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中国リポート

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 1月14日、中国男子チームの劉国梁監督の企画・立案のもと、「直横大対決(ペンvsシェーク大対決)」が行われた四川省成都市。悠久の歴史を持つこの古都で、卓球にまつわるちょっとした騒ぎが持ち上がっている。

 騒動の発端は、成都市で発行されている『成都商報』が運営する地域情報サイト「成都全捜索」に寄せられた、ハンドルネーム“jujuber”という女性からの書き込みだった。2月のある日の昼下がり、成都市の慶雲西街のとある一軒の餃子屋に入ったjujuberさん、餃子を運んできた店員を見上げてびっくり仰天した-「劉国梁が餃子を運んできた!」。国家チームのジャージを前掛けに変えて、鋭い眼光を少しやさしくした他は、まさしく瓜二つだったそうだ。
 「劉国梁は国家男子チームの監督を辞めて、成都で餃子屋に転身したのかしら? それとも成都の美食の噂を聞いて、“覆面調査員”をしているのかも。もしかして…、お忍びで成都に美女を探しにきたの?」とjujuberさんは想像をたくましくしたようだが、落ち着いて本人に聞いてみて一件落着。「僕は劉国梁じゃないですよ、でもみんなそっくりだって言いますね」。

 「劉国梁にそっくりすぎる餃子屋さん」の正体は、今年20歳になったばかりの秦龍さん。写真で見てみると多少は似ているが、中国にはざらにいる顔という気もする。5年ほど前に餃子屋で働き始めた時には、劉国梁に似ているとは誰にも言われなかったそうだが、仕事が落ち着くに従って運動嫌いの秦さんは体重が急増。体重が15kgも増え、毎日のように「劉国梁にそっくりだ」と言われるようになったというから傑作だ。結婚を予定している同じ餃子店の女子店員とは、ユニフォームを来て結婚写真を撮ることも計画中だとか。
 最近、日本に続いて「美人すぎるバスの車掌さん」「美人すぎる飴売り」などが続々と登場、マスコミへの売名行為という批判も多い中国だが、秦龍さんの今後も少々心配になってくる。もっとも、餃子店の女性店主は「マスコミに騒がれると、彼が根拠のないうぬぼれをして、今後のためにならない」と取材を拒否。まさしく地に足のついた感覚と言うべきで、この騒動もこれ以上大きくなることはなさそうだ…。

↓餃子を仕込んでいる秦龍さんの写真はこちら(中国・人民網)
http://news.xinmin.cn/rollnews/2010/03/04/3854963.html

Photo:正確には「“監督になってからの”劉国梁にそっくりな餃子屋さん」。劉国梁、ファンのためにももう少しダイエットしたい?