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 明日開幕する全日本選手権(一般・ジュニアの部)より一足先に、ろうあ者(聴覚障害者)の全日本・全国ろうあ者卓球選手権大会が1月10〜11日に埼玉・埼玉県障害者交流センターで開催された。
 全国ろうあ者体育大会卓球競技の一般個人戦上位選手、および日本ろうあ者卓球協会からの推薦者が予選リーグ、決勝リーグを戦い順位を決めるこの大会。今年は男子シングルスが高校2年生の伊藤優希(広島)、女子シングルスが大学1年生の川﨑瑞恵(東京)とフレッシュな2人が初優勝を果たした。
 男子は昨年優勝の望月翔太(神奈川)が決勝リーグで7位に沈む波乱の中、昨年3位の伊藤が予選リーグから決勝リーグまで1試合も落とすことなく全勝で優勝。台から出たボールを見逃さない、積極的な攻めを見せて、先手先手のラリー戦で勝ち抜いた。試合後に「気持ちで負けないように戦った」との言葉どおり、ガッツ溢れるプレーも光った。2位争いは4勝3敗で3選手が並んだが、亀澤史憲(山梨)が前陣でミスの少ない両ハンドの攻守を見せて昨年に続く準優勝に輝いた。
 女子シングルスは13年ソフィアデフリンピック金メダル獲得など、日本の大エースとして活躍してきた上田萌(元・日立化成)が現役を退き、本命が不在。その中で前回2位の川﨑が強烈なフォアドライブを武器に初優勝を果たした。関東学生1部リーグに所属する大正大で腕を磨く川﨑は昨年行われた第1回オープンデフユースで初代女王に輝いた日本のホープ。「上田さんのように世界で活躍できる選手になりたいです」と語るその目は世界を見据えている。2位は椋田愛梨(千葉)。サウスポーからの変化カットで、初出場ながら準優勝と健闘を見せた。
 今回優勝した男子の伊藤、女子の川崎は今年の10月に開催されるアジア太平洋ろう者競技大会の日本代表に内定。2017年のトルコデフリンピックでのメダル獲得に向けて健闘を期待したい。上位の結果は下記のとおり。

【男子シングルス】※決勝リーグ4位まで
優勝:伊藤優希(広島)
準優勝:亀澤史憲(山梨)
3位:有馬歓生(神奈川)
4位:上田大輔(大阪)

【女子シングルス】※決勝リーグ4位まで
優勝:川﨑瑞恵(東京)
準優勝:椋田愛梨(千葉)
3位:高岡里吏(千葉)
4位:蜷川伊智子(富山)

なお、この大会の模様は4月号(2月21日発売)に掲載予定です
  • 男子優勝の伊藤優希(広島)

  • 女子優勝の川﨑瑞恵(東京)

  • 男子準優勝の亀澤史憲(山梨)

  • 女子準優勝の椋田愛梨(千葉)