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欧州リポート

トップニュース欧州リポート
 7月7~16日にかけてチェコ・オストラヴァで第62回ヨーロッパユース選手権が行われ、全14種目でチャンピオンが決定。各種目の入賞者は下記のとおり。

【ジュニア男子団体】
優勝:ロシア
準優勝:アゼルバイジャン
3位:ドイツ
4位:ベルギー

【ジュニア女子団体】
優勝:ドイツ
準優勝:ロシア
3位:チェコ
4位:フランス

【カデット男子団体】
優勝:ロシア
準優勝:ルーマニア
3位:スペイン
4位:ハンガリー

【カデット女子団体】
優勝:フランス
準優勝:ロシア
3位:ポーランド
4位:ウクライナ

【ジュニア男子シングルス】
優勝:モーレゴード(スウェーデン)
準優勝:ユ・ヒンハン(アゼルバイジャン)
3位:シドレンコ(ロシア)、ピカール(フランス)

【ジュニア女子シングルス】
優勝:A.ヴェグジン(ポーランド)
準優勝:ロウレンティ(イタリア)
3位:キセル(ベルギー)、タイラコワ(ロシア)

【カデット男子シングルス】
優勝:モビレアヌ(ルーマニア)
準優勝:シリタ(ルーマニア)
3位:レドジンスキー(ポーランド)、コウライチ(フランス)

【カデット女子シングルス】
優勝:ザハリア(ルーマニア)
準優勝:ボロニナ(ロシア)
3位:ドミトリェンコ(ロシア)、パヴァデ(フランス)

【ジュニア男子ダブルス】
優勝:カツマン/グレブネフ(ロシア)
準優勝:モーレゴード/シドレンコ(スウェーデン/ロシア)
3位:ピカール/バルデ(フランス)、ウルス/コロジェツキ(モルドバ/オーストリア)

【ジュニア女子ダブルス】
優勝:カザンツェワ/タイラコワ(ロシア)
準優勝:ハラク/ユルマズ(トルコ)
3位:アブラミアン/コリシュ(ロシア)、クック/ルッツ(フランス)

【カデット男子ダブルス】
優勝:シリタ/イオネスク(ルーマニア)
準優勝:デシャンプス/コウライチ(フランス)
3位:ゼンクバイル/シュバイガー(ドイツ)、ルブラン/ポレ(フランス)

【カデット女子ダブルス】
優勝:パヴァデ/ザハリア(フランス/ルーマニア)
準優勝:ドミトリェンコ/ベレスネワ(ロシア)
3位:シュトヴィルトニワ/ウロベル(ポーランド)、ボロニナ/ザワリキナ(ロシア)

【ジュニア混合ダブルス】
優勝:クルジツキ/K.ヴェグジン(ポーランド)
準優勝:カツマン/アブラミアン(ロシア)
3位:チホノフ/カザンツェワ(ロシア)、モーレゴード/ムスカントル(スウェーデン)

【カデット混合ダブルス】
優勝:ポレ/パヴァデ(フランス)
準優勝:ホッロ/カウフマン(ドイツ)
3位:モビレアヌ/シンジョルザン(ルーマニア)、コーラー/ポランコビッチ(ドイツ)


 男子団体はロシアがジュニア・カデット2階級を制覇。ロシアは女子もジュニア・カデットの両方で銀メダルと奮闘を見せた。ロシアは14種目で16個のメダル獲得。ジュニア男子シングルスはモーレゴード、ジュニア女子シングルスはA.ヴェグジンが優勝。ポーランド勢のジュニア女子シングルス優勝は初。A.ヴェグジンの双子の妹であるK.ヴェグジンもジュニア混合ダブルスで優勝と、姉妹でタイトル獲得となった。

写真提供:ETTU
 ベラルーシ・ミンスクで行われた第2回ヨーロッパ競技大会・卓球競技は全種目が終了。最終種目の男女団体ではドイツがアベック優勝。男子は初、女子は2連覇となった。ドイツは男子シングルスのボル、混合ダブルスのフランチスカ/P.ゾルヤでも優勝を果たしており、今大会5種目中4種目を制覇した。

【ヨーロッパ競技大会・男子団体】
金メダル:ドイツ
銀メダル:スウェーデン
銅メダル:ポルトガル

◆準決勝
<ドイツ 3-0 ポルトガル>
○ボル/フランチスカ 10、7、14 モンテイロ/アポロニア
○オフチャロフ 8、2、6 フレイタス
○フランチスカ -7、-7、8、5、6 アポロニア

<スウェーデン 3-1 デンマーク>
○Jon.パーソン/K.カールソン 5、10、6 リンド/ラスムッセン
 ファルク -9、-6、10、-7 グルーツ○
○K.カールソン 6、8、7 ラスムッセン
○ファルク 5、-8、5、5 リンド

◆3位決定戦
<ポルトガル 3-1 デンマーク>
○モンテイロ/アポロニア 6、5、4 ラスムッセン/リンド
 フレイタス -9、11、-7、-7 グルーツ○
○モンテイロ -6、8、8、4 リンド
○フレイタス 4、-9、7、10 ラスムッセン

◆決勝
<ドイツ 3-0 スウェーデン>
○ボル/フランチスカ 9、7、-7、8 Jon.パーソン/K.カールソン
○オフチャロフ 9、-10、5、7 ファルク
○フランチスカ -12、3、7、-9、9 Jon.パーソン


