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 卓球の世界ランキングは、過去1年間のITTF主催のワールドツアーなどのワールドイベントや大陸の大会(アジア、ヨーロッパ、アメリカ、アフリカなどでのカップ戦や選手権)での上位8大会のランキングポイントの合算で決まっている。
 来年1月の世界ランキングで日本代表が決まるということは、該当するのは2019年1月から12月までの大会となる。(世界選手権など一部の大会のポイントは2年間有効)

 2019年に入ってからの男女6選手のポイントは以下の通りだ。
[男子]
張本智和 10660
水谷隼  8200
丹羽孝希 7690
[女子]
伊藤美誠 10865
平野美宇 9590
石川佳純 9585
*以上は8月のブルガリアオープンまでの上位8大会の獲得ポイント

 男子は張本が頭ひとつリードした状態で、シングルス枠を賭けた水谷と丹羽の2番手の争いが熾烈だ。世界ランキングでは丹羽が10位、水谷が14位だが、丹羽の持ち点は消えていくためい、19年の獲得ポイントでは水谷がリードするも二人の間の差は510点しかない。丹羽はワールドカップに出場し、水谷は出場できないので、実質的には横一線と言えるだろう。

 女子はさらに僅差で、伊藤が獲得ポイントでは1位でリードしているがワールドカップには選ばれないためにこのリードは10月末に縮まってしまう。また、2位争いの平野と石川は5点差しかない。女子は3人によるデッドヒートが12月まで続くだろう。

 残り4カ月間でITTFワールドツアーは獲得ポイントの高いプラチナが2大会(ドイツ・オーストリア)、レギュラーのツアーがスウェーデンの1大会、そして優勝獲得ポイントが1100点あるITTFチャレンジプラスが2大会(パラグアイ、北米)、それにワールドカップとチームワールドカップ、アジア選手権がある。選手たちはそれらの大会で、参加資格のあるトーナメントにはすべて挑戦していくことになる。
 過去にも、世界ランキングによる代表選考で福原愛、平野早矢香、石川佳純がほぼ横一線になり、最後の世界選手権の1試合で代表が決まったこともあった。

 史上まれに見る厳しい代表権争いを演じる卓球。強化サイドからすれば、代表が決まるまでに本格的な強化は難しく、大会への調整やコンディションの維持が優先されるだろう。最近の大会で日本選手が早いラウンドで負けることも多くなっているが、選手たちの身体面とメンタルの疲弊感も気になるところだ。
 あと4カ月、おそらく代表選手が出場するのは7大会、もしくは8大会。五輪の代表枠をめぐる争いは佳境を迎え、目を離せない状況になってきた。