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 男子ワールドカップの準々決勝が行われ、日本の水谷は荘智淵を下し、準決勝で馬龍と対戦する。
「1ゲームを落として苦しい感じはありました。2ゲーム目から10−7から10−11にされたけど、そこを取って良い流れになりました。同じレベルの選手で0−2になると相手は思いきり来るので、1−1になって3ゲーム目からは自分から思い切りできた。最後も10−8でリードして、タイムアウトを取って、そこで相手がロングサービスを出してきて、自分の良いボールを打ったけど、10−10になったけどラッキーポイントもあった。馬龍には勝ったことがないけど、1本でも多く取れるように頑張りたい」と試合後の水谷のコメント。

 また会場を沸かせたのはナイジェリアのアルーナ。張継科から2ゲームを奪うなど会場を沸かせた。恐るべきポテンシャルを発揮した。
 ボルとオフチャロフの同士討ちは、予想外の展開でボルが圧勝した。
 
●準々決勝
馬龍(中国)  4(10、8、6,1)0 アポローニャ(ポルトガル)
水谷隼(日本) 4(−5、11,6,6、13)1  荘智淵(チャイニーズタイペイ)
ボル(ドイツ) 4(8,8,5,1)0  オフチャロフ(ドイツ)
張継科(中国) 4(−6、7、4、7、−8、8)2 アルーナ(ナイジェリア)
  • オフチャロフに完勝したボル

  • アルーナに苦しみながらも準決勝に進んだ張継科

  • 水谷にアドバイスを送る邱健新コーチ

  • 準決勝進出を決めた水谷

 グループリーグで松平を破るなど、2戦全勝で決勝トーナメントに進出したナイジェリアのアルーナ。高い身体能力とラリー戦でのボールの威力はすごい。まるで現代卓球の流れに逆らうように、チキータは一切やらず、台上はシンプルで、ひたすら得意のラリー戦に持ち込む戦い方で、唐鵬を4−2で破り、会場を大いに沸かせ、準々決勝へ進んだ。
 フォアハンドもバックハンドも教科書では見たことのないフォームで相手コートを狙う。しかも、この選手、写真を撮ると絵になるのだ。準々決勝では張継科と対戦。五輪金メダリストをどれだけ苦しめるか見物だ。
  • 独特のフォームで打つフォアハンド

  • 絵になる選手、アルーナ

  • アルーナ、吠えた

  • 唐鵬に勝ち、ガッツポーズ

 男子ワールドカップ(ドイツ・デュッセルドルフ)の決勝トーナメント1回戦が行われ、水谷はギオニスを巧妙なナックルボールをまじえ、ネットミスを誘い、ストレートで破り、準々決勝へ駒を進めた。
 松平は第1シードの馬龍に完敗。馬龍の緊張が見えた第1ゲームを取りたかったが7−11で落とし、その後はチャンスがなかった。

●決勝トーナメント

馬龍(中国)  4(7,4,4,2)0 松平健太(日本)

アポローニャ(ポルトガル) 4(6,9、2,5)0 フレイタス(ポルトガル) 
荘智淵(チャイニーズタイペイ)4(8,3,−2、−9、8、10)2 陳建安(チャイニーズタイペイ)

水谷隼(日本)   4(2、10、11、3)0 ギオニス(ギリシャ)

オフチャロフ(ドイツ)  4(−9、7、6、−8、5、−11、10)3 アチャンタ(インド)

ボル(ドイツ)   4(−9、13、7、9、9)1 マテネ(フランス)

アルーナ(ナイジェリア) 4(−7、9、10、8、−9、3)2 
唐鵬(香港) 
張継科(中国)   4(8、9、11、8)0  クリサン(ルーマニア)
  • 第1シードの貫禄、松平に完勝した馬龍

