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全日本卓球選手権大会

●女子シングルス3回戦
清家綾乃(オークワ) -4、4、5、-9、9 松平志穂(日本ペイントマレッツ)

 日本リーグ2部・オークワのエース、清家が元世界代表のTリーガー・松平を破る金星でスーパーシードの待つ明日の4回戦へ駒を進めた。

 清家は2-1とゲームをリードした4ゲーム目、9-6までリードを奪い勝利まであと一歩。しかしここから5本連取を許し、松平に流れが向くかと思われた。「ちょっと落ち込んだ」という清家だが、ベンチの大塚監督から「勝ち負けは気にせず振り切れ」というアドバイスで立て直す。5ゲーム目は点数が離れず、松平が9-8でリードするが、ここで痛恨のサービスミス。続く2本を見事に攻め切った清家が熱戦を制した。

 努力の集団・オークワの中で、清家のプレーは少々異色に映る。小柄ながら、しっかりと振り抜く両ハンドドライブはダイナミック。それでいて体勢を崩さずに、前陣をキープしながら回転をかけた連打をコースに打ち分けるプレーには「天才」という言葉がピッタリはまる。まだ清家のプレーを見たことがないという方には、ぜひ明日の試合のライブ配信を見てほしくなるほど、そのプレーにはセンスが溢れている。
 山口で生まれた清家は、中学・高校は岡山の名門・就実へ。卒業後は「卓球に打ち込みたかった。その中で仕事との両立を目指そうと思った時に、人間力も高められるチームだと思った」とオークワへ入社。現在社会人2年目の19歳。ちなみに成人式は全日本期間中のため「出られませんでした」とのこと。普段は事務の仕事をこなしながら、終業後に練習。最初はキツかったというが、「応援してくれる同僚に恩返しを」と胸に刻んで過ごす。

 チームカラーは「気迫、明るく、粘り強く、諦めない」。松平戦でも観客席からチームメイトが大声援で清家を後押しした。心強い声援も力に、「オークワの選手らしく、明日も向かって行きたいです」と語った清家。4回戦では全日学女王の森田彩音(中央大)に挑む。
  • 小さなブンブン丸・清家

  • 最後まで攻め切って、松平を退けた