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世界卓球蘇州大会WEB速報

★世界選手権個人戦・蘇州大会のメダリスト一覧

●男子シングルス
優勝:馬龍(中国)
準優勝:方博(中国)
3位:張継科(中国)、樊振東(中国)

●女子シングルス
優勝:丁寧(中国)
準優勝:劉詩ウェン(中国)
3位:木子(中国)、李暁霞(中国)

●男子ダブルス
優勝:許シン/張継科(中国)
準優勝:樊振東/周雨(中国)
3位:松平健太/丹羽孝希(日本)、李尚洙/徐賢徳(韓国)

●女子ダブルス
優勝:劉詩ウェン/朱雨玲(中国)
準優勝:丁寧/李暁霞(中国)
3位:リー・ジエ/リー・チェン(オランダ/ポーランド)、馮天薇/ユ・モンユ(シンガポール)

●混合ダブルス
優勝:許シン/梁夏銀(中国/韓国)
準優勝:吉村真晴/石川佳純(日本)
3位:キム・ヒョクボン/キム・ジョン(北朝鮮)、黄鎮廷/杜凱栞(香港)

これで世界選手権個人戦・蘇州大会の速報を終わります。日本選手団は明日帰国。そして休む間もなく、リオデジャネイロ五輪の代表選考レースが再開される。日本選手の試合がなかった今日も、練習場で汗を流した選手がいる。

吉村真晴/石川佳純の混合ダブルス銀メダル、松平健太/丹羽孝希の男子ダブルス銅メダル、そして伊藤美誠のシングルスベスト8入りなど、非常に話題の多かった今大会。観客席の盛り上がりも良く、中国での卓球人気の底力を感じさせた。今大会の詳細な報道は、今月21日発売の卓球王国7月号に一挙掲載します。どうかご期待ください。

pm2.5なのか、なんなのか、霧に包まれてすぐそばに立っているビルさえ見えない蘇州の街から、皆さんさようなら……。
  • 馬龍、表彰台での晴れやかな表情

  • 劉詩ウェン/朱雨玲も笑顔・笑顔

  • ITTFのトップ・ニューカマー・アワードを受賞した伊藤美誠

●男子シングルス決勝
馬龍(中国) 7、-7、4、8、ー11、4 方博(中国)

馬龍が第5ゲーム11ー10のマッチポイントを一度逃しながら、第6ゲームも一気に走ってリードを広げ、初優勝!

馬龍と方博、ともにパワフルなフォアのパワードライブを主戦武器とし、前陣でのバックハンドでコースを突き、フォアで仕留めるスタイル。両者の積極的な回り込みからのパワードライブの打ち合いは素晴らしい迫力。満員の観客の大歓声が、何度もフロアを包んだ。

第5ゲーム10ー11での馬龍のマッチポイントをしのぎ、パワードライブの連打でゲームを奪い返した方博のプレーは素晴らしかった。台上バックドライブへのバックハンドでの対応も、他の中国選手の一段上を行っている。しかし、試合全体を通して見ると、低く正確にサービスをコントロールした馬龍に比べ、方博はややサービスがあまくなる場面が目立ち、馬龍に痛打された。これは試合経験の差ゆえか。

第6ゲームは3ー3から、馬龍がなんと8点連取。7ー3で方博がサービスをミスし、9ー3でロビングを打ち抜いて10ー3のチャンピオンシップポイント。勝利の瞬間、おとなしい優等生だったはずの馬龍が、卓球台に飛び乗り、ガッツポーズ!

ついに獲得した世界選手権のタイトル。13年全中国運動会での優勝あたりから、精神的にもたくましさが出てきた馬龍だが、この優勝が彼に与える自信は計り知れない。
  • 馬龍、感極まる……!!

  • 方博、素晴らしいプレーをありがとう

●女子ダブルス決勝
劉詩ウェン/朱雨玲(中国) ー8、8、ー3、8、ー11、8、8 丁寧/李暁霞(中国)

小柄な劉詩ウェン/朱雨玲ペアが、長身の丁寧/李暁霞ペアを破り、初優勝!