【ヨーロッパ競技大会・女子団体】
金メダル:ドイツ
銀メダル:ルーマニア
銅メダル:ポーランド

◆準決勝
<ドイツ 3-2 ポーランド>
 ミッテルハム/シャン・シャオナ -8、-2、-12 バヨル/パルティカ○
○ハン・イン 9、7、3 リー・チェン
 シャン・シャオナ -8、-8、5、-4 パルティカ○
○ハン・イン 2、6、8 バヨル
○ミッテルハム -4、5、8、-8、9 リー・チェン

<ルーマニア 3-2 ハンガリー>
 モンテイロ-ドデアン/サマラ -9、6、-6、9、-10 ペルゲル/マダラシュ○
○スッチ 9、7、9 ポータ
 サマラ 7、-6、9、-7、-8 マダラシュ○
○スッチ -7、10、9、4 ペルゲル
○モンテイロ-ドデアン -7、10、9、4 ペルゲル

◆3位決定戦
<ポーランド 3-2 ハンガリー>
 バヨル/パルティカ -8、5、-3、5、-9 ペルゲル/マダラシュ○
○リー・チェン 5、-3、8、11 ポータ
○パルティカ 11、-4、8、-1、8 マダラシュ
 バヨル -8、9、-8、-5 ポータ○
○リー・チェン 3、-10、1、9 ペルゲル

◆決勝
<ドイツ 3-0 ルーマニア>
○ミッテルハム/シャン・シャオナ -9、4、6、-9、6 サマラ/モンテイロ-ドデアン
○ハン・イン -9、5、3、2 スッチ
○シャン・シャオナ 9、9、-10、7 モンテイロ- ドデアン


 男子ドイツは準々決勝から3試合を戦い、全試合3-0の完全優勝を達成。決勝3番ではオフチャロフがファルクを下して王手をかけると、3番のフランチスカがJon.パーソンをフルゲームで振り切って優勝を決めた。ボル、オフチャロフの両輪に、フランチスカの布陣は強力。東京五輪でも確実に上位に食い込んでくるチームだ。
 スウェーデンは勢いに乗るデンマークを退けて決勝進出も、充実のドイツに歯が立たず。前回王者のポルトガルは3位決定戦に勝利して2大会連続のメダル獲得となった。デンマークはメダル獲得ならずも、グルーツが6戦全勝と気を吐いた。

 女子ドイツは準々決勝のオランダ戦でP.ゾルヤが負傷するアクシデント。準決勝からはリザーブのシャン・シャオナが出場することとなった。準決勝のポーランド戦ではシャン・シャオナが2失点を喫するも、ラストで若手のミッテルハムが現ヨーロッパ女王のリー・チェンに勝利する殊勲の星。ルーマニアとの決勝では、準決勝2失点のシャン・シャオナが鬱憤を晴らす2得点。2番ではハン・インが相手エースのスッチを下し、ストレートで王座を守り切った。
 自国出身選手のみで優勝を狙ったルーマニアはドイツに及ばず。3位決定戦ではドイツを追いつめたポーランドがハンガリーに競り勝って初のメダルを獲得した。


写真提供:ITTF
 ヨーロッパ競技大会・卓球競技は男女団体がスタート。男女とも準々決勝までが行われ、ベスト4が出揃った。

【ヨーロッパ競技大会・男子団体】
◆1回戦
ルーマニア 3-2 ベラルーシ
ポルトガル 3-1 フランス
デンマーク 3-1 スロベニア
クロアチア 3-1 ベルギー

◆準々決勝
<ドイツ 3-0 ルーマニア>
○ボル/フランチスカ 2、5、12 スッチ/プレテア
○オフチャロフ 11、6、10 イオネスク
○フランチスカ -7、10、8、3

<ポルトガル 3-1 イギリス>
○モンテイロ/アポロニア 7、6、-4、8 ドリンコール/ピチフォード
○フレイタス -8、9、8、8 ウォーカー
 アポロニア -8、6、8、-3、-7 ピチフォード○
○モンテイロ -5、12、9、9 ウォーカー

<デンマーク 3-1 オーストリア>
 ラスムッセン/リンド -9、-8、-12 Da.ハベソーン/ガルドス○
○グルーツ 6、4、0 フェガール
○リンド -9、9、-8、3、11 ガルドス
○グルーツ 8、6、9 Da.ハベソーン

<スウェーデン 3-2 クロアチア>
 K.カールソン/Jon.パーソン -12、-7、8、-9 ガチーナ/コジッチ○
○ファルク -4、7、4、-8、8 プツァル
○Jon.パーソン 8、9、-9、9 コジッチ
 K.カールソン 5、-9、-1、-14 プツァル○
○ファルク -9、3、10、6 ガチーナ

【ヨーロッパ競技大会・女子団体】
◆1回戦
オランダ 3-0 ベラルーシ
ポーランド 3-0 ロシア
ウクライナ 3-1 ルクセンブルク
スウェーデン 3-1 スペイン

◆準々決勝
<ドイツ 3-1 オランダ>
○ミッテルハム/P.ゾルヤ 9、7、-10、5 ベルマース/エーラント
○ハン・イン 11、2、7 リー・ジエ
 P.ゾルヤ 7、-9、-5、-9 エーラント○
○ハン・イン 7、6、5 ベルマース

