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 2年連続で世界選手権代表選考会を制した森薗。優勝後の会見では、伊藤美誠(スターツ)との合宿で新たに取り入れた巻き込みサービス、プレースタイルのチェンジについて語った。

●今日の試合を振り返って
森薗「今年1年、オリンピックの選考があって、日本のトップに丹羽さん、水谷さんとぼくと同じ左利きの選手が2人いる。ランキングで言えばぼくは日本人4番手だけど、1年間必死でやってきたからこそ、ぼくと上3人の差を感じている。納得する部分半分、悔しい気持ち半分で1年間戦ってきて、最後に自力で世界選手権の代表権をつかみ取れてうれしかった。
 自分なりにオリンピックの選考レースを戦った1年で、想像していた以上に過酷で苦しかった。自分の卓球ができない中でも試合に出続けないといけないし、体調を整えることもできなかった。そんな中でストレスを抱えながら戦ってきたけど、最後の最後で良い結果が残せたので、『終わりよければすべて良し』って気持ちで1年を終えられるかなと思っています」

●今日の試合の勝因
森薗「2週間前に大阪で伊藤美誠選手と一緒に合宿をやってきた。彼女は1日の練習量がすごく多くて、その中でサービス練習の時間がすごく長い。ぼく自身サービスで悩んでいることがあって、伊藤選手から色々教わって、自分なりに改良して取り入れた。今日の準決勝、決勝の苦しい場面で、試行錯誤してきたサービスがハマって勝つことができたので、優勝の要因を挙げるならそれかなと思います。
 使い始めて2週間だと、まだまだサービスの精度が低くくて自信もなくて決勝の序盤は使えなかった。でも0-3になって開き直って使ってみたらうまくハマってくれた。苦しいところで諦めずに試行錯誤して良いサービスが出せたので、良い合宿になりました」

●プレースタイルの変更について
森薗「シーズン序盤のアジア連戦の時に、毎大会1回戦負けが続いて、本当にこのままじゃダメだなと思っていた。これまでは台のすべてをフォアで動いて戦うくらいの気持ちでやっていたけど、それじゃあ世界で通用しないと感じた。そこからプレーを変えて、バックでも強打が打てるように『やってはいる』つもりなんですけど、まだまだうまくいっていないのが実際のところ。でも今日に関してはフォアとバックを同じ割合くらいで使えて、バックも下がらずに前で前で打てたと思う」

●世界選手権の抱負
森薗「オリンピック前の一番大きな実戦の場になると思うので、自分がどれだけ試合に使ってもらえるかはわからない。でも試合に出て勝つこと以外にも、現地でできることはあると思うので試合から練習、ベンチでの所作まで、自分で徹底して日本のために尽くしたい」

●明日は丹羽孝希(スヴェンソン)との対戦
森薗「丹羽さんは中学・高校・大学の先輩で、ドイツでも一緒にやってきたので手の内を知り尽くしている。丹羽さん自身、1年間五輪選考レースを戦って、代表を勝ち取ってきて、どれだけ卓球が変わっているのか楽しみ。五輪に出る選手に対して向かっていく気持ちで試合をしたい」