懐が深く、バックの攻撃力にまさる丁寧/李暁霞の前に、試合の中盤まで劣勢だった劉詩ウェン/朱雨玲。しかし、朱雨玲のレシーブからのチキータの仕掛けと、劉詩ウェンの浅く前に落とすブロックなどで、相手ペアのリズムを崩しにかかる。最終ゲーム終盤までまったく勝敗のわからない大接戦だったが、最後は李暁霞が遅くおくられたボールにタイミングが合わず、フォア強打をミス。劉詩ウェンと朱雨玲は堅く抱き合い、優勝をかみしめた。
 最終日に、メディアセンターで伊藤美誠選手のインタビューを行ったのだが、それを見ていた韓国の卓球ジャーナルという専門誌の記者もインタビューを依頼。「ケンチャナヨ(大丈夫です)、ハングマル、チョックン(韓国語は少しね)」と応える伊藤選手。もちろん韓国語でのインタビューは初体験だが、ヒアリングはほとんど大丈夫。

 10分間ほどのインタビューは無事終了。韓国記者も伊藤選手の韓国語にはびっくり。どうやって覚えたのかと聞くと、「はい、ほとんど韓流ドラマで覚えました。言っている意味はだいたいわかります。あとはツアーなどで韓国選手に会った時に話しますから」。

 冷静な試合中とは別の顔。卓球王国ではまじめな神妙な面持ちだったが、韓国語のインタビューの方が楽しかった(?)のか。

 それにしても、中国語でインタビューに答える福原選手や石川選手に続き、韓国語でメディアに応える伊藤選手と、日本選手も国際的な対応ができるようになってきた。

 5月発売の卓球王国は当然、世界選手権特集号だが、その中にはテレビでもWEB速報でも伝えられない、伊藤美誠選手、銀メダリストの吉村/石川選手、銅メダリストの松平/丹羽選手、世界チャンピオンからマッチポイントを奪った森薗/大島選手のインタビュー、両監督の総評、など深く深く掘り下げます。「蘇州の真実」は5月21日発売号でしか読めません。お楽しみに。
●女子ダブルス準決勝
劉詩ウェン/朱雨玲(中国) ー9、9、7、6、4 馮天薇/ユ・モンユ(シンガポール)

女子ダブルス準決勝のもうひと試合は劉詩ウェン/朱雨玲がシンガポールペアを破った。決勝は丁寧/李暁霞対劉詩ウェン/朱雨玲。丁寧と劉詩ウェンは昨日の女子シングルス決勝に続いて相まみえる。写真右は中国ペアのベンチに入った孔令輝・中国女子監督。ベンチから引き上げる時などは、観客から大きな声援を受けている。
●男子シングルス準決勝
方博(中国) 5、7、ー5、9、10 張継科(中国)

張継科の3連覇を阻んだのは、なんと方博!
第1ゲームから、張継科の台上バックドライブに前陣でしっかり対応した後、連続でバックハンドを使わず、フォアハンドで回り込んでいく方博。体は決して大きくないが、筋肉質で、豪快に振り抜くフォアドライブは抜群の威力。張継科をフォアクロスの打ち合いで完全に上回っていた。
試合の中で、たびたび右肩を押さえていた張継科は、昨日試合中にマッサージを受けた右肩の痛みもあるのかもしれない。方博が要所で出してくる、台上バックドライブを封じるミドルへのロングサービスにも回り込めず、バックハンドで返球。方博の豪打を浴びた。

方博と張継科は強豪クラブである山東魯能のチームメイト。それだけに手の内は知り尽くしているが、先輩のペースにのまれず、強打におぼれず、冷静に戦った方博は見事だった。許シンと張継科を連破しての決勝進出で、今大会の主役に踊り出ようとしている。決勝は馬龍対方博。普通に考えれば馬龍有利だが、この張継科戦を見る限り、方博もなにをやってのけるかわからない。
  • 方博、このバックスイングを見よ!

  • 張継科は3位に終わる

昨日、速報でもお伝えした丁寧に黄色い声援を送る集団「丁寧親衛隊(勝手な命名です)」。今まで卓球界にスター選手は星の数ほどいたけれど、企業の動員でもないのに、お揃いのTシャツに身を包んで特定の選手を応援する集団は、見たことがない。しかも彼女たちが応援するのは張継科でもなければ馬龍でもない。

今朝、ホテルからの行きがけに一緒になった丁寧親衛隊の数人のグループは、四川省成都市から来たとのこと。なんと、香港も含めて、中国全土の各都市から集まってきているという。その中のひとり、劉ティン(女+亭)さんに昨日の決勝について聞くと、「とても興奮しました! 彼女は本当に素晴らしいスピリットを持っている。私たちのsunshineよ!」。sunshine……、まあ元気をくれる女神さまみたいな感じなんでしょうか。
  • 丁寧親衛隊の一支部の皆さん

  • 丁寧が表紙の卓球写真集「TTF10」に興奮!