<ポーランド 3-1 オーストリア>
○バヨル/パルティカ 5、-7、6、5 A.ゾルヤ/リュウ・ジャ
○リー・チェン 5、11、11 ポルカノバ
 パルティカ -10、-8、6、-9 リュウ・ジャ○
○バヨル 12、-7、10、7 ポルカノバ

<ハンガリー 3-0 ウクライナ>
○ペルゲル/マダラシュ -5、2、4、5 ビレンコ/ハポノワ
○ポータ -6、9、10、-9、9 ペソツカ
○マダラシュ 1、6、10 ハポノワ

<ルーマニア 3-1 スウェーデン>
○モンテイロ-ドデアン/サマラ 10、6、11 ベルガンド/エクホルム
○スッチ 7、7、7 ベリストロム
 サマラ -4、10、-11、-8 エクホルム○
○スッチ 6、3、-7、4 ベルガンド


 男子で健闘を見せているのがデンマーク。男子シングルスで準優勝に輝いたエースのグルーツに、20歳のリンド、22歳のラスムッセンと3人全員がサウスポー。ドイツ・ブンデスリーガでも有望視されているリンドはスロベニア戦でヨルジッチをストレートで下し、オーストリア戦でもガルドスに勝利した。優勝候補筆頭のドイツはルーマニアを相手に1ゲームを落としたのみの完勝、前回王者のポルトガルは1回戦から勝ち上がり2大会連続のベスト4入りを果たした。
 女子はシードの4カ国のうち3カ国が準決勝へ。その一角を破ったのはポーランド。オーストリアのエース・ポルカノバから2得点を奪って勝利を収めた。
 地元・ベラルーシは男女ともに1回戦で敗退。男子はサムソノフがイオネスクに敗れた試合が響き、ルーマニアに競り負けた。
 ベラルーシ・ミンスクで開催されているヨーロッパ競技大会・卓球競技。大会6日目の昨日は男女シングルスの決勝までが行われ、男子はボル(ドイツ)、女子はユ・フ(ポルトガル)が頂点に立った。男女とも上位3選手は東京五輪シングルスへの出場権が与えられた。

【ヨーロッパ競技大会・男子シングルス】
金メダル:ボル(ドイツ)
銀メダル:グルーツ(デンマーク)
銅メダル:プツァル(クロアチア)

◆準決勝
ボル 4、9、5、-10、4 プツァル
グルーツ 11、5、5、10 コウ・レイ(ウクライナ)
◆3位決定戦
プツァル 2、-9、9、7、2 コウ・レイ
◆決勝
ボル -6、10、-12、9、6、4 グルーツ

【ヨーロッパ競技大会・女子シングルス】
金メダル:ユ・フ(ポルトガル)
銀メダル:ハン・イン(ドイツ)
銅メダル:倪夏蓮(ルクセンブルク)

◆準決勝
ユ・フ 6、5、-5、-6、6、8 倪夏蓮
ハン・イン -7、9、8、10、-8、-9、9 ヤン・シャオシン(モナコ)
◆3位決定戦
倪夏蓮 3、-3、-10、7、7、8 ヤン・シャオシン
◆決勝
ユ・フ 5、8、-9、-9、6、7 ハン・イン


 男子シングルスを制したのは、38歳のボル。ヨーロッパ勢最高位の世界ランキング6位、トップシードとして臨んだ大会で見事に優勝を飾った。ボルは準決勝で若手のプツァルを下し、決勝では同じ左腕のグルーツと対戦。1-2とゲームをリードされたが、そこは百戦錬磨のボル、落ち着いて3ゲームを奪い返して勝利を収めた。前回大会のオフチャロフに続き、男子シングルスは2大会連続でドイツ勢がタイトル獲得となった。
 準優勝のグルーツは、4回戦でオフチャロフをストレートで破るなど健闘。3月のヨーロッパチャンピオンズリーグ準決勝ではボルに勝利していたが、リードを守れず逆転負けを喫した。銅メダルは23歳のプツァル。3位決定戦でコウ・レイを退けて自身初の五輪出場、東京行きのチケットをゲットした。

 ベスト4全員が帰化選手となった女子シングルスはユ・フが戴冠。準決勝でペン粒高の倪夏蓮、決勝でカットマンのハン・インと、ディフェンシブなスタイルの2人に勝利。ポルトガルとしては前回大会での男子団体に続く2つ目のヨーロッパ競技大会のタイトル獲得だ。
 ハン・インは準決勝で異質速攻型のヤン・シャオシンとの激闘を制したが、決勝では中盤以降に突き放されて優勝には手が届かなかった。そして銅メダルを獲得したのは倪夏蓮。ヤン・シャオシンに勝利して、自身5度目の五輪出場を決めた。東京五輪時には56歳となる倪夏蓮。3位決定戦で勝利した後には「私には支えてくれる人たちがいます。夫、子どもたち、母親、兄弟、ルクセンブルクの卓球協会にオリンピック委員会、みんなが支えてくれたおかげで私は卓球に打ち込める。みんながいなければ、私は成功することはできませんでした」と感謝を述べた。

