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中国リポート

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 10月19~23日にストックホルムで行われた伝統のスウェーデンオープン。男子シングルスで優勝を飾ったのは世界ランキング1位の馬龍だ。6試合で1ゲームも落とさない完璧な内容で、今季のプロツアー最終戦を締めくくった。
 これで馬龍は中国(蘇州)オープン、オーストリアオープン、スウェーデンオープンとプロツアー3連勝。さらにアジアカップと全中国選手権でも優勝し、2カ月で5つの大会を制したことになる。一発の強打の威力は健在だが、相手の待ちを外し、長所を封じる冷静な試合運びを見せるようになった。豊富な経験とダブルスでの強さで、ロンドン五輪の団体3番手争いをリードしていた馬琳に追いつき、追い越しそうな勢いだ。

 選手には徹底的に辛口なことで知られる劉国梁監督も、この快刀乱麻の活躍ぶりには「龍仔(馬龍)は相変わらず絶好調。その充実ぶり、試合でのファイトはすばらしいね!」と微博(マイクロブログ)で賞賛。一方、スウェーデンオープン1回戦でQ.ロビノ(フランス)に敗れ、中国オープン1回戦でのリヴェンツォフ(ロシア)戦に続いて外国勢に金星を献上してしまった馬琳に対しては、「馬琳は我々のチームの『外戦専家』なのに、どうしてここ2大会では『琳一輪』になってしまったんだ?」と相変わらず手厳しい。『外戦専家』は対外的に最も強い選手を指し、『琳一輪』は…、「ミスター1回戦」というところか。

 国家男子チームはスウェーデンオープンに続き、11月3~6日のワールドチームカップ(ドイツ・マグデブルグ)、11月11~13日の男子ワールドカップ(フランス・パリ)と続く欧州遠征の真っ最中。ワールドチームカップには馬龍・王皓・張継科・馬琳・許シンというフルメンバーで参戦し、男子ワールドカップには王皓と張継科がエントリーされている。五輪出場を目指す「二馬」にとっては、ワールドチームカップが大きな試練になりそうだ。

 ちなみに中国では、NBA(米プロバスケットボール)のユタ・ジャズで活躍したカール・マローンも、漢字で「馬龍」と表記します。豆知識、いや米知識ぐらいでしょうか…。

Photo:ロッテルダム大会の表彰式で、笑顔を見せる馬龍