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欧州リポート

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 ヨーロッパクラブNO.1決定戦、ECL(ヨーロッパチャンピオンズリーグ)08-09年シーズンを前に、シードリストが発表された。これは、08-09年シーズンに参加するそれぞれのチームのポイントをランキング化したもので、これによって組み合わせが決まる。チームのポイントとは、世界ランキングを元に各選手のポイントを割り出し、各チームの上位3選手のポイントを合計したものだ。

 1位はドイツのデュッセルドルフ。ボル、オフチャロフ、ズースとドイツ代表が顔を揃えた強豪チーム。昨季は惜しくも優勝はならなかったが、今季は本命として優勝を狙う。2位にはサムソノフを獲得したカジャグラナダ(スペイン)。3位には昨季チャンピオンのニーダー・オーストリア(オーストリア)と続く。
 今季から参戦するチームの最上位は6位のロスキレ。卓球王国5月号「まるごと世界Wha’s UP!!」でも紹介しているデンマークに誕生した新チームで、注目が集まる。

男子シードリストは以下の通り

1.デュッセルドルフ(ドイツ):ボル、オフチャロフ、ズース(以上、ドイツ)
2.カジャグラナダ(スペイン):サムソノフ(ベラルーシ)、何志文(スペイン)、ガルドス(オーストリア)
3.ニーダー・オーストリア(オーストリア):シュラガー(オーストリア)、尹在榮(韓国)、陳衛星(オーストリア)
4.オクセンハオゼン(ドイツ):荘智淵(チャイニーズタイペイ)、クリサン(ルーマニア)、イェレル(スウェーデン)
5.ルバロワ(フランス):朱世赫(韓国)、エロワ、シーラ(以上、フランス)
6.ロスキレ(デンマーク):メイス、ベンツェン、ツグウェル(以上、デンマーク)
7.シャルロワ(ベルギー):J.セイブ(ベルギー)、コルベル(チェコ)、ガチーナ(クロアチア)
8.フリッケンハオゼン-ヴュルツブルグ(ドイツ):シュテガー(ドイツ)、譚瑞午(クロアチア)、松平健太(青森山田高/日本)
9.マゾヴィエツキー(ポーランド):張ユク(中国香港)、ワン・ツォンイー(ポーランド)、オレイニク(チェコ)
10.アンジェ(フランス):ルンクイスト(スウェーデン)、ボージック(ドイツ)、カイナット(スロバキア)
11.ブダペスト(ハンガリー):Jor.パーソン(スウェーデン)、ワン・ジェンフォン(ノルウェー)、ズウィックル(ハンガリー)
12.スティリルガルダ(イタリア):モンテイロ(ポルトガル)、ヤン・ミン、ボボチーカ(以上、イタリア)
13.サン・セバスチャン(スペイン):アチャンタ(インド)、セレダ(スロバキア)、カルネロス(スペイン)
14.エヌボン(フランス):柳承敏(韓国)、クレアンガ(ギリシャ)、クエンテル(フランス)
15.OSTRZESZOW(ポーランド):ゴラク(ポーランド)、クシンスキ(ポーランド)、スッフ(ポーランド)
16.セスタス(フランス):リン・ジュ(ドミニカ共和国)、ピスチェイ(スロバキア)、ヴォスト(ベルギー)
 06年世界ジュニア王者で、最新のU-18世界ランキングでも1位に立っている松平健太(青森山田高)がドイツ・ブンデスリーガに挑戦することがわかった。

 ブンデスリーガでのチームはヴュルツブルグを吸収したフリッケンハオゼン。ヴュルツブルグは昨季は譚瑞午(クロアチア)、カイナット(スロバキア)、凌偉超(中国)らが中心となって戦い、ECL(ヨーロッパチャンピオンズリーグ)では予選を2位で通過し、ベスト8に残ったチームだ。しかし、ブンデスリーガでは4勝9敗5分で8位と低迷していた。
 08-09シーズンは松平健太に加え、昨季ブンデスリーガ2位に貢献したシュテガー(ドイツ)を獲得。松平健太は、シュテガー、譚瑞午に次ぐ3・4番手での出場となる見込みだ。

 松平健太は昨年暮れに手首の手術を行い、今年1月の全日本選手権も欠場していたが、先日行われたポーランドユースオープンでは見事に復活V。ブンデスリーガで力をつけた水谷隼同様、今後もさらなる活躍が期待される。

