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 東京・大塚にある話題のホテル「星野リゾート OMO5 東京大塚」に、7月26日(金)19:00〜、卓球コミュニティースペース『ping-pong ba』がオープンする。
 
 プロデュースと運営サポートは、(株)スヴェンソンスポーツマーケティング(本部:東京都港区、山下亮・代表取締役社長)が展開する複合型卓球施設 “T4 TOKYO”(東京都渋谷区)。

 『ping-pong ba』のコンセプトは、「卓球を通して“大塚の街”と“人”を繋ぐ」コミュニティ・ラウンジ(café&bar)で、フロア内では、「ガストロパブ」×「卓球」をテーマに、パブの本場・ロンドンで人気のビールや本格的な食事が提供される。また、5台の卓球台とDJブースも設置し、落ち着いた雰囲気の照明と心地よい音楽が包み込む空間で、お酒や食事&卓球を楽しめるスペースとなる。

 オープン初日の7月26日(金)は、オープンを記念したお客様参加型のオープニングパーティとなり、当日は入場時の料金(2,000円)で、食事や飲み物(2杯)を楽しめるほか、フリーで卓球台を利用できる。(下記参照/通常の営業は27日より)

 新しいコンセプトの卓球コミュニティースペースへ、ぜひ行ってみよう。


■『ping-pong ba』 店舗概要
【住      所】東京都豊島区北大塚2-26-1 ba01 B1F
【アクセス】JR大塚駅より徒歩1分
【電      話】080-7171-5744 (※7月26日(金)までは03-6452-5743(T4 TOKYO)へお問い合わせください。)
【アドレス】ppba@svensonsm.co
【 U  R  L 】https://ppba.t-4.jp
【営業時間】11:30~23:30 / L.O23:00 (※営業時間は変更になる場合があります)
【定 休 日 】火曜日(年末年始を除く) 

■オープニングパーティー
日時:7月26日(金) 19:00~23:30 (18:30より受付開始/L.O 23:00)
料金:2,000円(税込) フード・ドリンク(2杯)付
 T2ダイヤモンドの最終日。19時からのセッション2は、男女シングルスの3・4位決定戦と決勝が行われた。それぞれの記録は下記の通り。

●女子シングルス3・4位決定戦
○丁寧(中国) 11-3、11-6、11-9、11-6  加藤美優

●男子シングルス3・4位決定戦
○許昕(中国)  6-11、11-6、11-3、7-11、11-8、5-2 黃鎮廷(香港)

●女子シングルス決勝
○朱雨玲(中国)11-9、11-6、7-11、11-7、5-2   王曼昱(中国)

●男子シングルス決勝
○林昀儒(チャイニーズタイペイ)11-7、11-4、8-11、11-5、5-0  樊振東(中国)

 男子シングルスは、17歳の林昀儒が樊振東を撃破した。林昀儒は例に漏れずサービスで先手を奪うと、入れるだけになることが多い樊振東の甘いレシーブを逃さずに3球目ドライブで決めた。林昀儒のサービスは長短がわかりづらいだけでなく、これでもかというほど相手の読みを外すコース取りが光る。そのサービスに惑わされた樊振東は得意のチキータができず、後手にまわっていた。

 また、林昀儒のフォアドライブは中国選手のような迫力あるスイングではないが、なぜか決定率が高い。
 林昀儒のフォアドライブのスイングを良く見てみると、インパクト時のボールの捉え方が良く、ロスが少ない。そのためバウンド後に伸び上がるような打球になるため樊振東はカウンターはおろかブロックもうまくできなかった。
 林昀儒のバックハンドはどんなボールに対しても強打ができ、樊振東のドライブも上から叩きつけるようなバックドライブで餌食になっていた。
 ここまで書くと林昀儒を褒めすぎだと感じるかもしれないが、今大会の彼のプレーを現地で見た者としては、決して大げさに書いているわけではない。それほど、この17歳の天才のプレーは衝撃的だった。

