LION卓球ジャパンオープン荻村杯も3日目に突入。土日のアリーナ席はすでに売り切れとの情報もあり、なんとかひとりでも多くの日本選手が勝ち残ってほしいところだが、中国選手の壁はやはり高い。
シングルスは1回戦で波乱が起こる。昨年、劇的な優勝を遂げ、今大会でも上位進出が期待されていた張本智和が中国の孫聞(中国)にストレート負けを喫した。これを皮切りに1〜2回戦で日本男子のシングルスは次々に敗退してしまう。明日の準々決勝にひとりも進むことができなかったというのは、かなり厳しい結果だろう。
女子も石川佳純が孫穎莎(中国)、伊藤美誠が顧玉ティン(中国)に敗退。五輪前だけあって中国の状態は良く、ライバル日本への対策はより細かくなっている。
しかし、不穏な空気を一変させたのは地元北海道出身の佐藤瞳だ。11・15・17年世界選手権優勝の丁寧(中国)を渾身のカットで粘りきり、金星を掴んだ。会場からはどの選手よりも大きな声援を受けた佐藤。最後の1本が決まった時には、今まで見たことがないほどの大きなガッツポーズを何度も見せた。
「信じられない気持ち。私にとって北海道は地元だし特別な場所です。とにかく粘る、丁寧選手にぶつかっていきました。観客席からの応援もすごかったし、ここで(北海道)なら勝てるんじゃないかと思いました」(佐藤)
彼女にとってのパワースポットが今までにない力をくれたに違いない。
日本選手は佐藤瞳に加え、平野美宇が勝ち上がっている。そのふたりが明日の準々決勝で対決することになった。
また、女子ダブルスでは木原美悠/長崎美柚が明日の準決勝に挑む。相手は世界チャンピオンの孫穎莎/王曼昱だ。