  • Tシャツならぬ丁シャツ? 丁寧はドラえもんが大好き

  • 丁寧加油のネイルアートまで!

●男子シングルス準決勝
馬龍(中国) 1、7、8、-7、5 樊振東(中国)

馬龍の強烈なボールがコートへ突き刺さる。
初優勝を狙う馬龍、そして18歳の樊振東という注目の男子準決勝。
大熱戦が期待されたが、先輩の馬龍が奇襲戦術でスタートダッシュをかけ、ペースを握り、1ゲームを落としたものの内容では完全に圧倒した。

両者の対戦では、2013年全中国運動会の決勝での壮絶な打ち合いは、記憶に新しいだろう。
しかし、世界選手権では中国同士の対戦になると、「はずし」にかかる。馬龍はクロスの打ち合いではなく、バックのストレートプッシュやカットショート、そしてロングサービスで、樊振東のバックドライブとチキータのミスを誘い、要所でフォアドライブをたたき込んだ。
世界選手権準決勝という大舞台で馬龍の術中にはまった樊振東。
ボル(ドイツ)を倒し、メダルを獲得したが、今日の試合内容では、この怪物は納得しないだろう。
超えるべき先輩の壁の前に立ち尽くすしかなかった。

●女子ダブルス準決勝
丁寧/李暁霞(中国) 5、2、7、6 リー・ジエ/リー・チェン(オランダ/ポーランド)

女子ダブルス準決勝は中国ペアが圧勝。昨日右足首を傷めた丁寧は、ボールを拾いに行く際に少し足を引きずっているが、相手がカットペアということもあり、正確にループドライブで返球。浮いて返ってきたカットを李暁霞がたたくパターンで、全くチャンスを与えなかった。
  • バックハンドのコースの打ち分けも巧みだった馬龍

  • 樊振東、経験の差を見せられる

 昨日の深夜、ホテルの部屋で速報のアップや連写の整理をしていた王国取材班。男子ダブルス決勝での張継科と許シンの「胸ドン(by 編集部トモ)」が話題に。編集部トモは、満面の笑顔で胸をぶつけあっているふたりを見ると、とても幸せな気持ちになるそうです。試合前に、胸ドンについて相談しているふたりを想像すると、ほほえましいのだとか。

 日本でもオープン大会などで、早速やろうとする人がいるかもしれない。「高校野球でも流行りましたよね、人差し指を天に突き出すヤツ。あれ大嫌いでしたよ」とさりげなく毒を吐く用具マニア・ユウ。そんなこんなで、編集部タローの部屋は、ユウが食べているカップ麺のニンニク臭に満たされていくのでした……。
  • ふたりはドッキングの体勢に入りました

  • 胸ドンというより、実際は腹ドン?

  • 張継科のこんな表情、見たことありません

★大会最終日・5月3日のタイムテーブル ※試合時間は日本時間

●女子ダブルス準決勝
11:00~ 丁寧/李暁霞(中国) vs. リー・ジエ/リー・チェン(オランダ/ポーランド)

●男子シングルス準決勝
12:00~ 馬龍(中国) vs. 樊振東(中国)
15:00~ 張継科(中国) vs. 方博(中国)

●女子ダブルス準決勝
16:00~ 劉詩ウェン/朱雨玲(中国) vs. 馮天薇/ユ・モンユ(シンガポール)

●女子ダブルス決勝 19:45~
●男子シングルス決勝 21:30~

いよいよ大会最終日を迎えた蘇州国際博覧センター。男子シングルスと女子ダブルスでチャンピオンが決定する。男子シングルスでは張継科の3連覇なるか、それともチームメイトが阻止するか。準決勝の馬龍対樊振東も好カードだが、やはりファンが臨むのは馬龍と張継科の頂上決戦か。

大会第2日目の夜に混合ダブルスがスタートしてから、王国取材班が会場を出るのは連日11時半、12時という時間。昨日は12時30分だった。今日の男子シングルス決勝も現地では20時30分スタートなので、結構遅い時間になりそう。最後まで頑張ります!
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※上記リンクは2015年4月時点のものです。