 前日の馬龍を倒した時と同様に優勝を決めてもガッツポーツはなく、うれしそうな笑顔も見せなかった林昀儒。今大会で一気に東京オリンピックでもメダル候補に跳ね上がったが、もしオリンピックでメダルを獲得したら、その瞬間に笑顔を見せてくれるのだろうか。
 そんな林昀儒だが、表彰式で司会者に何か言われて、一瞬だけ笑顔になった。あいにく中国語でのやり取りだったため意味はわからなかったが、17歳の青年らしさが感じられた。

 水谷、馬龍、黃鎮廷、樊振東という名だたる選手を破った林昀儒。今大会で林昀儒のプレーを連続写真で撮影しているので、そのプレーのすごさを技術特集として近く誌面で紹介できればと思う。

 女子シングルスは、守備的なプレーから脱却した朱雨玲が王曼昱の強打を跳ね返して優勝を飾った。
 朱雨玲は、これまでの両ハンドで相手の様子を伺いながらジワリジワリと戦っていくというプレースタイルから、早い段階でバックハンドで強打を仕掛けていくスタイルに変貌。特にバック側に打たれた相手のチキータやバックドライブを1本目からストレートに弾き返すバックハンドが光り、攻撃的なプレーを意識していることが伝わった。
 第一線から外されかけていた朱雨玲だが、今大会のプレーで東京オリンピックの代表争いをアピールできたのではないだろうか。

 3・4位決定戦に出場した加藤は、初対戦の丁寧にストレートで敗れた。
 「丁寧のドライブは回転があり、とても威力があって押されてしまった。ビデオなどで見て、想像していたよりも威力があった」と試合後に加藤が言うように、丁寧のドライブに終始押されてしまった。だが、敗れたとはいえ、男女とも日本勢が早々と姿を消す中、ベスト4入りは立派。加藤にとっても自信につながった大会だったはずだ。
  • 林昀儒のサービスのうまさは世界一だ。オリンピックまでさらに強くなるのは間違いない

  • 試合前はここまで何もできない樊振東を想像することはできなかった。林昀儒との再戦では巻き返しをどうするのか

  • 持ち味を生かしながら、攻撃的なスタイルに変貌した朱雨玲

  • 飛びつき、回り込みなど運動能力の高さを感じさせる王曼昱

  • 表彰式で一瞬笑った林昀儒。それを見てなぜだが少し安心しました

  • ITTFのバイカート会長がメダルをを授与

 和歌山ビッグホエールで行われていた第69回全日本実業団卓球選手権は大会最終日を迎え、男子団体は東京アート、女子団体は十六銀行が優勝。両チームはともに6月に行われた日本リーグ前期でも優勝しており、国内団体戦のビッグゲーム2連勝となった。決勝の結果は下記のとおり。

●男子団体決勝
〈東京アート 3-2 リコー〉

 吉村 10、-7、9、-10、-2 有延○
○高木和 9、-6、8、5 山本
 吉村/坪井 -1、9、-11、-7 鹿屋/有延○
○村松 9、3、15 郡山
○吉田 -8、8、7、-10、5 鹿屋

●女子団体決勝
〈十六銀行 3-2 日立化成〉

 加藤(知) -7、-10、-10 後藤○
○安藤 -7、9、9、8 牛嶋
○山本/加藤(杏) -9、9、-9、4、6 近藤/平
 加藤(杏) 8、-8、-7、9、-8 近藤○
○山本 -6、3、11、-3、9 平

 男子団体決勝に勝ち上がったのは、東京アートとリコー。リコーは優勝候補筆頭と目されたファーストを、準決勝で3-1で撃破した。トップでエース有延が吉村(真晴)に敗れたものの、2番山本が大矢、3番鹿屋/有延が岸川/吉村、4番鹿屋が松平(健太)に競り勝った。日本リーグ前期ではまさかの7位に沈んだリコーだが、チーム力の高さを改めて証明した形だ。ファーストとしてはラスト岸川に回したいところだったが、どの試合も紙一重の差だった。