 今日からは最終種目の男女団体がスタート。男女ともまずは1回戦4試合が行われ、続いてシードの4カ国が登場する準々決勝までが行われる。

写真提供:ITTF
  • 男子シングルス優勝のボル

  • 38歳となったボルだが、研ぎすまされたプレーで初優勝

  • 決勝ではリードを奪ったグルーツだが、優勝ならず

  • 23歳のプツァルは初の五輪出場を決めた

  • 女子シングルス優勝のユ・フ

  • ポルトガルに2つ目のヨーロッパ競技大会のタイトルをもたらした

  • 準決勝で大激戦を制したハン・インだが、ユ・フに屈した

  • 自身5度目の五輪行きチケットを手にした倪夏蓮、飛ぶ

 ベラルーシ・ミンスクで開催されている第2回ヨーロッパ競技大会・卓球競技。昨日は今大会より採用された混合ダブルスの決勝までが行われ、フランチスカ/P.ゾルヤ(ドイツ)が優勝を果たした。

【ヨーロッパ競技大会・混合ダブルス】
金メダル:フランチスカ/P.ゾルヤ(ドイツ)
銀メダル:イオネスク/スッチ(ルーマニア)
銅メダル:フロール/ガスニエ(フランス)

◆決勝
フランチスカ/P.ゾルヤ 4、4、4 イオネスク/スッチ
◆3位決定戦
フロール/ガスニエ -6、11、8、6 ピスチェイ/バラゾバ(スロバキア)


 フランチスカ/P.ゾルヤは1回戦でいきなり強敵のファルク/エクホルム(スウェーデン)と対戦。競り合いをものにし、3-1で勝利すると、準々決勝、準決勝と危なげなく勝ち上がり、決勝ではイオネスク/スッチに完勝。栄えあるヨーロッパ競技大会・混合ダブルス初代王者に輝いた。この優勝により、フランチスカ/P.ゾルヤは来年の東京五輪混合ダブルス出場権を獲得した。

 大会5日目の今日は男女シングルスの決勝までが行われる。現在、準々決勝までが終了しているが男女ともに波乱が続出。東京五輪への出場権がかかっているだけあって、どの選手も熱量が違う。
 男子では3回戦でピチフォード(イングランド)がギオニス(ギリシャ)、ゴーズィ(フランス)がガチーナ(フランス)、ファルク(スウェーデン)がシバエフ(ロシア)に敗戦。続く4回戦では前回王者のオフチャロフ(ドイツ)がグルーツ(デンマーク)にストレートで完敗を喫して大会を去った。地元優勝に燃えるサムソノフ(ベラルーシ)は準々決勝でボル(ドイツ)に敗れてベスト4進出はならなかった。

◆男子シングルス準々決勝
プツァル(クロアチア) -10、10、10、7、6 ルベッソン(フランス)
グルーツ(デンマーク) 9、-7、-12、-10、10、3、7 ワン・ヤン(スロバキア)
ボル(ドイツ) -10、6、14、10、7 サムソノフ(ベラルーシ)
コウ・レイ(ウクライナ) -10、8、8、8、-4、10 ニュイティンク(ベルギー)
→準決勝はボルvs.プツァル、グルーツvs.コウ・レイ


 女子ではVi.パブロビッチ(ベラルーシ)がサマラ(ルーマニア)を3回戦で撃破し、地元で存在感。上位候補のポルカノバ(オーストリア)、エクホルム(スウェーデン)、スッチ(ルーマニア)、リー・チェン(ポーランド)は4回戦で敗退。トップシードだったスッチを破ったのは大ベテランの倪夏蓮(ルクセンブルク)。倪夏蓮は快進撃を見せて勝ち上がってきたカットのベリストロム(スウェーデン)を準々決勝で退けて55歳でベスト4進出を果たした。女子はベスト4全員が帰化選手となっている。

◆女子シングルス準々決勝
倪夏蓮(ルクセンブルク) 8、7、9、-5、9 ベリストロム(スウェーデン)
ヤン・シャオシン(モナコ) 7、9、1、5 ミハイロワ(ロシア)
ユ・フ(ポルトガル) 8、10、-10、6、-8、-7、11 P.ゾルヤ(ドイツ)
ハン・イン(ドイツ) 5、-8、12、7、5 リー・ジエ(オランダ)
→準決勝は倪夏蓮vs.ユ・フ、ヤン・シャオシンvs.ハン・イン


写真提供:ITTF
  • 混合ダブルス優勝:フランチスカ/P.ゾルヤ

  • 決勝はストレートで優勝を決めた

  • イオネスク/スッチは準決勝でフランスペアに競り勝つ

  • 地元Vを狙ったサムソノフはベスト8で終戦

  • 男子トップシードのボルは順調にベスト4へ

  • 成長を見せる23歳のプツァルも準決勝進出

  • ユ・フは大接戦でP.ゾルヤを振り切った

  • 55歳でベスト4進出の倪夏蓮。脱帽です

 続いて女子のドロー。男子より4チーム少ない12チームでの争いとなる。一昨年優勝、昨年準優勝のDr.チャッスル(クロアチア)は今シーズンは参戦せず。

女子
【ブループA】
◆ベルリン・イーストサイド(ドイツ)
スッチ(ルーマニア)、エクホルム(スウェーデン)、ユ・フ(ポルトガル)、ポータ(ハンガリー)、ミッテルハム、シャン・シャオナ(ともにドイツ)、カマス(インド)