 卓球史上、最も成功した男は…? 残念ながらこの問いに正解は存在しないが、この男の名を挙げる人は多いはずだ。1989年、97年世界チャンピオンのヤン-オベ・ワルドナー(スウェーデン)だ。20年以上にわたって世界で活躍しつづけていた、このファンタスティックなプレイヤーの名前が08年6月度世界ランキングから消えたことをITTF(国際卓球連盟)が大きく報じた。
 ワルドナーが初めて世界ランキングに登場したのは1982年8月。まだ世界ランキングシステムが今のように確立する前のことだった。そして、次に発表された83年3月のランキングでは9位にランクイン。89年6月にはついに1位に立ち、91年4月までトップを維持。その後も92年8月にトップに返り咲くなど、ランキングを賑わせた。
 ワルドナーの最後の世界ランキングとなったのは08年5月発表の43位。はたして、このまま二度と世界ランキングに彼の名前が登場することはないのか。それとも、“キング復活”はあるのだろうか。

5/24 [デュッセルドルフ 6-3 フリッケンハオゼン]
※左側のチームがホーム


 07年8月から始まった、ドイツ・ブンデスリーガ2007/2008シーズンの勝者が5月24日に決定した。デュッセルドルフvs.フリッケンハオゼンの対戦となった決勝戦。17日に行われた第1戦では6-2でデュッセルドルフが勝利。失点が2だったことからも、大きなアドバンテージを得ていた。そして迎えた24日の決勝第2戦。王手をかけているデュッセルドルフのホームゲームとあって、優勝の瞬間を見届けようと2400人もの観客が訪れた。

 そして始まった試合は1・2番のダブルスをデュッセルドルフが勝利し、2-0。あと1勝すれば優勝が確定するデュッセルドルフは3番にボルが登場。さすがスーパースターには良い場面が回ってくる、と思ったのもつかの間、2-0から3ゲーム連取されて逆転負け。昨季王者のフリッケンハオゼンが意地を見せた。嫌な流れとなったデュッセルドルフだが、4番でボルのパートナー・ズースが馬文革を沈め、優勝を決めた。
 敗れたフリッケンハオゼンは、ボルを破ったトキッチが8番ではズースを破り、2得点と気を吐いた。

 ジャパンオープンをキャンセルした全日本チャンピオンの水谷は残念ながら出番はなし。しかし、最高峰のプロリーグでの優勝の瞬間を目の当たりにしたことは大きな財産となるはずだ。


5/24 [デュッセルドルフ 6-3 フリッケンハオゼン]
ボル/ズース 8、-9、7、9 馬文革/バウム
コルベル/オフチャロフ 4、10、9 トキッチ/シュテガー
ボル 8、7、-4、-6、-6 トキッチ
ズース 7、9、-7、8 馬文革
コルベル 8、7、-11、8 バウム
オフチャロフ -9、11、-7、-5 シュテガー
ボル 5、7、6 馬文革
ズース -9、6、-4、-5 トキッチ
コルベル -9、8、12、6 シュテガー

5/17 [フリッケンハオゼン 2-6 デュッセルドルフ
※左側のチームがホーム


 ついに決勝を迎えたドイツ・ブンデスリーガ。決勝第2戦は、日本で開催しているITTFプロツアーと日程が重なってしまい、ドイツ代表選手はジャパンオープンをキャンセル。貴公子・ボルや、巨塔・オフチャロフのプレーを楽しみにしていた日本の卓球ファンにとっては残念なニュースになったが、ドイツの卓球ファンにとっては自国の誇るプロリーグを優先したとあって嬉しいニュースとなり、より一層の盛り上がりを見せた。

 第1戦はディフェンディングチャンピオンのフリッケンハオゼンのホームで行われ、1300人もの観客が戦況を見守った。しかし、結果は6-2でデュッセルドルフの完勝。フリッケンハオゼンは、馬文革がズースを、シュテガーがオフチャロフをゲームオールで破り、なんとか2得点を挙げたが、連覇へ向けてはかなり苦しい状況となった。
 プレーオフ決勝第2戦は24日に行われる。ボル、オフチャロフ、ズース、コルベル、水谷と圧倒的戦力を誇るデュッセルドルフがホームで優勝を飾るのか、はたまた王者フリッケンハオゼンが意地を見せて大逆転で連覇を果たすのか。日本ではジャパンオープンで国同士の熱い戦いが繰り広げられているが、ドイツはクラブ同士の戦いが熱い!


