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 12日に日本卓球協会理事会が行われ、冒頭の第1号議案で「プロリーグ設立検討準備室からの報告」ということで松下浩二室長(プロリーグ設立検討準備室)が経過説明や今後の検討課題を理事のメンバーに説明した。
 6月の理事会の後には、前原正浩専務理事の口からは「12月の理事会でプロリーグの準備をスタートさせるかどうかを12月の理事会で決めたい」という主旨のコメントがあったが、今回の理事会でも結論は出なかった。

以下は前原専務理事のコメント。
「日本リーグ、学連ともさらに議論を重ね、十分なヒアリングができていないので、ヒアリングを通して課題を抽出していくために、来年度も継続して検討していく。まだ準備をスタートするまでにたどり着いていません」

——6月の段階では12月にある程度結論を出すというコメントをしています。それに検討と言ってももう何年も前から検討委員会をやっているのにもかかわらず、これだけ検討、検討と言われると、協会は非常に動きが遅い、というように選手や一般の人、メディアから見えてしまいます。
「まだ検討準備室が満足できる構想を作り込めていないのも事実です。日本リーグ、学連とのヒアリングもまだ少ないし、今日も(日本リーグの)佐藤真二専務理事とも話をしてコミュニケーション、会議をもっと増やそうという話をしました」
——日本リーグが反対をしているのですか?
「それはないです。まだ十分な(満足させる)構想がない」
——プロリーグのメリットは?
「卓球ファンの拡大や卓球ならではの健康寿命の促進などをプロリーグを通して仕掛けていきたい。これは卓球ならではの良い部分だと思う。選手への報酬面でも最低金額はこのくらいだというのがあるけど、それだとやっていけないという意見もあります。松下室長のプレゼンはブラッシュアップしている段階。プロリーグは初めてのことだから見えてこない課題もあるし、大きなプロジェクトなので、エイヤーッ、という感じではできない」
「日本のトップ選手が観れるのは、全日本選手権とジャパンオープンくらいしかない。一般の愛好者が観れる機会を増やすべき。中国でもプロリーグが確立されている。日本も強化を考えても、産業として成り立たせてプロリーグができないのかと模索している。(プロリーグ設立は)遠いです。日本リーグ関係者とも合意しなければいけない。日本リーグはアマチュアリーグなので、より厳しい環境で選手が切磋卓球できる環境が必要。打倒中国と言ってもその壁を破れない」

 専務理事のコメントからは、難しい、(設立は)遠い、というコメントと、日本のために必要、という言葉が出てくるように、迷っている様子が見えた。プロリーグは一体どうなるのか。 (今野)