スマホ版に
戻る

トピックス

トップニューストピックス
 チェコ・オロモウツで行われていたITTFワールドツアー・チェコオープンは8月27日に全日程を終了。男子シングルスで張本智和(JOCエリートアカデミー)が優勝し、男女を通じてワールドツアーでは史上最年少の優勝記録となる14歳61日での戴冠となった。

 準決勝でカルデラノ(ブラジル)に対し、最終ゲームで5回のマッチポイントを奪われながら劇的な勝利を収めた張本。決勝では第1シードのボル(ドイツ)と対戦。勝負所でサービスが非常によく効き、さらに課題だった前陣でのフォアのカウンターにも進境を見せ、4ー2で押し切った。
 6月のジャパンオープンでボルが来日した際、ボルはまだ対戦したことのない張本に対し、「早く対戦してみたい。試合をするのが楽しみだよ」と語っていた。その初対戦は翌週の中国オープン準決勝で実現し、ボルが4ー1で貫禄の勝利。その後のT2リーグの対戦ではほぼ互角の展開だったが、まさかこれほど早くボルを破る日が来るとは……。改めて末恐ろしい14歳だ。

 これまでワールドツアーの男子シングルスの最年少優勝記録は、14年ジャパンオープンで優勝した于子洋(中国)の16歳30日。張本はこの記録を大きく更新したばかりか、女子シングルスの最年少優勝記録である伊藤美誠の14歳152日(15年ドイツオープン)をも抜き去り、男女シングルスを通じて最年少での優勝記録を打ち立てた。

 「年齢は関係ないです、どんな選手とも対戦し、戦っていかなければならないので。今回がワールドツアーでは2回目の決勝進出で、1回目(17年インドオープン)ではチャンスを逃していたけど、今回は勝つことができました。今は2020年の東京五輪で男子シングルスと団体の金メダルを獲りたい。その名誉を手にするために、よりハードな練習を積み、全力で戦わなければならないことはわかっているつもりです」(張本智和/出典:ITTF)

 一方、女子シングルスでは伊藤美誠(スターツSC)が、先週のブルガリアオープン決勝ではストレートで敗れ、対戦成績でも大きくリードされていた石川佳純(全農)を4ー1で破って優勝。準決勝では難敵ハン・イン(ドイツ)にも4ー1で勝利しており、堂々のタイトル獲得となった。早田ひな(希望が丘高)と組んだ女子ダブルスも制し、今大会2冠を獲得した。石川が2位、そして準々決勝で早田を4ー2で破った浜本由惟(日本生命)が3位となった。
 各種目の優勝記録および日本選手の上位記録は下記のとおり。表彰台はならなかったが、男子シングルスで上田仁(協和発酵キリン)がゴーズィ(フランス)、シュテガー(ドイツ)を連破してベスト8。吉村と組んだ男子ダブルスでも2位と健闘した。

■ITTFワールドツアー・チェコオープン優勝/日本選手上位記録
●男子シングルス優勝:張本智和
●女子シングルス優勝:伊藤美誠 2位:石川佳純 3位:浜本由惟
●男子ダブルス優勝:フランチスカ/グルーツ(ドイツ/デンマーク) 2位:上田仁/吉村真晴
●女子ダブルス優勝:早田ひな/伊藤美誠 3位:橋本帆乃香/佐藤瞳
●男子アンダー21優勝:アックズ(フランス) 3位:木造勇人
●女子アンダー21優勝:A.ディアス(プエルトリコ) 3位:森薗美月・笹尾明日香

※写真提供:ITTF(国際卓球連盟)
  • 張本、ボルを下してワールドツアー史上最年少V

  • 14歳61日での優勝となった

  • フォアのカウンターとスマッシュが冴え渡った伊藤

  • 伊藤/早田のダブルスはブルガリアオープンに続いて優勝

  • ベスト8に入った上田。改めて国際競争力の高さをアピール

  • 浜本も早田を破って3位となり、存在感を見せた