◆リール・メトロポール(フランス)
マダラシュ(ハンガリー)、ケートクエン(タイ)、トドロビッチ(セルビア)

◆ギルバウ・ヴィック(スペイン)
チャン・シュアン(スペイン)、O.フェヘル(ハンガリー)、G.フェヘル(ハンガリー)、キャリー(ウェールズ)

【グループB】
◆セント・クエンティン(フランス)
チャン・モー(カナダ)、ミハイロワ(ロシア)、ルマンセク(フランス)

◆カルタヘナ(スペイン)
フー・メレク(トルコ)、エルデリー(セルビア)、リウ・シン(中国)

◆カリンシアウィンド・フィラッハ(オーストリア)
A.ゾルヤ、リ・チャンビン(ともにオーストリア)、キリツァ(ロシア)

【グループC】
◆タルノブジェク(ポーランド)
サマラ(ルーマニア)、ハン・イン(ドイツ)、ウー・ユエ(アメリカ)、リー・チェン(ポーランド)、Vi.パブロビッチ(ベラルーシ)、顧若辰(中国)

◆ブダオルシ21(ハンガリー)
ペルゲル、ロバシュ(ともにハンガリー)、スルヤン(セルビア)

◆メス(フランス)
シャスラン、グルンディシュ(ともにフランス)、モンテイロ-ドデアン、ディアコヌ(ともにルーマニア)

【グループD】
◆フロシュベルグ(オーストリア)
ポルカノバ、浜本由惟(ともにオーストリア)、蘇慧音(香港)、ベリストロム(スウェーデン)

◆ホドーニン(チェコ)
パルティカ(ポーランド)、バチェノフスカ(チェコ)、呉穎嵐(香港)

◆レカ・エニア(スペイン)
シャオ・マリア(スペイン)、林珈芝(チャイニーズタイペイ)、チャン・ジン(中国)


 グループA、12チーム中トップシードのベルリン・イーストサイドはタイトル奪還に向け大型補強。エクホルム(スウェーデン)、ポータ(ハンガリー)、シャン・シャオナ(ドイツ)ら既存のメンバーに加え、リール・メトロポール(フランス)からスッチ(ルーマニア)、今季ECL不参戦のDr.チャッスルからユ・フ(ポルトガル)を獲得。若手のミッテルハム(ドイツ)も成長中で3シーズンぶりの優勝に向け、強力な布陣を揃えた。
 4グループ中、最も接戦となりそうなのがグループB。各チームとも中国からの帰化選手がいるが、その他のメンバーに大きな戦力差はなく、どのチームが決勝トーナメントに進んでもおかしくはない。
 昨シーズン初優勝を果たしたタルノブジェクはグループCに入った。ウー・ユエ(アメリカ)が加わった以外は昨シーズンと同じメンバーで2連覇を狙う。若手・中堅の実力者を揃えたメスも上位を伺う。
 グループDのフロシュベルグには昨シーズンに続き浜本由惟(オーストリア)が所属。主軸のポルカノバ(オーストリア)にカットマンのベリストロム(スウェーデン)、蘇慧音(香港)のメンバー構成だが、浜本がEU枠となるため、蘇慧音と同時出場も可能。3度目のECL制覇なるか。昨シーズンベスト8のホドーニンはTリーグ・トップおとめピンポンズ名古屋でプレーしていた呉穎嵐(香港)を獲得。パルティカ(ポーランド)、バチェノフスカ(チェコ)と3人揃って出場できればなかなか手強いチームだ。

 女子は男子以上に各チームの戦力格差が大きい印象。ボルシア・デュッセルドルフとタルノブジェクが2強、それをフロシュベルグが追う展開となりそうだ。
  • ベルリン・イーストサイドに加入のスッチ。チームをVへ導けるか

  • タルノブジェクはほぼ同メンバーで連覇を目指す。写真はハン・イン

  • 昨シーズンはECL出場がなかった浜本だが、今シーズンはいかに

 昨週末に2019/2020シーズンのヨーロッパチャンピオンズリーグのグループリーグの抽選が行われ、男女各4グループのドローが決定。男子の各グループの振り分けは下記のとおり。

男子
【グループA】
◆オレンブルク(ロシア)
オフチャロフ(ドイツ)、フレイタス(ポルトガル)、サムソノフ(ベラルーシ)、荘智淵(チャイニーズタイペイ)、リヴェンツォフ(ロシア)

◆ミュールハウゼン(ドイツ)
メンゲル(ドイツ)、Da.ハベソーン(オーストリア)、イオネスク(ルーマニア)、ヤンカリク(チェコ)

◆アンジェ(フランス)
Jon.パーソン、ルンクイスト(ともにスウェーデン)、ジェラルド(ポルトガル)、ランドリュー(フランス)

◆レカ・エニア(スペイン)
ゴーシュ(インド)、メルズリキン(ロシア)、セダルンド(スウェーデン)

【グループB】
◆ロスキレ(デンマーク)
メイス、ツァイ・ユージア、ベンツェン(すべてデンマーク)、トキッチ(スロベニア)、ピチフォード(イングランド)

◆UMMC(ロシア)
グルーツ(デンマーク)、シバエフ(ロシア)、ガチーナ(クロアチア)

◆ウォルターヴェルス(オーストリア)
コジッチ(クロアチア)、スディ(ハンガリー)、姜勲洙、朴康賢(ともに韓国)

