに決勝まで進んだが、敗れて準優勝だった。

[ITTFプロツアー・カタールオープン優勝記録]
男子シングルス:許シン(中国)
女子シングルス:劉詩ウェン(中国)
男子ダブルス:王励勤/許シン(中国)
女子ダブルス郭躍/李暁霞(中国)
U-21男子シングルス:シバエフ(ロシア)
U-21女子シングルス:姜美順(韓国)
 2月6日、東京・代々木第二体育館でジャパントップ12が行われ、男子は水谷隼(明治大)が、女子は藤井寛子(日本生命)がともに2度目の優勝を飾った。

 トップ12は、先の全日本選手権ベスト8の選手および、日本卓球協会推薦で選ばれた男女それぞれ12名しか出場できない賞金付き大会。第1ステージは4名ずつのリーグ戦(5ゲームズマッチ)を行い、1位の選手のみが決勝トーナメント(7ゲームズマッチ)に駒を進めることができる。

 男子で決勝トーナメントに進出したのは水谷、丹羽(青森山田高)を破った笠原(早稲田大)、混戦ブロックを抜けた吉村(野田学園高)、そして張(東京アート)。
 準決勝では笠原が水谷と好ラリーを展開するも、全日本王者の意地を見せた水谷が4-3で勝利。そして、もう片方の対戦では高校生の吉村が、全日本準優勝の張を4-3で破る金星を挙げて決勝に進出した。
 決勝では第1ゲームこそ、吉村の猛攻にあってデュースになったが、このゲームを奪うと、続く3ゲームは持ち前のハイバランスな攻守を見せた水谷が連取してストレート勝ち。2年連続2回目の優勝となった。

 女子は、注目された全日本王者の石川(ミキハウスJSC)が発熱で棄権するというアクシデント。第1ステージを抜けたのは若宮(日本生命)、藤沼(日立化成)、福原(ANA)、藤井(日本生命)だった。
 準決勝、サウスポー同士の対戦になった若宮vs.藤沼は引き出しの多さを見せた藤沼が勝利。世界選手権代表対決となった福原vs.藤井は藤井が勝利。福原は、試合後の記者会見で前日に急性胃炎にかかっていたことを明かした。
 決勝は、全日本の準決勝と同じ組み合わせに。四天王寺高時代の同級生対決でもあるこの対戦は、昨年末から好調を維持している藤井が進化させたバックハンド攻撃で攻め立て4-2で勝利。世界選手権代表としての素晴らしいプレーを見せ、6年振りの優勝を飾った。
 2月2~6日、チェコにてITTFジュニアサーキット・チェコジュニアオープンが行われ、カデット男子複で日本の水谷良紀/松山祐季(愛工大付属中/卓伸ク)が優勝した。

 日本からは自主参加で水谷と松山の2名が出場したチェコジュニアオープン。ジュニア男子シングルス、ジュニア男子ダブルス、カデット男子団体、カデット男子シングルス、カデット男子ダブルスの5種目に参加するタフな日程だったが、カデット男子ダブルスで見事に優勝。カデット男子シングルスでは水谷が2位に入る健闘を見せた。  

[ITTFジュニアサーキット・チェコジュニアオープン優勝記録]
ジュニア男子団体:フランスA
ジュニア女子団体:ロシア
カデット男子団体:スロバキアA
カデット女子団体:ロシアA
ジュニア男子シングルス:ラカトシュ(ハンガリー)
ジュニア女子シングルス:スッチ(ルーマニア)
カデット男子シングルス:キャサン(フランス)
カデット女子シングルス:グーセワ(ロシア)
ジュニア男子ダブルス:ディヤス/クルパ(ポーランド)
ジュニア女子ダブルス:チオバヌ/スッチ(ルーマニア)
カデット男子ダブルス:水谷良紀/松山祐季(日本)
カデット女子ダブルス:チェルノワ/グーセワ(ロシア)
 2月5~6日、ベルギーにてヨーロッパトップ12が行われ、男子はクレアンガ(ギリシャ)、女子はリー・ジャオ(オランダ)が優勝した。