5/17 [フリッケンハオゼン 2-6 デュッセルドルフ
トキッチ/シュテガー 10、-6、-8、-8 ボル/ズース
馬文革/バウム -6、-6、-5 コルベル/オフチャロフ
馬文革 8、8、-10、-7、6 ズース
トキッチ -10、-9、-2 ボル
シュテガー 9、13、-7、-7、7 オフチャロフ
バウム 12、-9、-6、-8 コルベル
馬文革 -9、-6、-8 ボル
トキッチ -7、-8、-4 ズース

5/3 [デュッセルドルフ 6-2 フルダ・マーバーツェル]
5/3 [フリッケンハオゼン 6-2 オクセンハオゼン]
※左側のチームがホーム


 5月3日、ドイツ・ブンデスリーガのプレーオフ準決勝第2戦が行われた。第1戦で快勝していたデュッセルドルフは、6-2でフルダ・マーバーツェルを下し、決勝進出を決めた。ワルドナー、パーソン(ともにスウェーデン)がいるフルダ・マーバーツェルは、ドイツ屈指の名門チームに力及ばず、準決勝で去ることになった。来季はパーソンがECL(ヨーロッパチャンピオンズリーグ)でのプレーを希望しているため、移籍することが濃厚。この二人の共演はもう見られないかもしれないだけに、二人とも勝ち星を挙げることができなかったことはやや寂しい。

 決勝進出のもう1チームはフリッケンハオゼンに決まった。昨季王者のフリッケンハオゼンは第1戦でオクセンハオゼンに敗れており、窮地に立たされていたが、900人の観客を集めたホームマッチで本領発揮。第1戦ではあと1ポイントが遠く、なかなか勝ちきれなかったのが嘘のように6-2で快勝し、逆転で決勝進出を決めた。

 ヨーロッパ最高峰のプロリーグ、ドイツ・ブンデスリーガの決勝は5月17日と24日に行われる。24日はちょうど「フォルクスワーゲンオープン荻村杯」と日程が重なってしまい、デュッセルドルフのボル・オフチャロフ・ズース、フリッケンハオゼンのバウム、トキッチらが、荻村杯の出場を急遽キャンセルした。荻村杯は団体戦も行われるため、北京五輪に向けて重要な前哨戦になることが予想されるが、それをキャンセルしてまで所属チームを優先したのだ。どちらにとってもますます負けられない戦いとなる決勝戦に注目だ。


5/3 [デュッセルドルフ 6-2 フルダ・マーバーツェル]
ズース/オフチャロフ -9、-5、-9 馮哲/メン・チンユ
ボル/コルベル 6、9、9 ワルドナー/パーソン
ボル 9、9、-8、6 ワルドナー
ズース 9、-8、9、9 馮哲
コルベル 9、5、-9、-7、-15 メン・チンユ
オフチャロフ 4、14、10 パーソン
ボル 8、-4、9、-9、4 馮哲
ズース 4、2、0 ワルドナー

5/3 [フリッケンハオゼン 6-2 オクセンハオゼン]
馬文革/バウム 2、8、-9、4 梁柱恩/モンテイロ
トキッチ/シュテガー -8、-9、-11 イェレル/ボボチーカ
馬文革 9、5、-7、8 梁柱恩
トキッチ 8、9、7 クリサン
シュテガー 8、10、5 モンテイロ
バウム -5、9、-7、12、8 イェレル
馬文革 -8、-11、7、-10 クリサン
トキッチ 8、5、10 梁柱恩

ヨーロッパチャンピオンズリーグ 男子決勝
5/2 [ニーダー・オーストリア 3-0 シャルロワ]
5/6 [シャルロワ 2-3 ニーダー・オーストリア
※左側のチームがホーム


 ヨーロッパ最強クラブ決定戦、ヨーロッパチャンピオンズリーグ07-08王者がついに決定した。
 昨年と同じ組み合わせとなった決勝第1戦は5月2日、ニーダー・オーストリアのホームで行われた。昨年は助っ人選手の侯英超(中国)が決勝の2試合で4失点するという大誤算で敗れたニーダー・オーストリアだが、今年の助っ人選手はアテネ五輪王者の柳承敏(韓国)。その柳承敏はトップでスミルノフ(ロシア)との接戦をものにすると、シュラガー、陳衛星(ともにオーストリア)も競り合いに勝ち、ニーダー・オーストリアはストレートで先勝した。