◆オストラヴァ2016(チェコ)
オリバレス(チリ)、ベリク、バイガー、コルベル(すべてチェコ)

【グループC】
◆ザールブリュッケン(ドイツ)
フランチスカ(ドイツ)、ヨルジッチ(スロベニア)、プレテア(ルーマニア)、ポランスキー(チェコ)、尚坤(中国)

◆ボゴリア(ポーランド)
ギオニス(ギリシャ)、シルチェク(チェコ)、バドフスキー(ポーランド)、吉田海偉(日本)

◆ヴィルヌーヴ(フランス)
Ni.アラミヤン(イラン)、プリシュチェパ(ウクライナ)、ガディエフ、ラキーフ(ともにロシア)

◆フンカル(ポルトガル)
サヒード(コンゴ共和国)、サルグ(ルーマニア)、ブキン(ロシア)

【グループD】
◆ボルシア・デュッセルドルフ(ドイツ)
ボル、ワルサー(ともにドイツ)、K.カールソン、シェルベリ(ともにスウェーデン)、アチャンタ(インド)、O.アサール(エジプト)

◆エンヌボン(フランス)
ウォーカー(イングランド)、ニュイティンク(ベルギー)、ファン・シェンペン(中国)、R.ロビノ(フランス)

◆スポルティング(ポルトガル)
カルバリョ(ポルトガル)、アルナ、アビオドゥン(ともにナイジェリア)

◆スター・クロアチア(クロアチア)
松平健太(日本)、ガンダス(トルコ)、チウ・リャン(ドイツ)、孫嘉宏(チャイニーズタイペイ)、譚瑞午(クロアチア)

 昨シーズン優勝のオレンブルクはミュールハウゼン、そして前回3位のアンジェと同グループに。オレンブルクは閣安(中国)が抜けたが、荘智淵(チャイニーズタイペイ)が加入。荘智淵はTリーグとの兼任での出場になりそうだが、オフチャロフ(ドイツ)、サムソノフ(ベラルーシ)、フレイタス(ポルトガル)のラインナップは頭一つ抜け出している。各グループ2位までが準々決勝に進出するが、ミュールハウゼンとアンジェも欧州の中堅どころが揃っており、最も熾烈なグループとなりそうだ。
 グループBのトップシードはロスキレ。昨シーズンは若手のツァイ・ユージアに、ベテランのメイス、ベンツェンとデンマークの選手が主力だったが、今シーズンはピチフォード(イングランド)、トキッチ(スロベニア)が加入。オレンブルクの荘智淵同様、ピチフォードもTリーグとの兼任となるが、ポイントゲッターとして期待される。昨シーズン準優勝のUMMCは方博(中国)が今シーズンは参戦せず、戦力ダウン。
 グループCはザールブリュッケンが大本命か。大黒柱のフランチスカ(ドイツ)にヨルジッチ(スロベニア)が成長を見せ、昨シーズンはブンデスリーガで決勝に進出。今シーズンは尚坤(中国)が加入し、さらに戦力層が厚くなった。ボゴリアには昨シーズンに続き、吉田海偉(東京アート)が所属。38歳のベテランだが、昨シーズンも準々決勝のボルシア・デュッセルドルフ戦でK.カールソン(スウェーデン)に完勝するなど、まだまだ強い。
 王座奪還を目指すボルシア・デュッセルドルフはワルサー(ドイツ)が加入。きっちり得点をあげてベテランのボル(ドイツ)の負担を軽くしたいところだ。エースのピチフォードが抜けたエンヌボンは同じイングランド代表のウォーカーを獲得。一昨年、準決勝進出と旋風を起こしたスポルティングは昨シーズンと変わらぬメンバー。グループ突破はアルナ(ナイジェリア)の奮闘次第か。また、スター・クロアチアには松平健太(T.T彩たま)が所属する。
  • オレンブルクに加入の荘智淵

  • ピチフォードはTリーグと兼任での出場となりそう

  • 吉田はボゴリアで2シーズン目のECL参戦

 ブンデスリーガ1部へワイルドカードでの参入申請を行っていた新クラブ、TTCノイ・ウルムがライセンスを獲得。これにより2019/2020シーズンのブンデスリーガ1部は12チームで争われることとなった。
 かつてボル(ドイツ)などもプレーしたゲナンという1部所属のクラブをハナウが買収し、ゲナンのライセンス資格を引き継いで1部参戦というケースはあったが、まったく新しいクラブを作っての1部加入というのは珍しいケース。もともと1部12チーム制を進めていたが、資金面で2部から昇格できるチームがなく、特例としてTTCノイ・ウルムに1部参入のライセンスが与えられた。
 クラブの創設者はウルム出身で起業家のフロイアン・エブナー。かつてサッカーのブンデスリーガ1部に在籍していたSSVウルム1846で会長を務めた経験もあり、ゴルフ場を経営するなどスポーツ分野にも精通している。クラブへの投資額は30万ユーロ(約3800万円)とも言われており、TTCノイ・ウルムでの活動を通したブンデスリーガのさらなる発展も目論む。

