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 4月に一般社団法人として立ち上がり、準備が進んでいるはずの「Tリーグ」だが、なかなか情報が伝わってこない。
 最上位リーグを「Tプレミアム」という名称にする方向で進んでおり、来年の秋にスタートする時点では男女4チームずつによる構成を考えているとのこと。近いうちに参入条件が提示され、公募が始まる予定だ。
 すでに木下グループのようにTリーグ参戦を公言(先日の練習場オープンの記者会見にて)しているチームもあるが、公募後にどのようなチームが名乗りを挙げるかに注目が集まっている。

 Tリーグのスタートとされている来年秋まで、ほぼ1年間しか時間はないが、参入条件や公募に手間取っている感は否めない。Tリーグ参戦に名乗りを挙げたとして、各チームが1年間でチーム運営や練習場の準備、自治体との交渉などによる試合会場の準備が整うのかが心配だ。

 リオ五輪以後に卓球のステイタスが上がり、マスコミでの露出は格段に増えているが、日本卓球協会が一枚岩となってTリーグを推進している姿は正直見えてこない。逆の言い方をすれば、現在人気も高まり、競技力も向上している時期に、協会関係者の間では「Tリーグの必要性」を実感せず、切迫感もないようだ。
 しかし、卓球界を長期的なスパーンで、俯瞰して見た時には新リーグが必要であることは間違いないだろう。ただし、当初、地域密着型のリーグを標榜していたはずだが、聞こえてくるのは企業密着型のTリーグの姿である。Tリーグに興味を持っている全国の地域の卓球クラブに希望を与えてほしいものだ。
 
 今後、来秋のスタートに向けての協会一丸となっての取り組みとスピード感、将来の卓球界への明確なビジョンの構築が求められている。  (今野)