 ボル(ドイツ)が不在の今回、サムソノフ(ベラルーシ)が本命視されていたが、ギリシャの豪腕・クレアンガが決勝でサムソノフを破った。クレアンガは予選でスミルノフ(ロシア)に敗れたが、準々決勝ではオフチャロフ(ドイツ)を4-3、準決勝ではシュラガー(オーストリア)を4-1で下して決勝進出。決勝ではサムソノフを4-3で下し、初優勝を果たした。
 クレアンガはこれまで、02年ヨーロッパ選手権、02年ITTFプロツアー・グランドファイナル、03~04年ワールドカップ、07年ヨーロッパトップ12など大舞台での準優勝が多かったが、1986年ヨーロッパユース選手権(カデット)以来のシングルスタイトル獲得となった。

 女子シングルスはリー・ジャオ(オランダ)が4度目の優勝。男子のクレアンガ同様、予選でフー・メレク(トルコ)に敗れて2位通過だったリー・ジャオ。しかし、トーナメントに入ると危なげない戦いぶり。準々決勝のリー・チェン(ポーランド)戦で1ゲームを失ったが、準決勝のリー・ジエ(オランダ)戦、決勝のVi.パブロビッチ戦をストレートで快勝し、優勝をさらっていった。
 リー・ジャオは、05年にヨーロッパトップ12初出場で3位。翌年も3位だったが、07年に初優勝を飾ると翌08年も優勝。09年5位のあと、10年に優勝し、今年連覇を達成。7回出場し、4回優勝と抜群の相性を見せている。 

[ヨーロッパトップ12優勝記録]
男子シングルス:クレアンガ(ギリシャ)
女子シングルス:リー・ジャオ(オランダ)
 2月1日、日本卓球協会は5月8~15日にオランダ・ロッテルダムで開催される第51回世界卓球選手権(個人戦)の日本代表メンバーを発表した。個人戦5種目のエントリーは以下のとおり。

■第51回世界卓球選手権(個人戦)・日本代表 ※掲載は2011年1月発表の世界ランキング(=WR)順

★男子シングルス
水谷隼(明治大・スヴェンソン/WR7)
松平健太(早稲田大/WR32)
岸川聖也(スヴェンソン/WR33)
張一博(東京アート/WR55)
丹羽孝希(青森山田高/W83)
松平賢二(青森大/WR88)

☆女子シングルス
福原愛(ANA/WR8)
石川佳純(ミキハウスJSC/WR11)
平野早矢香(ミキハウス/WR17)
石垣優香(淑徳大/WR25)
若宮三紗子(日本生命/WR56)
藤井寛子(日本生命/WR61)
谷岡あゆか(エリートアカデミー・帝京/WR102)

★男子ダブルス
水谷隼/岸川聖也、松平健太/丹羽孝希、張一博/松平賢二
☆女子ダブルス
福原愛/石川佳純、藤井寛子/若宮三紗子、石垣優香/山梨有理
◎混合ダブルス
未定(シングルスの出場選手の中からペアを組む)

 男女シングルスの出場枠は本来は各協会につき5名までだが、世界ランキングの20位以内に入っている選手数に応じて、最大7名までエントリーすることができる。男子は水谷隼(7位)、女子は福原愛(8位)、石川佳純(11位)が20位以内に入っているため、男子は6名、女子は7名がシングルスにエントリーした。

「岸川と吉田は国際競争力では同等だが、岸川のモスクワ大会での活躍や、年齢等を考慮した。高木和(卓)は国際大会への出場が少なかったので、国際競争力を評価できなかった」(全日本男子・宮崎義仁監督)
「谷岡は世界ジュニアで中国選手に勝利しており、カットという戦型も含め、将来性を考慮して選考した。ダブルスの山梨は、韓国オープンとジャパンオープンでの実績を評価した」(全日本女子・村上恭和監督)
 1月26~30日、ITTFプロツアー・イングランドオープンが行われた。