 東京アートも準決勝でシチズン時計に大苦戦。トップで吉田が酒井にゲームオールで敗れ、3番ダブルスも敗れて後がなくなったが、4番吉村が笠原をゲームオールで撃破。そしてラスト高木和が御内のカットを粘り倒した。勝負が決した瞬間、高木和がフロアに倒れ込み、御内がひざまずくほどの激戦だった。

 決勝も両者一歩も退かない戦い。リコーはエース有延が単複で2勝を挙げる活躍。一方、東京アートは攻撃の切れ味が増し、復活の兆しが見える村松を4番で起用し、リコーの新人・郡山にストレート勝ち。勝負はまたもラスト、吉田海偉対鹿屋良平。バックハンドの強さと鋭いフォアフリックを生かし、鹿屋がゲームオールに持ち込んだが、最後は吉田が締め、歓喜の雄叫びを挙げた。

 「目標とする団体5冠(日本リーグ前後期・全日本実業団・全日本団体・ファイナル4)を狙ううえで、ファーストさんが出てくる全日本実業団が一番難しいと思っていた。吉村がワールドツアー、坪井がユニバーシアードに出場して、大会前の調整が万全ではない中で、選手たちが頑張ってくれたと思います」(東京アート・大森監督)

 女子団体決勝はエース鈴木を手首の故障で欠く日立化成が、カットの後藤と牛嶋を前半に配するオーダーで勝負。後藤が低く正確なバックカットでストレート勝ちをおさめ、2番牛嶋も安藤から1ゲームを先取したが、安藤が逆転勝ち。「2番安藤が踏みとどまってくれたのが大きかった」と十六銀行の河田監督は語った。

 3番ダブルス以降はすべてゲームオールの熱戦。ラスト山本対平は、3ゲーム目を逆転で奪った山本が、劣勢の最終ゲームも懐の深い攻守で粘り強く得点を重ね、劇的な勝利。クールな山本がベンチに戻り、満面の笑顔を見せた。「日本リーグ前期から3−2の接戦が続いていて、ラストまで回せば勝てるという雰囲気がチームにあった」(河田監督)。準決勝・決勝といずれも3−2で制する勝負強さで、うれしい3年ぶりの優勝だ。
  • 決勝ラストの大役を果たした吉田。ヒヤリとさせたが、さすが百戦錬磨

  • 抜群の打たれ強さを誇る山本がラストを締めた

  • 男子団体優勝の東京アート、6年ぶりのV

  • 女子団体優勝の十六銀行

  • リコー決勝進出の原動力となった鹿屋(奥)/有延のダブルス

  • 決勝4番で勝利した近藤(旧姓:田代)はベンチで笑顔

  • 準決勝のリコー戦トップで有延を下した吉村(ファースト)

  • 意外性の速攻で吉田海偉に競り勝った酒井(シチズン時計)

●男子シングルス準決勝
○林昀儒(チャイニーズタイペイ)11-9、11-6、11-8、11-7 黃鎮廷(香港) 
○樊振東(中国)11-6、11-5、11-5、11-8 許昕(中国)

●女子シングルス準決勝
○朱雨玲(中国)11-6、11-3、11-7、11-6 加藤美優(日本)
○王曼昱(中国)8-11、11-6、3-11、11-7、4-5、5-2、5-2 丁寧(中国)

 T2ダイヤモンド最終日は男女シングルスの準決勝が行われた。

 男子は、快進撃が止まらない林昀儒が1ゲーム目を逆転で取ると、2ゲーム目移行は試合を支配し、黃鎮廷にストレート勝ち。前日の馬龍戦もそうだったが、林昀儒はサービス・レシーブで先手が取れることが強み。安定感がありながら、見るたびに打球の威力が増していることで、打ち合いになっても得点ができるようになっている。

 樊振東と許昕の試合は、序盤で樊振東の鋭いバックドライブにノータッチを連発した許昕が戦意を喪失。ここまで好調を維持していた許昕があっけなく敗れた。

 女子の加藤は朱雨玲にいいところなく敗れた。加藤は前日に陳夢からエースを取ったしゃがみ込みサービスが効かず、最後まで朱雨玲を崩すことができなかった。朱雨玲は強打すると加藤にカウンターを浴びるため、バック対バックでは回転をかけた緩いボールで加藤のリズムを崩した。また、ラリーになると早い段階から加藤のフォア側を攻めるなど、加藤対策を完璧に遂行した。

