スマホ版に
戻る

トピックス

トップニューストピックス
 現在発売している『文藝春秋12月号』(株式会社文藝春秋)の「死ぬまでに絶対読みたい本」という特集で、陸上ハードルの為末大選手が城島充著『ピンポンさん』(講談社)を挙げている。

 『文藝春秋』は1923年に創刊した伝統のある月刊誌。400ページを超える豊富な誌面に、多彩なジャンルの論文や評論が掲載されている。また芥川賞を主催していることでも有名だ。12月号では「死ぬまでに絶対読みたい本」という特集を掲載。政治家、作家、研究者など総勢52人の読書家が、“もう一度読みなおしたい本”“死ぬまでにいつか読みたいと願いつづけた本”を紹介している。
 その中で、日本陸上ハードル界の第一人者で、01・05年世界選手権400mハードル銅メダリストの為末大選手が城島充著『ピンポンさん』を紹介。北京五輪後、世界各地を旅していたときに読み、今後の進退について悩んでいたが、励みにもなり、これからも何度も読みたいとコメントしている。卓球、陸上と競技は違えども、世界を舞台に戦った者として共感できる部分があったのだろう。

 『ピンポンさん』はご存知、荻村伊智朗の伝記である。体質の弱かった荻村が世界チャンピオンになり、チャンピオンになった後も歩みを止めることなく、卓球という競技の素晴らしさを伝え続けた荻村の人生を、ノンフィクションライターの城島茂が取材に取材を重ねて見事に描いた。卓球ファンはもちろん、読書家にはぜひ読んでもらいたい。