  • 今大会ベスト16で終わった松平

  • アチャンタにゲームオールジュースという際どい試合をしたオフチャロフ

  • ナックルドライブでギオニスのカットを崩した水谷

 ドイツのデュッセルドルフで開催されている男子ワールドカップで、大会史上最年少の選手は14歳のカナク・ジャーだ。
 今回、陳建安、クリサンに敗れ、決勝トーナメント進出はならなかったが、随所にあふれる才能を示していた。
 今年初めの北米選手権で、やはり史上最年少記録で優勝している。インド系の選手で、体はまだ中学生だが、今後に期待できる逸材だ。大会前にこう語っている。「出場できるのはとても名誉なこと。世界のトップ選手と試合ができるのは自分にとって大きな経験になると信じている。難しいとは思っているけど決勝トーナメントに進んで夢をつかみたい」。
 現実は、厳しかったが、堂々たる試合だった。来週の月曜日には世界カデットチャレンジでプレーするためにドイツを旅立つ。
  • まだ幼さが残るジャー

 男子ワールドカップ(WC)はグループリーグがすべて終了し、決勝トーナメント(ベスト16)のドロー(抽選)が行われた。日本の水谷隼はギオニス(ギリシャ)と、松平健太は馬龍(中国)と対戦する。
 グループリーグでは松平の入ったD組が番狂わせを作った。1位通過がナイジェリアのアルーナ。高い身体能力を武器にシバエフをストレートで下した試合は圧巻だった。

●決勝トーナメント
馬龍(中国)         vs. 松平健太(日本)
フレイタス(ポルトガル)   vs. アポローニャ(ポルトガル)
荘智淵(チャイニーズタイペイ)vs. 陳建安(チャイニーズタイペイ)
水谷隼(日本)        vs. ギオニス(ギリシャ)
オフチャロフ(ドイツ)    vs. アチャンタ(インド)
ボル(ドイツ)        vs. マテネ(フランス)
唐鵬(香港)         vs. アルーナ(ナイジェリア)
張継科(中国)        vs. クリサン(ルーマニア)

●グループリーグ結果(順位)
A組 
1位 アポローニャ(ポルトガル)
2位 アチャンタ(インド)
3位 マツモト(ブラジル)
B組
1位 マテネ(フランス)
2位 ギオニス(ギリシャ)
3位 ヘンツェル(オーストラリア)
C組
1位 陳建安(チャイニーズタイペイ)
2位」クリサン(ルーマニア)
3位 ジャー(アメリカ)
D組
1位 アルーナ(ナイジェリア)
2位 松平健太(日本)
3位 シバエフ(ロシア)
 初戦でナイジェリアの選手に敗れた松平健太が、2戦目でロシアのシバエフに苦しみながらも4−1で勝利し、第2ステージ進出を決めた。もし、もつれることがあったら勝ったとしてもグループ3位になる可能性があっただけに、大きな勝利を手にした。

●D組
松平健太(日本)  4−1  シバエフ(ロシア)
  • ロシアのシバエフは松平を苦しめた

  • 1ゲーム目を失った時には顔色を失ったが、そこから奮起した松平

 ワールドカップ1日目、グループリーグで日本の松平はアフリカ、ナイジェリアのアルーナに2−4で敗れた。終始、アルーナの独特の球質とタイミングに合わなかった。
 次の試合のシバエフ(ロシア)にできるだけ一方的に勝たないと第2ステージの決勝トーナメントには進出できない模様だ。

●A組
アポローニャ(ポルトガル) 4−1 マツモト(ブラジル)
●B組
ギオニス(ギリシャ) 4−0 ヘンツェル(オーストラリア)
●C組
陳建安(チャイニーズタイペイ) 4−1 ジャー(アメリカ)
●D組
アルーナ(ナイジェリア) 4−2 松平健太(日本) 
  • アフリカ選手の特徴である個性的なフォームとボール。アルーナは松平に完勝した

  • アルーナに最初から最後までタイミングも合わず、戦術転換も難しかった松

 男子ワールドカップが24日午後(現地)から開幕する。
上位8人はシードされるが、それ以外の大陸代表の選手たち12人は3人ずつ4組に分かれ、グループリーグを行う。
 日本の松平健太はD組に入り、水谷隼はシード選手なので、第2ステージから登場する。