 5月31日の契約期間までにTTCノイ・ウルムは急ピッチで選手との交渉を重ね、今シーズンはブレーメンでプレーしたツボイ(ブラジル)、TリーグのT.T彩たまとの契約が切れたアポロニア(ポルトガル)と、ブンデスリーガでのプレー経験豊富な2人を獲得。他にもフランスのサリフ、スウェーデンのブロッドという中堅どころに、地元ドイツの16歳・スタンパーをラインナップ。
 加えて、中国からも元世界選手権代表のハオ帥、2013年全中国運動会ベスト8で超級リーグでの実績も豊富な崔慶磊が加入。2人が何試合出場できるかは不明だが、出場する試合では確実なポイントゲッターとして期待できる。
 それだけではない。先の世界選手権で大躍進の3位入賞を果たした安宰賢(韓国)も、韓国卓球協会の許可が下りれば、TTCノイ・ウルムのメンバーとして試合に出場。ただ、グリューンヴェッターズバッハと契約合意した趙勝敏が韓国卓球協会からの許可が下りず、出場できるか微妙、というニュースが先日流れたばかり。ニュースターの参戦については続報が待たれる。

 そしてチームを率いるのは、自身もブンデスリーガでプレーし、オフチャロフ(ドイツ)のプライベートコーチでもある陳宏宇。2014年からは超級リーグの江蘇中超電纜で監督を務めていたが、再びブンデスリーガへ戻ってきた。

 安宰賢の動向だけでなく、ホームアリーナも未定など、まだ不確定な部分も多いが、来シーズンのブンデスリーガで台風の目となる可能性は十分にあるTTCノイ・ウルム。創設者のエブナーは1シーズン目の目標を「リーグ中位」と語ったが8月16日に開幕するファーストシーズンに注目が集まる。
  • 36歳となったハオ帥だが、実力は健在

  • アポロニアはTリーグからブンデスリーガへカムバック

  • 安宰賢の参戦やいかに?

 オクセンハウゼンの15シーズンぶりの優勝で幕を閉じた2018/19シーズンのブンデスリーガだが、各チームとも来シーズンに向けて動き出している。リーグ戦終盤から、来シーズンに向けた移籍情報も続々と発表。現時点での各チームのラインナップは下記のようになっている。

●ボルシア・デュッセルドルフ
契約更新:ボル(ドイツ)、K.カールソン、シェルベリ(ともにスウェーデン)、O.アサール(エジプト)
加入:ワルサー(ドイツ/←グリューンヴェッターズバッハ)

●オクセンハウゼン
契約更新:カルデラノ(ブラジル)、ゴーズィ(フランス)、フェガール(オーストリア)、ディヤス(ポーランド)
加入:シドレンコ(ロシア/←ベルクノイシュタッド)
離脱:張禹珍(韓国)

●ザールブリュッケン
契約更新:フランチスカ(ドイツ)、ヨルジッチ(スロベニア)、ポランスキー(ポーランド)、プレテア(ルーマニア)
加入:尚坤(中国/←ポーランドリーグ:ジャウドヴォ)
離脱:ラスムッセン(デンマーク/→グリューンヴェッターズバッハ)、廖振珽(チャイニーズタイペイ)

●ベルクノイシュタッド
契約更新:ドゥダ(ドイツ)、ロブレス(スペイン)、ドリンコール(イングランド)
加入:ミノ(エクアドル/←2部:ボルシア・ドルトムント)
離脱:シドレンコ(ロシア/→オクセンハウゼン)

●フルダ・マーバーツェル
契約更新:フィルス(ドイツ)、プツァル(クロアチア)
加入:ムン・ファンボー(ドイツ/←2部:フルダ・マーバーツェルⅡ)
離脱:王熹(ドイツ/→グリューンヴェッターズバッハ)

●ミュールハウゼン
契約更新:イオネスク(ルーマニア)、メンゲル(ドイツ)、Da.ハベソーン(オーストリア)、ヤンカリク(チェコ)

●グリューンヴェッターズバッハ
契約更新:グナナセカラン(インド)、チウ・ダン(ドイツ)
加入:王熹(ドイツ/←フルダ・マーバーツェル)、ラスムッセン(デンマーク/←ザールブリュッケン)、趙勝敏(韓国)
離脱:ワルサー(ドイツ/→ボルシア・デュッセルドルフ)、トキッチ(スロベニア)

●ケーニヒスホーフェン
契約更新:及川瑞基(日本)、オルト(ドイツ)、ゼリコ(クロアチア)
加入:シュテガー(ドイツ/←ブレーメン)
離脱:マジョロス(ハンガリー/→フランスリーグ)

●グレンツァオ
契約更新:ボボチーカ(イタリア)、リンド(デンマーク)
加入:ジャー(アメリカ/←2部:マインツ)、スゴウロポロス(ギリシャ/←スウェーデンリーグ:エースレーブ)
離脱:ゲラシメンコ(カザフスタン/→ブレーメン)、アギーレ(パラグアイ/→ブレーメン)

●ブレーメン
契約更新:スッチ(ルーマニア)
加入:ゲラシメンコ(カザフスタン/←グレンツァオ)、アギーレ(パラグアイ/←グレンツァオ)、ファルク(スウェーデン/←フランスリーグ:ポントワーズ)
離脱:シュテガー(ドイツ/→ケーニヒスホーフェン)、ランビエ(ベルギー/→フランスリーグ:シャルトル)、ツボイ(ブラジル)