 丁寧対王曼昱の一戦は見応えのあるラリーが続出。王曼昱は2−3とゲームをリードされて後がなくなってから、丁寧のフォアドライブを回り込んでぶち抜くなど、男子のようなプレーで逆転。丁寧越えを果たした。
  • 完全に世界のトップに入り込んだ林昀儒。まだ17歳。

  • 今大会で全盛期のバックドライブが戻ってきた感のある樊振東

  • 加藤は朱雨玲の戦術に完敗。しかし、ここまでの活躍は目を見張るものがある

  • 朱雨玲はバック対バックで先にフォア側に仕掛けるなど加藤対策が十分に行われていた

 指導者として多くの日本代表選手を育て、高校卓球界に偉大な足跡を残した吉田安夫氏が、7月11日に心不全のため、86歳で逝去された。

 吉田氏は1933(昭和8)年1月20日生まれ、埼玉県出身。立教大を卒業後、母校である熊谷商業高に赴任し、男子卓球部監督として、チームを全国大会優勝多数の「常勝軍団」へと育て上げた。後に埼工大深谷高(現・正智深谷高)、さらに青森山田高でも指導し、昭和から平成にかけて数多くの日本代表選手を世に送り出した。齋藤清、渡辺武弘、岩崎清信、渋谷浩、水谷隼、吉田海偉、丹羽孝希など世界で活躍した「吉田門下生」は数知れず、指導への飽くなき情熱から「闘将」と呼ばれた名指導者だった。謹んでお悔やみを申し上げます。
  • 在りし日の吉田氏

 和歌山ビッグホエールで開催中の第69回全日本実業団選手権。男女とも準々決勝まで進行し、ベスト4が出揃った。まず男子準々決勝の結果は下記のとおり。

●男子準々決勝
シチズン時計(東京) 3−1 日鉄物流ブレイザーズ(和歌山)
東京アート(東京) 3−0 岡谷市役所(長野)
ファースト(千葉) 3−2 協和キリン(東京)
リコー(東京) 3−0 信号器材(株)(神奈川)

 岸川聖也・大矢英俊・松平健太・吉村真晴という日本代表経験者を揃えたファーストと、今大会からチーム名が変わった協和キリンの対戦は、3−2でファーストが勝利。トップの平野友樹対吉村真晴の一戦で、協和の平野が腰痛のため棄権。協和は2番松平賢二が大矢英俊を、4番渡辺裕介が松平健太を破り、ラストまで持ち込んだものの、ファーストの岸川がサービス・レシーブでの貫禄の違いを見せ、協和の後藤をストレートで下した。

 ファーストの対抗馬となる東京アートは、トップ村松、2番吉田(海偉)が苦しみながらも勝利。3番ダブルスで坪井勇磨・吉村和弘の新人ペアがゲームオールで競り勝って、食い下がる岡谷市役所を下した。地元・和歌山の日鉄物流ブレイザーズは、藤村・松下のダブルスが勝利したものの、シチズン時計に力及ばず。リコーは信号器材戦で、新人・郡山(専修大卒)が勝利してストレート勝ちを収めた。

●女子準々決勝
日立化成(茨城) 3−2 サンリツ(東京)
豊田自動織機(愛知) 3−1 広島日野自動車(広島)
十六銀行(岐阜) 3−0 中国電力(広島)
デンソー(静岡) 3−2 愛媛銀行(愛媛)

 女子は熱戦の連続。昨年優勝の日立化成は、サンリツに先行を許して苦しい試合展開になったが、ラスト近藤(旧姓:田代)が谷岡のカットを落ち着いて攻略。ゲームカウント2−1の4ゲーム目は11−0で勝利を決めた。豊田自動織機はゲームカウント2−1の4・5番が2台進行となり、5番でカットの佐藤が敗れて後がなくなったが、4番で右シェークフォア表の森が最終ゲームの劣勢を挽回し、広島日野自動車の伊丹にゲームオール11−9で競り勝った。