●A組
アポローニャ(ポルトガル)・アチャンタ(インド)・マツモト(ブラジル)
●B組
ギオニス(ギリシャ)・マテネ(フランス)・ヘンツェル(オーストラリア)
●C組
陳建安(チャイニーズタイペイ)・クリサン(ルーマニア)・ジャー(アメリカ)
●D組
松平健太(日本)・シバエフ(ロシア)・アルーナ(ナイジェリア)

<シード選手>
馬龍(中国)
張継科(中国)
オフチャロフ(ドイツ)
水谷隼(日本)
荘智淵(チャイニーズタイペイ)
ボル(ドイツ)
フレイタス(ポルトガル)
唐鵬(香港)
 ヨーロッパ選手権直前に父の死で棄権したドイツのパトリック・バウムの記事はすでに書いた。
 ところが、その死の真実がドイツ卓球界を揺るがせている。

 新聞やインターネットに掲載された記事を要約するとこうだ。
 バウムの父は卓球プロコーチだった。地域の担当コーチとして有名な人で、特に二人の子どもの指導には「クレイジー」がつくほど熱心だった。その指導を受け、二人の子どもは強くなっていき、弟のパトリックは、世界ジュニア優勝、ヨーロッパ選手権準優勝、世界選手権の団体メンバーに入るなど、ドイツを代表するトップ選手に成長した。
 ところが、その父からパトリックは最近になって離れようとしていた。「親離れ」とも言えるが、パトリックのロシア人の彼女の存在が見え隠れする。宗教団体で活動している彼女の影響なのか、パトリックは父から離れようとしていた。そしてその衝突が本格的になっていた矢先、父は交通事故で亡くなったのだが、普通の死ではなかった。
 なんと父はまず他人の車を盗んで逃走。途中でほかの車に乗り換え、途中で警察が道路を遮断する体勢をしいていたのだが、それを振り切り、反対車線の車に突っ込み、亡くなった。つまり盗難という犯罪を起こした末の死だった。これには、パトリックとの親子関係悪化からやけになった父が自暴自棄になり自殺したという節もあるし、元々精神病で苦しんでいた父が、そのせいで錯乱状態になり、事故を起こした説もあるが、本人が亡くなっている以上、推測しかない。バウムの父にとってパトリックが人生のすべてだったのかもしれない。その息子からの反発を受け、精神的に病んでしまったのか。
 まるでアメリカのムービーのようにヘリコプターが上空から撮影するわ、警察が追いかけるわで、世間を騒がせる事件となった。ちなみに、その事故の間、何も知らないパトリックはブンデスリーガで試合をしていたという。

 当然のことながら、強いショックを受けたバウムはヨーロッパ選手権を欠場しただけでなく、その後ブンデスリーガを欠場している。
 
 日本にも親が子どもをコーチする「親子鷹」はいる。子離れ、親離れの問題。親子の確執など、他人事とは思えないような事件だった。
  • 写真は2013世界戦パリ大会時のバウム。オフチャロフを破ってベスト8だった

 男子ワールドカップを明日に控えた10月23日、オフチャロフのインタビューで、スウェーデンのパーソンが今後プライベートコーチとしてアドバイスを与えることを明らかにした。「ヨーロッパにはコーチも選手も人的資源が少ない。ぼくはヨルゲン(・パーソン)にアドバイスをもらうつもりだ。年間50日か60日くらいだろう。彼と新しいプレーを作っていきたい」とオフチャロフは語った。
 正式な契約なのかどうかは明らかにしていない。パーソンはまだ現役としてプレーしているが、両者のスポンサーであるドニックが間を取りもったのかもしれない。
 
 こういうトップ選手同士の組み合わせを見ると、テニスの錦織圭選手とマイケル・チャンを思い浮かべる。日本男子では、水谷隼選手がプライベートコーチとして、邱建新コーチと契約している。中国以外のトップ選手たちが国境を越えてコーチ契約をする時代になっているのかもしれない。