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卓球ワールドカップ団体戦

 女子団体決勝2番で、伊藤美誠を最終ゲーム7−10からの5点連取で逆転した孫穎莎。9−10から台上バックドライブを決めた時は、声こそ出さなかったものの何度も拳を振り、ガッツポーズを繰り返した。それくらい彼女も追い詰められた試合だった。

 試合後の優勝会見で、孫穎莎は「今日は中国、日本とも素晴らしい試合で、たくさん鍛えさせてもらいました。この(2点起用という)ポジションを与えてくれたこと、自分を信じてくれたことを監督とコーチに感謝したい」とコメントした。
 「伊藤は実力も能力もある。試合態度や臨機応変の戦術など、彼女から学ぶことはたくさんある。でも私は心の中で絶対勝つという信念を持っています。逆転できたのは、心の中で一度もギブアップをしていなかったからでしょう」(孫穎莎)

 優勝した李隼監督は、「今日の試合は双方とも高いレベルの試合でした。我々のチームにとっては若い2人(孫穎莎・王曼昱)を入れたチームは試練だった。今大会は来年の東京五輪に向けて非常に良い前哨戦になりました」とコメントした。今大会、いくつものペアをテストしたダブルスについては、「(ダブルスが五輪種目からなくなった)2004年以降、中国チームはダブルスを重要に考えなくなったが、今はとても重要視しています。孫穎莎のような若くて実力のある選手は何人もいるし、どのように組むのかを考えているところです。」と語った。

 3番で平野を下した劉詩ウェンは「今日の優勝をうれしく思います。来年の東京五輪の会場でチャンピオンになるということは、非常に良い経験になりました」と語った。現世界女王で、許シンとの混合ダブルスでも世界チャンピオンペア。今大会でも確実に勝ち星を重ねた劉詩ウェンは、中国女子の中で最も五輪代表に近い位置にいる。そして東京五輪出場が決まれば、彼女にとって集大成の大会となるだろう。