 十六銀行はエース安藤が中国電力の成本との変化対決に競り勝ち、その勢いでストレート勝ち。デンソーは愛媛銀行に前半で0−2とリードされる苦しい展開になったが、永尾・阿部のダブルスから反撃に転じ、逆転勝ちした。
  • アートのポイントゲッター、吉田海偉は健在だ

  • 協和戦で要(かなめ)のダブルスを制した岸川(右)/吉村

  • サンリツ・谷岡のカットを攻略した近藤(旧姓:田代)

  • 昨年の全日本社会人Vペア、日鉄物流ブレイザーズの松下(右)/藤村

  • 東京アートの若武者ペア、坪井(左)/吉村

●男子シングルス2回戦(準々決勝)
○林昀儒(チャイニーズタイペイ)8-11、11-2、4-11、11-8、5-3、5-4 馬龍(中国) 
○樊振東(中国)11-8、11-6、11-5、11-8 林高遠(中国)

●女子シングルス2回戦(準々決勝)
○朱雨玲(中国)11-6、11-5、11-6、11-8 孫穎莎(中国)
○丁寧(中国)11-9、11-5、10-11、11-9、5-4 馮天薇(シンガポール)

 18時から男女シングルスの残りの準々決勝が行われ、男子は馬龍、女子は孫穎莎と優勝候補が敗れる波乱が起きた。

 馬龍に勝ったのは17歳の林昀儒。今年に入ってからワールドツアーでも格上の選手に勝つことが増え、6月のジャパンオープンでは林高遠、孫聞といった中国選手を破って決勝に進んでいる。
 林昀儒のプレーはサービス・レシーブがとにかく厳しい。サービスは回転の変化に加えて長短がわかりづらく、レシーブでは手首を柔らかくしならせた一撃のチキータとストップ、ラリーになるとライジングをとらえた両ハンドドライブで畳み掛ける。馬龍に対してもバック側へのロングサービスを使ってレシーブを崩しにかかるなど、ゲームを支配。リードされても臆することなく戦った。

 林昀儒はゲームカウント2−2に追いついてから、FAST5(5点制)になっても守りに入らず、攻めの姿勢を見せる。6ゲーム目の4−4でマッチポイント(5点制なので両者のマッチポイントになる)を握った林昀儒は、この試合で初めて馬龍のフォアサイドに快速ロングサービスを出し、馬龍がクロスにドライブでレシーブしたボールを回り込んでフォアドライブで決めた。
  勝利の瞬間、林昀儒はガッツポーズはおろか表情ひとつ崩さずに馬龍と握手。勝利インタビューでも笑顔はなく、淡々と語っていた。ことの重大さとのギャップ。これが天才ということなのか。得体の知れない、底知れぬ能力を持つ17歳に絶対王者が沈まされた。

 特別ルールによる試合とはいえ、馬龍に勝ったことで林昀儒は中国からもっとも警戒される選手になったことは間違いない。恐るべきことに、林昀儒の加速は止まらず、まだまだ強くなるだろう。林昀儒の明日の準決勝の相手は黃鎮廷。黃鎮廷も好調だが、林昀儒が一歩リードか。林昀儒は決勝で再び中国選手と対戦するかもしれない。
 
  • 林昀儒は馬龍のフォア前のサービスをチキータでストレートに何本も抜き去った

  • 林昀儒の畳み掛けるような両ハンド攻撃に鉄壁のブロックが揺らいだ

  • 林昀儒は馬龍と打ち合いになっても台から下がらずに前陣でカウンターを狙った

  • 番狂わせに湧く観客

  • 世界選手権のシングルスから外されるなど低迷が続いていた朱雨玲は完璧なプレーで孫穎莎を一蹴した

  • 優勝候補の朱雨玲は朱雨玲のバックドライブに押された

 T2ダイヤモンド3日目は男女シングルスの準々決勝が行われた。

 日本勢で唯一勝ち残っている加藤は第1試合に登場。マレーシアの観客に人気の加藤は、大声援を浴びながら世界ランキング1位の陳夢に対して、序盤から強気のプレーを見せる。
 加藤は世界トップ選手ではあまり出す選手のいないしゃがみ込みサービスで陳夢のレシーブミスを誘うと、ラリーになっても回転をかけたバックドライブで陳夢を攻める。5ゲーム目からFAST5(5点制)になり、陳夢の猛攻に押されかけたが、最後まで攻めの姿勢を貫いて、世界1位から大金星をあげた。

