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 世界のトップ選手が火花を散らすT2ダイヤモンドから一転、こちらは梅雨空の和歌山。昨日18日から、第69回全日本実業団卓球選手権が和歌山ビッグホエールで行われている。

 この全日本実業団、女子の参加チーム数は横ばいだが、男子は年々増加の一途をたどっている。2011年の第61回大会は男子110チーム・女子29チーム、2015年の第65回大会は男子124チーム・女子25チーム、そして今回の第69回大会は男子144チーム・女子30チーム。開催地の地理的条件による増減はあるにせよ、男子の出場チームは確実に増えているのだ。

 出場しているチームの顔ぶれは実に様々。特に男子は「出場チームだけでひとつの街ができるのでは?」と思うほど。住宅会社とキッチン・浴室、OA機器のレンタル、JRに私鉄、銀行に信用金庫、病院に歯科、スーパーに飲料に食肉加工、都庁に県庁に市役所、警視庁と東京消防庁……。ガスと電気もお任せあれ。工業系も重工業から部品周りまで、何でも揃う。聞き慣れない企業でも、その業界では世界的に有名なグローバル企業であることもしばしば。そして、たったひとつの共通事項が「卓球」だ。

 同じ団体に所属していれば、他県の選手でも2名まで追加登録できるので、同じ会社でも出場メンバーが予選と本選の2回しか顔を合わせない「七夕」のようなチームもある。週に数回の定期練習をこなし、大会前には近隣の実業団との練習試合や、合同練習を経て臨むチームもある。今年度から、予選リーグの敗者チームによるG1・G2のコンソレーションマッチは廃止となり、男子の出場チームの多くは大会2日目までに戦いを終えるが、それだけにどの選手もプレーは熱い。下写真で、キラリと光った選手やチームをご紹介。

 男子は明日の4・5回戦、女子は1・2回戦ですべてのチームが登場する。男子は前回優勝のシチズン時計が第1シード。さらに日本リーグ前期優勝の東京アート、前回ベスト8で今回は驚異の豪華メンバーが揃うファースト、14〜17年大会で4連覇を達成した協和キリンが優勝戦線を形成する。女子は日立化成、サンリツ、十六銀行、中国電力、デンソーと強豪が揃い、どのチームも優勝のチャンスがありそうだ。