スマホ版に
戻る

速報・現地リポート

トップニュース速報・現地リポート

全日本卓球選手権大会

●男子シングルス5回戦
吉村真晴(名古屋ダイハツ) 3、−8、6、6、−9、16 渡辺裕介(協和発酵キリン)

前半から吉村ペースで試合が進む。渡辺が2−3とした6ゲーム目、ジュースとなり、18−16で吉村が踏ん張った。

渡辺のコメント
「サービス、レシーブに慣れるまでが時間がかかってしまって、出足が悪かったのが敗因。1−3になった時からボールやレシーブに慣れてきて、自分のプレーができてきた。10−8とかジュースでもあと1本取れなかった。ランクに入ってから上に上に行こうと思っていて、この試合が勝負だと思っていたので、すごく悔しいです」
●男子シングルス5回戦
町飛鳥(鹿児島県体育協会) 9、−8、−6、9、−5、6、13  藤村友也(日鉄物流ブレイザーズ)

同期対決は長い試合となった。藤村が序盤でリードしていったが、町が踏ん張り、攻め続ける。最終ゲームで町はジュースをものにして、苦しい試合を拾った。

藤村のコメント
「相手が開き直り攻めてくるようになって、こちらが勝ちを意識して受け身になってしまった。高校の時から何回もやっていて、1ゲームも取ったことがない相手。今日が一番チャンスがあった。勝負ができている感覚はあった。3−2のリードで勝ちを意識して、そこで自分も思いきってやっていたらチャンスがあった。勝ちたいという欲求が出ると、受け身になり、びびってしまったのが反省点です」
  • ゲームオールジュースの大接戦を制した町

  • 藤村はチャンスをものにできず

  • 町は勝利後小さく拳を握りしめた

●男子シングルス5回戦
曽根翔(愛工大名電高) −7、4、−8、5、3、8 森薗政崇(BOBSON)

男子シングルス5回戦、前々回シングルス3位で、今大会の混合ダブルスで3連覇を果たした森薗政崇が曽根に敗れる波乱!

ジュニアでは優勝候補というプレッシャーから、ややプレーが守勢に回り、松島に惜敗した曽根だが、森薗戦は超がつくほど攻撃的なプレー。森薗のフォアサイドを襲う強烈なバックドライブと、レシーブからサポートを迂回して相手コートを狙う「横入れ」を連発するなど、乗りに乗っていた。ミドルから出す、長短とコースの読みにくいサービスも有効だった。

★試合後の森薗のコメント
「途中から、相手がミドルからサービスを出してきたのはちょっと嫌でした。ロングサービスがすべってくるので詰まってミスが多くなったし、コースが読みにくい。それは相手の良い作戦だったと思います。

ひとまず、ぼくの全日本の立ち位置としては、ミックスダブルスでしっかり優勝すること。それを達成して、世界卓球代表も決まっている。だからそんなに悲観的ではない。気持ちのどこかで満足してしまった部分もあるかもしれない。でも今回若手の曽根くんに負けてしまったので、それはしっかり反省して次に生かしたい」(森薗)
●男子シングルス5回戦
吉田海偉(東京アート)  10、4、5、7  田添健汰(木下グループ)

38歳の吉田海偉(東京アート)が12回目のランク入りを決めた。まさに元全日本王者、ペンドラの意地を見せた勝利だった。
昨年も同一カードで、 田添健汰(木下グループ) が勝っていたのだが、研究し、攻め方を変えた吉田がベテランの味を存分に発揮。だが、吉田のボールの威力はベテランのそれではない。フルスイングしたボールは田添のフォアを抜けていった。

敗れた田添健汰のコメント
「去年勝っている相手ですけど、戦術とかじゃなくて、体が動かなかった。1ゲーム目9−7でリードしていたのに取れなくて、それで焦った面もある。相手も自分の嫌なところを攻めてきたので、それでリズムに乗れなくて、迷いも出てしまった。効いていたサービスも全部封じられて、自分ひとりでテンパってました」
  • 12回目のランク入りを決めた吉田

