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中国リポート

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 3月29日、中国卓球協会は世界選手権個人戦デュッセルドルフ大会の中国代表メンバーを発表した。各種目へのエントリーは下記のとおり。

★第54回世界選手権個人戦・中国代表選手 5.29〜6.5/ドイツ・デュッセルドルフ
[男子シングルス]張継科、馬龍、許シン、樊振東、林高遠
[女子シングルス]丁寧、劉詩ウェン、朱雨玲、陳夢、木子
[男子ダブルス]許シン/樊振東、馬龍/ボル(ドイツ)
[女子ダブルス]丁寧/劉詩ウェン、朱雨玲/陳夢
[混合ダブルス]方博/P.ゾルヤ(ドイツ)、グルーツ(デンマーク)/馮亜蘭

 3月上旬に行われた代表選考会「地表最強12人」では、男子は樊振東と林高遠、女子は劉詩ウェンと丁寧が代表権を獲得していた中国。男子シングルスは、それに加えて張継科、馬龍、許シンという順当な人選。一方、女子シングルスは朱雨玲、陳夢までは予想どおりだが、最後のひと枠には15年世界選手権3位の木子が入った。

 ダブルス種目の国際ペアを除けば、概ね予想どおりと言えるエントリーの中で、28歳のベテラン木子の選出は小さなサプライズと言えるかもしれない。東京五輪の中国女子代表3名は、今回シングルスにエントリーされた5名の中から選ばれる可能性が高いが、一番若い朱雨玲でも東京五輪時には25歳。その他の4名も31歳(木子)、30歳(丁寧)、29歳(劉詩ウェン)、26歳(陳夢)という年齢になっている。かつての中国女子といえば、曹燕華や鄧亜萍のように20歳前後で世界の頂点に立ち、25歳になる頃にはもう引退というのが既定路線だった。現在はむしろ25歳を超えてからが勝負、という感じだ。20歳の丁寧と19歳の劉詩ウェンを抜擢し、シンガポールに金星を献上した2010年世界団体戦を境に、傾向が変わってきた感がある。

 ……話が少しそれてしまったが、ダブルス3種目を見てみると、男子ダブルスでは前回につづいて馬龍/ボルの国際ペアが出場。前回は2回戦で優勝した張継科/許シンと当たる不運な組み合わせで、善戦むなしく敗れたが、今大会はどこまで勝ち上がるか注目が集まる。女子ダブルスの2ペアは、2020年の時点で丁寧と劉詩ウェンのどちらかがまだチームのエースであるか、それとも朱雨玲と陳夢のどちらかがエースにのし上がっているか、五輪団体戦を見据えてどちらのケースにも対応できる「世代別ペア」というところか。丁寧と劉詩ウェンは今年9月の全中国運動会にも、違う省同士のペアリングとして出場する。

 混合ダブルスの方博/P.ゾルヤは、戦型の相性から言ってもなかなか強そうなペア。グルーツ/馮亜蘭は豪快なラリーで観客を沸かせるだろう。今回の選手団について、中国チームの首脳陣から何らかのコメントがあれば、追って掲載します。
  • 15年世界選手権での馬龍/ボルのプレー。このペアがまた見られる!