 決勝第2戦は王者シャルロワのホームマッチ。もう1失点も許されない王者はトップでエースのサムソノフ(ベラルーシ)が陳衛星を下すも、2番でスミルノフが柳承敏に敗れ、万事休す。この時点でニーダー・オーストリアの優勝が決まった。
 3番以降は何とか意地を見せたい“元王者”と、勝って優勝に花を添えたい“新王者”のプライドが激突する戦いに。3番はシュラガー(オーストリア)が勝利し、ニーダー・オーストリアが勝利へ王手をかけるが、4番はサムソノフが意地のプレーで柳承敏を撃破。2-2となり、決勝戦にふさわしい好ゲームとなったが、ラストは新王者の勢いが勝り、陳衛星がスミルノフを下し、ニーダー・オーストリアは文句なしの優勝となった。

 見事に昨年の借りを返して優勝したニーダー・オーストリア。来季は柳承敏が移籍することが決まっており、大幅な戦力ダウンは否めないがチャンピオンチームの名に恥じない戦いを見せて欲しい。また、連覇を逃したシャルロワだが、7年連続の決勝進出は立派の一言。来季は8年連続の決勝進出、そして王座復権を目指す。


5/2 [ニーダー・オーストリア 3-0 シャルロワ]
柳承敏 6、8、-8、-8、4 スミルノフ
シュラガー 4、-7、8、9 サムソノフ
陳衛星 9、-8、9、-1、4 J.セイブ

5/6 [シャルロワ 2-3 ニーダー・オーストリア
サムソノフ -8、3、4、10 陳衛星
スミルノフ -6、-6、8、-5 柳承敏
J.セイブ -8、-7、-9 シュラガー
サムソノフ 7、-9、-8、2、10 柳承敏
スミルノフ 11、-6、-9、-8 陳衛星

4/26 [フルダ・マーバーツェル 1-6 デュッセルドルフ
4/26 [オクセンハオゼン 6-4 フリッケンハオゼン]
※左側のチームがホーム


 ドイツ・ブンデスリーガのプレーオフ、準決勝第1戦が4月26日に行われた。水谷も所属している名門・デュッセルドルフ(リーグ1位)はアウェイでフルダ・マーバーツェル(リーグ4位)と対戦。膝の故障で世界戦を欠場したボルも参戦し、単複で3勝を挙げる活躍。チームも6-1で快勝、2戦目へ向けて大きなアドバンテージを得た。

 準決勝のもう1試合はオクセンハオゼン(リーグ3位)が接戦を制した。リーグ2位で昨季王者のフリッケンハオゼンは、ダブルスランキング2位の馬文革/バウムが敗れるなど、序盤で0-3と苦しい展開。そこから4連続勝利で4-3と一時は逆転するも、リードを守りきれずに痛恨の3失点。黒星スタートとなり、連覇へは黄色信号が灯った。

4/26 [フルダ・マーバーツェル 1-6 デュッセルドルフ
ワルドナー/パーソン -6、-12、-2 ボル/ズース
馮哲/メン・チンユ 10、9、-8、6 コルベル/オフチャロフ
馮哲 -8、-9、-10 ズース
ワルドナー -9、-11、9、-6 ボル
パーソン -11、-5、10、-6 オフチャロフ
メン・チンユ 8、-7、-2、-2 コルベル
馮哲 10、6、-2、-6、-8 ボル

4/26 [オクセンハオゼン 6-4 フリッケンハオゼン]
梁柱恩/モンテイロ 4、3、-9、9 シュテガー/トキッチ
イェレル/ボボチーカ -9、9、-11、8、12 馬文革/バウム
梁柱恩 12、3、5 トキッチ
イェレル 4、8、-9、-2、-12 馬文革
モンテイロ -5、-10、-9 バウム
ボボチーカ -3、9、-7、-13 シュテガー
梁柱恩 -5、-7、-7 馬文革
イェレル 10、6、8 トキッチ
モンテイロ -8、7、9、10 シュテガー
ボボチーカ 8、-11、10、-6、8 バウム

4/18 [デュッセルドルフ 6-1 プリューダーハオゼン]
4/20 [ヴュルツブルグ 3-6 ブレーメン
4/20 [ユーリッヒ 3-6 グレンツァオ
※左側のチームがホーム


 4月18・20日にドイツ・ブンデスリーガ最終節が行われた。前節で格下相手に敗北を喫したデュッセルドルフの水谷は、18日のプリューダーハオゼン戦にシングルスのみの出場。何とか勝利して名誉挽回をはかりたいところだったが、スウェーデンの中堅選手・モリーンにまさかの敗退。屈辱の2連敗となってしまい、20日に行われた最終試合では出番がなかった。