  • 5回戦敗退となった田添

  • 吉田は昨年のリベンジを果たした

●男子シングルス5回戦(ランク決定戦)
大島祐哉(木下グループ) 9、4、-9、6、10 郡山北斗(リコー)
吉村和弘(東京アート) 7、-6、6、-6、12、-8、14 平野友樹(協和キリン)
宇田幸矢(JOCエリートアカデミー/大原学園) 4、7、-8、9、-9、-13、8 高見真己(愛知工業大)  
町飛鳥(鹿児島県体育協会) 9、-8、-6、9、-5、6、13 藤村友也(日鉄物流ブレイザーズ)
吉田雅己(FPC) 7、9、8、8 有延大夢(リコー)  
龍崎東寅(明治大) 4、3、9、11 上村慶哉(シチズン時計)
神巧也(T.T彩たま) 6、7、-5、5、10 田添響(木下グループ)
張本智和(木下グループ) 5、4、7、6 松下海輝(日鉄物流ブレイザーズ)

張本智和は松下海輝に快勝し6回戦へ。多彩なテクニックを誇り、華々しいラリーで全日本の舞台を沸かせる松下だが、「卓球人生の中でこんなに点が取れなかったのは初めてです。1球目の質が高すぎて何もさせてもらえなかった。サービスにしてもレシーブにしてもストップにしても、こちらが勝っている技術がひとつもなかったから、点を取るところが見つからなかった。」と完敗を認めるコメント。

2016年度準優勝の吉村和弘は平野友樹とのシーソーゲームのジュースの接戦を制しランク入り。昨日はカットの英田に0-3とリードされてから4ゲーム連取で勝利した吉村。勝利の波に乗り今大会も決勝まで突き進むことができるか?

吉村和弘と平野友樹が大激戦を展開。ゲームオールで8−10から11−10と逆にマッチポイントを奪った平野だったが、最後の1本が遠かった。吉村は連日、大接戦をものにして6回戦に進んだ。
平野友樹のコメント
「ビハインドからだったし、最終ゲームも8−10からだし……。1本リードした時に相手のほうが思い切ってきた。あと1本というところで、自分が力んでしまった。5ゲーム目もレシーブで迷ってしまった。年齢重ねるごとにランクとか気にしないで楽しんでやれた。もっと大きな目標を目指しているので、1試合1試合を向かっていきました」
  • 松下に快勝の張本

  • 平野との大接戦を制した吉村和弘

  • 張本に完敗で5回戦敗退となった松下

  • 吉村との接戦に敗れた平野

●女子シングルス5回戦(ランク決定戦)
伊藤美誠(スターツ) 4、-9、7、7、6 三條裕紀(青山学院大)
前田美優(日本生命) 8、-6、6、10、-10、5 木村光歩(中国電力)
小塩遥菜(JOCエリートアカデミー) 6、5、8、13 奥下茜里(日本大)
安藤みなみ(十六銀行) 3、-7、9、-7、7、7 山本笙子(中央大)  
佐藤瞳(ミキハウス) -11、8、6、-9、6、5 木村香純(専修大)
田中千秋(豊田自動織機) 7、-9、8、8、9 宋恵佳(中国電力)   
加藤知秋(十六銀行) 7、10、8、8 梅村優香(中央大)
早田ひな(日本生命) 16、8、7、6 杉田陽南(香ヶ丘リベルテ高)  

森さくら(日本生命) 13、6、2、6 石田茜(日本体育大)  
石川佳純(全農) 7、6、−11、−8、7、8 野村萌(デンソー) 
芝田沙季(ミキハウス) 8、−10、4、−14、5、7 森薗美月(木下グループ)
庄司有貴(中国電力) 5、−8、7、10、7 徳永美子(十六銀行)
加藤美優(日本ペイントホールディングス) 4、4、3、9 清家綾乃(オークワ)
橋本帆乃香(ミキハウス) 14、6、−8、9、3 松本優希(サンリツ)
出澤杏佳(大成女子高) 4、-8、9、5、9 平野美宇(日本生命) 
木原美悠(JOCエリートアカデミー) 6、5、9、3 大藤沙月(ミキハウスJSC)

女子シングルスでランカー16名が決定!
好ゲームになったのは石川佳純と全日本社会人女王の野村萌戦。石川が快調に2ゲームを先取した後、野村が表ソフトながら打球点の幅が広いバックハンド、連続で打てるフォアスマッシュで猛追。「あわや」というところまで追い詰めた。

「石川さんと当たるのはわかっていたし、勝たなければランクには入れなかった。向かっていけましたけど、攻めすぎた部分もあった。石川さんは全然ミスがないし、緩急や回転量もついていて、合わせるのが大変だった。
 来年はどんな組み合わせになってもランクに入りたい。『黄金世代』が同級生で活躍しているので、追いつけるように頑張りたいです」(野村)
  • 石川は14回目のランク入り

