水谷隼の準決勝の相手は、現・世界チャンピオンの馬龍。水谷はいきなり3ゲームを奪われ万事休すと思われたが、4ゲーム目を取り返し、その良い流れのまま、5ゲーム目も連取。これには、さすがの馬龍もあせっていた。それまでの自信に満ちた余裕の表情が、明らかに変わった。
だが、そこはやはり世界チャンピオン。6ゲーム目はしっかり立て直し、本来のスピード、パワーを取り戻して一気に勝利へと駆け上がった。
それにしても壮絶なラリーの応酬には、目を見張るものがあった。二人は、現代卓球のおもしろさを十二分に伝えてくれた。テレビではTBS系列やNHK BS1でLIVE放送。多くの人が、「卓球って、こんなに迫力のあるスポーツなのか」と思ったに違いない。
水谷はこのあと、銅メダル決定戦へ。日本時間12日午前8:30から。
「銅メダル決定戦では絶対勝って、メダルを日本に持ち帰りたい」と語った水谷。実現できることを心から願う。
●男子準決勝
馬龍(中国) 4(5、5、5、-7、-10、5)2 水谷隼(日本)