 一方、2番手での出場で格上選手との対戦が続きながらも勝率5割以上をキープしている岸川(ブレーメン)は、単1勝1敗、複1勝でまとめ、今季は通算成績で単複ともに勝ち越すという活躍ぶり。最終戦でも譚瑞午(クロアチア)にあと一歩のところまで迫るなど、力をつけてきている。また、チームはヴュルツブルグに勝利し、順位を上げた。

 ユーリッヒの高木和の今季最終戦はグレンツァオとの対戦。岸川同様、こちらも2番手での出場が多く苦しんだシングルスだが、格上のブラシュチック(ポーランド)に見事勝利した。今季、シングルスではなかなか勝ち星を挙げることができなかった高木和だが、ロスコフとのダブルスではランキング1位を獲得。インターハイでは水谷(当時・青森山田高)と組んで2連覇を達成しているように、サウスポーとの相性が良いのかもしれない。ユーリッヒは、今季9位で降格が決定した。

 4月20日の試合をもって、レギュラーシーズンが終了した。1位は大本命のデュッセルドルフ。ドイツ代表の主力に加え、コルベル(チェコ)と水谷という圧倒的な戦力で勝ち星を重ねた。2位はフリッケンハオゼン。大ベテランの馬文革(中国)が終始好調をキープ。バウム(ドイツ)とのダブルスではランキング2位、シングルスでは一時はトップを走るなど、助っ人として最高の活躍をした。3位は引き分けが8試合と着実に得点を重ねていったオクセンハオゼン。クリサン(ルーマニア)、梁柱恩(中国語香港)を中心に、チーム全員が安定した成績を残した。そして4位はスウェーデンのゴールデンコンビ・ワルドナーとパーソンがいるフルダ・マーバーツェル。ベテランらしいスロースターターというべきか、出だしこそなかなか勝てなかったが、徐々に勝ち星を積み上げ、最終戦では敗れたものの何とか4位をキープした。
 プレーオフ進出チームは以上の4チームに決定。準決勝はホーム&アウェー方式で試合が行われ、勝者が決勝に進出する。

日本人選手の成績
●水谷隼
4/18 対プリューダーハオゼン
水谷 -9、10、-10、-8 モリーン

通算成績
シングルス:5勝8敗
ダブルス:4勝6敗

●岸川聖也
4/20 対ヴュルツブルグ
ケーン/岸川 7、-9、6、4 凌偉超/カイナット
岸川 8、5、-7、-12、-10 譚瑞午
岸川 9、3、8、6 カイナット

通算成績
シングルス:19勝16敗
ダブルス:11勝6敗

●高木和卓
4/20 対ブレーメン
Dimmig/高木和 -5、-4、-5 パベルカ/フェイヤー-コナート
高木和 7、-7、1、5 ブラシュチック
高木和 -10、-9、-1 フェイヤー-コナート

通算成績
シングルス:10勝22敗
ダブルス:13勝5敗

最終順位
1位:デュッセルドルフ(15勝2敗1分)
2位:フリッケンハオゼン(12勝3敗3分)
3位:オクセンハオゼン(8勝2敗8分)
4位:フルダ・マーバーツェル(10勝7敗1分)
5位:グレンツァオ(10勝7敗1分)
6位:ブレーメン(7勝11敗)
7位:ヴュルツブルグ(4勝8敗6分)
8位:プリューダーハオゼン(4勝10敗4分)
9位:ユーリッヒ(3勝11敗4分)
10位:ゲナン(1勝13敗4分)
 日本ではあまり知られていない選手だが、元ベルギー代表のクロッセが現役を引退し、第二の人生として卓球ショップを経営することがわかった。
 クロッセは1993年に世界選手権初出場を果たし、99年アイントホーヘン大会、2001年大阪大会、03年パリ大会、04年ドーハ大会と世界選手権に計5回出場。ベルギーが男子団体で銀メダルを獲得した01年大阪大会でも団体戦メンバーとしてエントリーされていた。

 クロッセがオープンする店舗は、1階が卓球ショップ、2階が自宅という住居兼店舗の形態。「私の住んでいる地域には卓球ショップがない」ということから、卓球ショップ経営を決めたクロッセ。「同じ屋根の下に住まいと仕事があることはおかしいね」と自嘲気味に話しながらも、選手を引退しても変わることのない卓球への愛情が感じられる。