  • 野村は2ゲームを奪うに留まった

  • ストレート勝ちでランク入りを決めた早田

  • 初ランク入りを果たした加藤知秋

●女子シングルス5回戦
出澤杏佳(大成女子高)  4、−8、9、5、9  平野美宇(日本生命)

2年連続で5回戦で散った平野美宇(日本生命)。フォア表ソフト、バック粒高の異質攻撃型の出澤杏佳(大成女子高)の前に敗れた。五輪代表が決まったとはいえ、まだ激しかった代表選考レースの疲れが取れないのか、プレーの精彩を欠いた。

平野美宇のコメント
「3ゲーム目リードしていたのに、凡ミスが出て、相手に取られて、そこから流れが変わった。最後までペースがつかめなかった。ほかの選手とタイミングが違っていて、自分のほうが狂ってしまい、崩れてしまった。
よいレシーブが少なかったのが良くなかった。表ソフトに対する練習はしてきたけど、思ったより変化がすごかった。1本ずつの変化が多くて、フォアも表なので、両面で変化があるのも珍しい。最後まで自分のペースにはならなかった。日本は特に異質の選手が多い。初めてやったけど、バックも粒高なのでほかの異質とも違った。粒高で打ってくる。全日本は異質の選手が多いので、しっかり対策しないと勝ち上がるのは難しい。次はしっかり対応できるように練習しなければいけない」
  • ベスト32で大会を終えた平野

  • 出澤は2年連続のランク入り

●女子シングルス5回戦
小塩(JOCエリートアカデミー) 6、5、8、13 奥下(日本大)

女子シングルス5回戦、最初にコートに入った8試合で最も早く終わった試合で、中学2年生の小塩が初のランク入りを決めた!

対戦した奥下はフォア表ソフトの前陣攻守型。フォアのカット打ちは非常に安定していたが、小塩の大きく曲がるバックカットにミスが多くなる。表ソフトから放たれるスマッシュも確実に拾い、連戦の疲労も見せずに涼しい顔で戦い抜いた小塩。世界ジュニア準優勝の実績を考えれば、初ランクも驚くには当たらないが、実に恐るべき14歳だ。

「普通のカットを打つのは苦手ではないですが、あれだけ横回転が入ったバックカットをする人があまりいないので、対応できなかった部分がある」と試合後の奥下。大学1年時以来のラン決となった学生卓球界の実力者は、またもランク入りの夢かなわず。
  • ストレート勝ちで初ランク入りを決めた小塩

  • 奥下は小塩の変化カットを打ち抜けず

大会第5日目・1月17日のタイムテーブル

10:00〜
●女子シングルス5回戦
伊藤美誠(スターツ) vs. 三條裕紀(青山学院大)
前田美優(日本生命) vs. 木村光歩(中国電力)
小塩遥菜(JOCエリートアカデミー) vs. 奥下茜里(日本大)
山本笙子(中央大) vs. 安藤みなみ(十六銀行)
佐藤瞳(ミキハウス) vs. 木村香純(専修大)
宋恵佳(中国電力) vs. 田中千秋(豊田自動織機)
梅村優香(中央大) vs. 加藤知秋(十六銀行)
杉田陽南(香ヶ丘リベルテ高) vs. 早田ひな(日本生命)
森さくら(日本生命) vs. 石田茜(日本体育大)
野村萌(デンソー) vs. 石川佳純(全農)
徳永美子(十六銀行) vs. 庄司有貴(中国電力)
森薗美月(木下グループ) vs. 芝田沙季(ミキハウス)
加藤美優(日本ペイントホールディングス) vs. 清家綾乃(オークワ)
松本優希(サンリツ) vs. 橋本帆乃香(ミキハウス)
出澤杏佳(大成女子高) vs. 平野美宇(日本生命)
大藤沙月(ミキハウスJSC) vs. 木原美悠(JOCエリートアカデミー)

11:40〜
●男子シングルス5回戦
大島祐哉(木下グループ) vs. 郡山北斗(リコー)
平野友樹(協和キリン) vs. 吉村和弘(東京アート)
田添健汰(木下グループ) vs. 吉田海偉(東京アート)
高見真己(愛知工業大) vs. 宇田幸矢(JOCエリートアカデミー/大原学園)
町飛鳥(鹿児島県体育協会) vs. 藤村友也(日鉄物流ブレイザーズ)
有延大夢(リコー) vs. 吉田雅己(FPC)
龍崎東寅(明治大) vs. 上村慶哉(シチズン時計)
神巧也(T.T彩たま) vs. 田添響(木下グループ)
張本智和(木下グループ) vs. 松下海輝(日鉄物流ブレイザーズ)
岡田崚(岡谷市役所) vs. 横谷晟(愛工大名電高)
高木和卓(東京アート) vs. 松山祐季(愛知工業大)
渡辺裕介(協和キリン) vs. 吉村真晴(名古屋ダイハツ)
丹羽孝希(スヴェンソン) vs. 沼村斉弥(明治大)
及川瑞基(専修大) vs. 定松祐輔(日鉄物流ブレイザーズ)
森薗政崇(B0BSON) vs. 曽根翔(愛工大名電高)
戸上隼輔(野田学園高) vs. 村松雄斗(東京アート)