●ユーリッヒ
契約更新:デヴォス(ベルギー)、クレイン(ドイツ)
加入:コズル(スロベニア/←オーストリアリーグ:ウォルターヴェルス)
離脱:アレグロ(ベルギー/→フランスリーグ)


 王者・オクセンハウゼンは張禹珍が1シーズンでチームを去ることとなったが、他のメンバーは変わり無し。新たにリープヘル・マスターカレッジで修行中の17歳・シドレンコが加わった。来シーズン、王座奪還を目指すボルシア・デュッセルドルフはワルサーが2013/14シーズン以来の復帰。地元・ドイツ代表、世界ランキング39位と実力をつけて古巣に帰ってきた。プレーオフ決勝に進み、好ゲームを展開したザールブリュッケンは若手2人をリリースすることになったが、元中国代表の左腕・尚坤が加入。今シーズンはポーランドの強豪、ジャウドヴォでプレーした尚坤、2015年ジャパンオープンでは3位、2017年ハンガリーオープンで準優勝など実力は高い。
 4月の世界選手権準優勝のファルクはブレーメンへ。メンバーが大幅に入れ替わった中でエースとして期待される。そのブレーメンへ2人の選手が移籍していったグレンツァオはヨーロッパユース選手権2連覇、ヨーロッパU21選手権優勝のスゴウロポウロス、ユース五輪銅メダルのジャーと若手有望株2人を獲得。センスを感じさせる20歳のリンドとともに、若いメンバーでどこまで成績を残せるか楽しみだ。ワルサーが離脱したグリューンヴェッターズバッハはベテランチョッパーの王熹に、趙勝敏、ラスムッセンと若手サウスポー2人が加入した。シュテガーは、長年プレーしたブレーメンを離れ、ケーニヒスホーフェンへ。38歳となったシュテガーだが、昨シーズンは23勝をあげて個人成績2位とまだまだ強い。今シーズンより1部に昇格するも、0勝20敗と絶望的なシーズンとなったユーリッヒは世界ランキング91位のコズルが加わったが、2シーズン越しの勝利なるか。
  • 世界選手権2位のファルクはブレーメンへ

  • ポイントゲッターとなりそうな尚坤

  • 欧州のホープ、スゴウロポウロスがドイツ上陸

  • ジャーは今季2部で26勝と圧倒的な強さを見せて1部の契約をつかみ取る

【2018/19 ドイツ・ブンデスリーガ】
◆プレーオフ決勝
<オクセンハウゼン(1位) 3-0 ザールブリュッケン(3位)>
○ゴーズィ -10、8、8、-9、8 フランチスカ
○カルデラノ 3、-13、-6、8、7 廖振珽
○フェガール -1、-11、9、11、8 ヨルジッチ
★オクセンハウゼンが15シーズンぶりの優勝

 ドイツ・ブンデスリーガ男子1部、今シーズンの優勝はオクセンハウゼン。準決勝で5連覇中のボルシア・デュッセルドルフを下して勝ち上がってきたザールブリュッケンとの決勝を制し、2003/2004シーズン以来、15シーズンぶりの優勝を飾った。
 トップでは世界選手権でも許シン(中国)を下す活躍を見せたゴーズィ(フランス)と今シーズン個人成績1位のフランチスカ(ドイツ)の対戦。試合は最終ゲームまでもつれたが、5ゲーム目の壮絶な打撃戦をゴーズィが制し、オクセンハウゼンが先取点をあげた。
 続く2番、ザールブリュッケンは23歳の廖振珽(チャイニーズタイペイ)を起用。レギュラーシーズン4勝4敗、プレーオフ準決勝でも出番がなかった廖振珽がカルデラノ(ブラジル)に食らいつく。1ゲーム目こそカルデラノが圧倒するも、2、3ゲーム目は前陣でしつこい攻めを見せた廖振珽が奪う。しかし、ここからギアを入れ直したカルデラノが4、5ゲームを奪い返し、逆転勝利。オクセンハウゼンが優勝に王手をかけた。
 後がなくなったザールブリュッケンはヨルジッチ(スロベニア)。今シーズンからザールブリュッケンに加入し、シーズン15勝、準決勝ではボル(ドイツ)に勝利するなど、成長を見せている20歳がフェガール(オーストリア)からいきなり2ゲームを連取する。しかし、ベテランのフェガールは崩れず。競り合いながらも3ゲームを連取して15シーズンの優勝を決めた。

 オクセンハウゼンはドイツカップも制しており、今シーズン2冠を達成。ゴーズィ、カルデラノの両軸に今シーズンはボルシア・デュッセルドルフからフェガールが移籍。ディヤス(ポーランド)も順調に力をつけており、レギュラーシーズンでも1位と安定した強さで戦い抜いた。
 3試合とも2-3で敗れてのストレート負けと、悔やみきれない敗戦となったザールブリュッケンもシーズン3位からの決勝進出と健闘。大黒柱のフランチスカに、今シーズンは廖振珽、ヨルジッチ、ポランスキー(チェコ)、ラスムッセン(デンマーク)と将来有望な若手が大量に加入し、レギュラーシーズンで着実に成長を見せた。
 
写真提供:オクセンハウゼン
  • 15シーズンぶりの優勝! 歓喜のフォトセッション

  • 逆転勝利のカルデラノをベンチが迎え入れる

  • 優勝を決めたフェガール

  • 勝利の美酒に酔いしれた