1952年世界選手権ボンベイ大会(インド/現ムンバイ)の男子ダブルスチャンピオン、林忠明(はやし・ただあき)氏が、8月29日に逝去した。97歳だった。
林氏は12歳の時に卓球をはじめ、昭和15年度全日本選手権でベスト8に入った後、5年半の軍隊生活を送る。戦争から復員後、昭和25年度全日本選手権の軟式・硬式で優勝。フットワークを生かした前陣で打球点の高いフォアハンド攻撃、そしてストップの名手としても知られ、対カットには非常に強かった。そして、日本が初めて世界選手権に出場した1952年世界選手権ボンベイ大会では、藤井則和と組んだ男子ダブルスで世界チャンピオンに輝いた。1953年に33歳で選手を引退した後は、卓球メーカー『REX』を創業した。
日本の卓球界の復興に尽くした故人のご冥福をお祈りします。