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卓球ワールドカップ団体戦

 アメリカ戦をストレートで勝利した後のミックスゾーン。ペン記者のゾーンにやってくるのを待つ間、何度も「三人娘」の笑い声が響いた。石川佳純、伊藤美誠、そして平野美宇。今まさに五輪選考レースのまっただ中にある3人だが、目の前の勝利に向かって突き進んでいる。テレビ局から大会のテーマを聞かれ、口を突いた言葉は「一戦一戦」。「目の前の試合を勝つことが大事です」(伊藤)という選手たちに油断はない。

 オーダーは石川/平野のダブルスに、伊藤の2点起用という予想どおりのもの。第1戦で平野を前半、第2戦で石川を前半で起用したのは、もちろんそれぞれにシングルスの経験を積ませる意味合いが大きいのだが、今大会で獲得するランキングポイントが公平になるという側面もある。

 トップで出場した石川/平野のダブルスは、17年世界選手権個人戦に出場した頃はもうひとつかみ合わず、崩れ始めると歯止めがきかない印象があったが、アジア選手権3位などの実績を残し、確実にコンビネーションが向上してきた。プレーのバランスとしては、平野が攻撃的になりすぎず、ループドライブやブロックをうまく使ってコースを突くと優位に試合を展開できる。

 「ダブルスは2試合やって、1試合目より2試合目のほうがさらにプレーが良くなった。自信がすごくついてきた。シングルスはアメリカ戦が初戦でちょっと緊張したけど、3−2で勝つつもりで落ち着いてやれました」とアメリカ戦後の石川。平野は「明後日からが本番だと思うので、1試合ずつしっかり戦って決勝を目指したい。今日は初戦にしてはすごく良いプレーができたと思います」と語った。

 シングルスで確実に勝ち星をふたつ重ねた伊藤は、「3−0で勝てたのはすごく意味があるし、ラリー戦ではすごく良いプレーができましたけど、サービス・レシーブはもっともっと磨いていきたい」とコメント。「自分の持ち味は出せている部分もあるけど、まだ100%出し切れている感じではない。明後日からは100%出していきたい」とまだまだどん欲。明後日の準々決勝のプレーが楽しみだ。