 「(試合前に)監督から強気で行くようにと言われていた。私は勝てそうになると守りに入ってしまうので、今日は最後まで強気のプレーをしました。今まで爆発力がないと思われていたと思うので、今日の試合のように強い選手にも勝てる実力があるというのを見せていきたい」(加藤)

●男子シングルス準々決勝
○許昕(中国)11-6、11-6、10-11、11-3、5-1 ファルク(スウェーデン)
○黃鎮廷(香港) 11-9、11-10、10-11、5-3 フランチスカ(ドイツ)

●女子シングルス準々決勝
○加藤美優(日本)11-4、11-9、4-11、11-6、2-5、5-4 陳夢(中国)
○王曼昱(中国) 11-7、11-6、11-6、11-10 ハン・イン(ドイツ)
  • 加藤独特のしゃがみ込みサービスは最後まで効き、陳夢はレシーブミスを重ねた

  • ベンチの馬場監督が加藤の強気のプレーを支えた

  • 今大会の話題をさらっている加藤。世界ランキング1位を撃破

  • 許昕に続いて黃鎮廷もベスト4入り。ペンドラでも世界で勝てることを実証

 世界のトップ選手が火花を散らすT2ダイヤモンドから一転、こちらは梅雨空の和歌山。昨日18日から、第69回全日本実業団卓球選手権が和歌山ビッグホエールで行われている。

 この全日本実業団、女子の参加チーム数は横ばいだが、男子は年々増加の一途をたどっている。2011年の第61回大会は男子110チーム・女子29チーム、2015年の第65回大会は男子124チーム・女子25チーム、そして今回の第69回大会は男子144チーム・女子30チーム。開催地の地理的条件による増減はあるにせよ、男子の出場チームは確実に増えているのだ。

 出場しているチームの顔ぶれは実に様々。特に男子は「出場チームだけでひとつの街ができるのでは?」と思うほど。住宅会社とキッチン・浴室、OA機器のレンタル、JRに私鉄、銀行に信用金庫、病院に歯科、スーパーに飲料に食肉加工、都庁に県庁に市役所、警視庁と東京消防庁……。ガスと電気もお任せあれ。工業系も重工業から部品周りまで、何でも揃う。聞き慣れない企業でも、その業界では世界的に有名なグローバル企業であることもしばしば。そして、たったひとつの共通事項が「卓球」だ。

 同じ団体に所属していれば、他県の選手でも2名まで追加登録できるので、同じ会社でも出場メンバーが予選と本選の2回しか顔を合わせない「七夕」のようなチームもある。週に数回の定期練習をこなし、大会前には近隣の実業団との練習試合や、合同練習を経て臨むチームもある。今年度から、予選リーグの敗者チームによるG1・G2のコンソレーションマッチは廃止となり、男子の出場チームの多くは大会2日目までに戦いを終えるが、それだけにどの選手もプレーは熱い。下写真で、キラリと光った選手やチームをご紹介。

 男子は明日の4・5回戦、女子は1・2回戦ですべてのチームが登場する。男子は前回優勝のシチズン時計が第1シード。さらに日本リーグ前期優勝の東京アート、前回ベスト8で今回は驚異の豪華メンバーが揃うファースト、14〜17年大会で4連覇を達成した協和キリンが優勝戦線を形成する。女子は日立化成、サンリツ、十六銀行、中国電力、デンソーと強豪が揃い、どのチームも優勝のチャンスがありそうだ。
  • 神戸製鋼高砂の鉄壁チョッパー・篠崎、北広島市役所戦ラストで劇的勝利