13:20〜 ●女子ダブルス5回戦
13:55〜 ●男子ダブルス5回戦

15:00〜 ●女子シングルス6回戦
15:50〜 ●男子シングルス6回戦

17:10〜 ●女子ダブルス準々決勝
17:45〜 ●男子ダブルス準々決勝

大会も佳境の第5日目。今日は朝一番の10時から、女子のランク決定戦(5回戦)がスタート。続いて男子のランク決定戦が行われる。シングルスのベスト8が決まる、最も熱い1日と言えるかもしれない。思わぬ波乱もありそうだ。

今日、1月17日で阪神大震災から25年が経った。毎年、全日本選手権は必ずと言っていいほど、この1月17日が日程に含まれる。大阪開催になって2年目、テレビや新聞での報道はやはり東京よりも多いように感じる。謹んで哀悼の意を表します。
●男子シングルス4回戦(一部)
張本(木下グループ) 3、4、6、6 田中侑(愛知工業大)
横谷(愛工大名電高) -8、5、13、8、5 大矢(ファースト)
吉村(名古屋ダイハツ) 7、7、6、2 金光(日本大)
丹羽(スヴェンソン) -8、7、10、8、7 松平(T.T彩たま)
森薗(BOBSON) 7、9、-9、4、7 松浦(原田鋼業)
曽根(愛工大名電高) 7、-9、-4、7、5、-5、8 松平(協和キリン)
戸上(野田学園高) 9、6、-9、-8、9、5 鹿屋(リコー)
村松(東京アート) 8、-9、6、-4、5、12 木造(愛知工業大)

男子シングルス4回戦、張本智和はスーパーシード初戦の重圧も感じさせず、ストレート勝ち。抜群の出足の良さで一気に勝負を決め、試合後に「最初は絶対にみんな向かってくるので、それをしっかり自分が耐えて、リードしていけば相手も気持ちが落ちてくる。出足が肝心だと思います。出足は少し不安もあるので声を出しますが、リードしたら少し抑えるようにしています」とコメントした。
今大会は水谷不在の男子シングルスだが、「ぼくが去年負けたのは水谷さんではなく大島さん。去年負けた相手がトーナメントにいるので、そこを取り返したいという気持ちは大きい」と語り、王座奪回への決意を示した。

そして4回戦最大の注目カード、東京五輪代表を決めた丹羽と、元世界代表の松平の対戦。1ゲーム目は丹羽にエンジンがかからず、逆にスタートから気合い十分の松平が攻撃の手を緩めず、11−8で松平が先取する。
しかし、丹羽はここから一気の4ゲーム連取で試合を決めた。5−5、7−7と一進一退だった3ゲーム目、丹羽が7−8のビハインドから10−8でゲームポイント。松平に10−10に追いつかれるも、最後は丹羽がラリー戦を制して12−10としたのが大きかった。

敗れた松平は「完敗でした。1ゲーム目は取れたけど、2ゲーム目を取られて、3ゲーム目を8−7から落としてしまったのが痛かった」とコメント。

一方の丹羽は、試合後にこう語った。「今日はすごく力が抜けていて、リラックスして試合ができた。健太さんとは昔から一番良く練習しているし、サービス・レシーブでは得点できないので、ラリーで何本でも打っていった」。昨年後半は国際大会で連戦が続き、体中に故障を抱えていたが、年末は長めのオフを取ってリフレッシュ。全日本に向けて1週間で仕上げてきた。「体の状態はもう良くなっているし、疲れもない」とハードな五輪選考レースからの復調をアピールした。
  • 張本、スーパーシード初戦の緊張感を感じさせず

  • 前回3位の木造の連続強打をしのぎ、反撃を決めたカットの村松

  • 丹羽のプレーには余裕があった。下がっても崩れないプレーを披露

  • 1ゲームを先取した松平だが、1−4で敗れる

  • 「一番お世話になっている先輩」という松平と握手を交わす丹羽