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全日本卓球選手権大会

 ゼッケンに書かれた所属は「秋田県庁」。まさに「県を背負って」全日本に出場したのが加藤夏海だ。
 秋田出身の加藤は秋田商業高3年時にはインターハイシングルスでベスト32に進出するなど活躍。その後は早稲田大に進学し、在学中はインカレ優勝、関東学生リーグ優勝を経験した。2年前の春に大学を卒業し、「大学で東京に出ていたので、少しでも地元のために働ける場所で仕事がしたい」と県職員の道を選んだ。現在はスポーツ振興課に所属し、体育施設の運営や管理を担当しているという。

 練習は仕事終わりに週3回ほど。卓球をやっている兄や、高校生を相手に練習を行っている。大学時代は思うような成績を残せなかったが、2018年の全日本社会人では馬場麻裕(デンソー)ら日本リーガーを破ってベスト16入りを果たした。
 「大学まではほぼ毎日練習をしていたけど、今は練習が少なくなったぶん、自分で頭を使って試合をできるようになったなと思います。実業団でやっているわけではないので、のびのび試合がやれればという感じです」(加藤)

 今日の女子シングルス1回戦では、大学生を相手に1ゲーム目から気合の入ったプレーでストレート勝ち。キレのあるプレーで序盤から流れを渡さずに押し切った。試合後に「気合い入ってましたね」と伝えると、試合中の凛とした表情とは違い「気合い入ってました? 集中しようと思って、最初から声を出していきました」と笑顔を見せた。
 全日本は「中学3年くらいから出ているので、10回くらいは出ていると思う」という加藤。今後の自身の卓球については「社会人でも頑張りたいし、自分の中でできる限り卓球は続けていきたい」と語った。秋田美人の県を背負った戦いは続く。
  • 正真正銘の「秋田県代表」、加藤夏海

  • ズバズバとバックハンドを突き刺し、2回戦進出を決めた