 男子シングルスはベスト4を中国勢が独占する中、王励勤、馬琳のベテランふたりに勝利した陳杞が優勝。07年オーストリアオープン以来の優勝を飾った。

 女子シングルスもベスト4を中国勢が独占し、丁寧が優勝。層の厚さを見せつけた中国であったが、全日本女王に輝いたばかりの石川佳純(ミキハウスJSC)が3回戦で郭躍(中国)を破り、一矢報いた。石川は、李暁霞に敗れてベスト8に終わったが、女子ダブルスでは平野早矢香(ミキハウス)とのペアで3位。U-21では優勝するなど、全日本女王の実力を世界にアピールした。

 なお、日本男子の出場はなかった。

[ITTFプロツアー・イングランドオープン優勝記録]
男子シングルス:陳杞(中国)
女子シングルス:丁寧(中国)
男子ダブルス:許シン/張継科(中国)
女子ダブルス郭炎/郭躍(中国)
U-21男子シングルス:徐賢徳(韓国)
U-21女子シングルス:石川佳純(日本)
 23日まで行われた全日本選手権の女子シングルスで初優勝を遂げた石川佳純(ミキハウスJSC)が、IMG(日本支社:東京都渋谷区)とマネジメント契約を締結した。

 IMGは、スポーツ選手・モデルなどのマネジメントなどを行っているマネジメント会社。契約選手にはゴルフのタイガー・ウッズ、ミッシェル・ウィー、テニスのフェデラー、ナダル、シャラポワ、錦織圭、スケートのヤグディン、浅田真央、安藤美姫、小塚崇彦などそうそうたる顔ぶれ。

  今後はこれら世界で活躍しているアスリート同様に、IMGが競技面をサポート。今後も石川の活躍から目が離せない。
卓球への本格的な参入を始めたドイツの総合スポーツメーカー、アディダスが世界ランキング2位の馮天薇(シンガポール)、同10位のリー・ジャオ(オランダ)とスポンサー契約を結んだ。

中国の最大のライバルであり、中国以外では世界最強の選手とも言える馮天薇は、昨年5月の世界団体選手権決勝で中国から2点を奪い、シンガポールの初優勝に貢献。12月のITTFプロツアー・グランドファイナルでも初優勝を飾り、今年5月の世界選手権ロッテルダム大会、2012年ロンドン五輪でも上位進出が期待されるトップランカーだ。
今年37歳のベテラン選手であるリー・ジャオは、07年ヨーロッパ選手権のチャンピオン。職人芸のバックショートと不屈の闘志で、今なおヨーロッパのトップ選手として活躍している。プロツアー・グランドファイナルでは3位に入り、世界ランキングは10位まで上昇。ロンドン五輪への推薦出場も確実な状況だ。

女子のトップ選手ふたりと同時に契約したアディダスは、卓球界でさらに存在感を増していくことになるのか。今後の動向からも眼が離せない。
 1950~60年代に世界のトップ選手として活躍し、79年世界選手権・男子団体でハンガリーを優勝に導いた名将ゾルタン・ベルチック(ハンガリー)が、ハンガリーの首都ブダペストで逝去した。享年73。

 ベルチック氏は1937年8月7日、ノヴィサド(当時ユーゴスラビア王国)生まれ。カットを主体としたオールラウンドプレーヤーで、1950年代からハンガリーの中心選手として活躍。57・59年世界選手権・男子団体決勝ではハンガリーチームの一員として日本チームと対戦し、黄金時代を迎えていた日本の好敵手となった。58年に行われた第1回ヨーロッパ選手権で優勝し、初代ヨーロッパチャンピオンにもなっている。

 現役引退後はハンガリー男子チームの監督としても多くの実績を挙げ、79年世界選手権ピョンヤン大会の男子団体では、イストバン・ヨニエル、ティボー・クランパ、ガボー・ゲルゲリーの「ハンガリー三銃士」を率いて快進撃。徹底的に強化した台上プレーからパワードライブを打ち込むスタイルで、決勝では中国に5-1で完勝し、古豪ハンガリーに27年ぶりの優勝をもたらした。
 欧州随一の「闘将」「名将」と呼ばれ、多くの指導書を執筆し、日本のジュニア選手の指導にも当たった。ご冥福をお祈りします。