  • 全日本実業団の常連、(株)三五の島畑は中陣での巧さが光った

  • ペン表でシェークに対抗、JR東日本東京の浦

  • 地元チーム、日本郵政和歌山の漁野はキレのあるプレーを披露

  • 三重・古河電工の高瀬は中ペンの好選手

  • 女子だけじゃない。アスモ時代からチームを支える、デンソー・田村を迎えるベンチ

  • 女子の神戸市役所。来週の全日本ホカバで、裏方で大会を支えるメンバーも

  • こちらも実業団の顔、イーグル工業。ベンチの雰囲気は抜群

 大会2日目の7月19日。18時から4試合が行われ、男女とも初戦がすべて終わった。
 日本勢は丹羽と石川が出場したが、あえなく敗退。先に行われていた水谷、平野に続いて、日本勢は勝ち星をあげることができなかった。男女を通じて初戦を突破し、準決勝に進んだ日本選手は加藤美優ひとりになった。

●男子シングルス1回戦(ベスト8決定戦)
○ファルク(スウェーデン)11-8、11-8、11-10、10-11、2-5、5-3 丹羽孝希
○フランチスカ(ドイツ)11-10、4-11、11-8、7-11、5-1、5-3 梁靖崑(中国)

●女子シングルス1回戦(ベスト8決定戦)
○丁寧(中国)5-11、11-4、11-7、11-2、5-2 スッチ(ルーマニア)
○朱雨玲(中国)11-6、11-7、11-0、7-11、11-8 石川佳純

 丹羽は苦手にしているファルクと対戦。1ゲーム目はファルクのフォアスマッシュとバックドライブを浴びて落としたが、2ゲーム目は出足でリード。だが、この日のファルクはフォアハンドが抜群に良く、丹羽は中盤からスマッシュを打たれて7連続失点でこのゲームを落とした。
 
 3ゲーム目を落とし、あとがなくなった丹羽。それまでの早いテンポでの打ち合いから時折遅いボールを使ってファルクのリズムを崩し、4ゲーム目を競り勝つと、FAST5(5点制)に突入した5ゲーム目では、ロングサービスからのカウンターを見せるなど強気のプレー。5ゲーム目を奪い、丹羽がペースを掴み始めたように見えたが、6ゲーム目でファルクが息を吹き返し、壮絶な打撃戦を制した。
 「異質に対して特にやりづらくはなかったが、ちょっとしたところで自分に凡ミスが出て、0−3になったのがきつかった。(ファルクは)バックハンドがうまく、それが怖くてフォアに送るとスマッシュされる。完成されたプレースタイルだと思う」と丹羽は試合後に語った。

 一週間前に行われたオーストラリアオープンで世界ランキング1位の陳夢(中国)を破っている石川は、朱雨玲と対戦。

 1ゲーム目を奪われ、2ゲーム目は攻撃的になった両ハンドプレーで5−1とリードしたが、そこから逆転負け。3ゲーム目を0−11で落としたが気落ちすることはなく、4ゲーム目では勝負所で使った巻き込みサービスからの3球目攻撃が効いて奪ったが、朱雨玲の完璧なプレーの前に2大会続けて中国選手から勝利をあげることはできなかった。ここのところ低迷が続いていた朱雨玲だったが、この石川戦のプレーは全盛期を彷彿とさせるものがあった。

 「出足から流れに乗れず、レシーブが甘くなって、凡ミスが多すぎた。(敗れたが)今はレベルアップして東京オリンピックの切符をつかみたいという気持ちなので、辛いという気持ちはそれほどない。これから勢いに乗って、どんどん上がっていくと思っている」(石川)。
  • マレーシアでも大人気の丹羽。会場から「コーキ、ニワ!」と歓声があがっていた

  • 世界銀メダルで自信をつけたか、ファルクは一段と強さが増している

  • 邱建新がコーチとしてベンチに入り、それまでよりもアグレッシブなプレーになっている石川

  • 朱雨玲は今大会で低迷からの脱却を狙っている

  • 一撃で決まるバックドライブで中国の壁を破ったフランチスカ

  • この日一番の盛り上がりはフランチスカが梁靖崑を下した試合