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 スポーツライターの城島充氏が描き上げ、1999年のNumberスポーツノンフィクション新人賞を受賞した『武蔵野のローレライ』の主人公であり、荻村伊智朗氏(故人・元世界チャンピオン、元国際卓球連盟会長)を長く支えた上原久枝さんが4月19日午前に逝去された。
99歳だった。

 ひとりの主婦だった上原さんが、東京の吉祥寺の自宅を改造して作った武蔵野卓球場。この卓球場から後の世界チャンピオン荻村伊智朗が育っていった。また、その後、荻村が主宰する青卓会というクラブチームを上原さんは陰で支えた。

 実は、現在、卓球王国の発行・編集人である今野昇、編集スタッフである中川学、営業担当の宮内信也、販売担当の榎並雅子は若い時に武蔵野卓球場で汗を流し、卓球王国を創刊する時も上原さんに叱咤激励された縁がある。上原さんと会っていなければ、四人は卓球の仕事に入ることはなかったかもしれない。また、青卓会は国際交流も盛んに行い、スウェーデンのステラン・ベンクソン(1971年世界チャンピオン)、ウルフ・カールソン(1985年世界ダブルスチャンピオン)も武蔵野卓球場や上原さんにお世話になった。
 故人のご冥福をお祈りする。