スマホ版に
戻る

速報・現地リポート

トップニュース速報・現地リポート

全日本卓球選手権大会

 「目の前の試合」という言葉を、10回以上は使っただろうか。オリンピックイヤーを占う年明けの全日本選手権で、3年連続3冠という偉業への挑戦。それでも伊藤美誠は開会式後の会見で、「目の前の試合で自分の力を出し切ることが大事」と何度も繰り返した。

 成績を目標にしてしまうと、どうしても先を見て試合をすることになり、メンタルが影響を受けてしまう。目の前の試合で、1球ずつベストのボールを打ち続ければ、自ずと結果はついてくる。「目の前の試合」や「一戦一戦」という言葉は、コメントでは「おきまり」のキャッチフレーズだが、伊藤ほど徹底して実践している選手はそういないだろう。以下は会見でのコメント。

 「毎年、全日本選手権がその年度の初戦ということで、1戦1戦すごく大事にしたいと思っています。たくさん練習してきたので、試合するのがすごく楽しみですし、今日はミックスの初戦があるので、私らしく自分のプレーをして、楽しんでいけたらと思います。

 もちろん出るからには3種目とも優勝を目指しますけど、まずはミックスダブルスの初戦ですね。そこで勝って女子ダブルス、シングルスとつなげていきたい。目の前の試合で自分の力を出し切ることが大事で、それが目標でもあります。

 (ファンの方には)目の前の試合を楽しんでいるところを見てもらえたらいいなと思います。あとは実力が上がった自分を見てほしいなと思います。東京五輪に向け、1日1日がすごく大事になってきますけど、いつもと変わらず自分らしくいたいというのが今年の目標でもあります。目の前の戦いをやり抜いて、五輪につなげていきたいし、今は全日本に集中したい。

 3種目出るうえでは、気持ちの切り替えがすごく大事になってきます。練習をしっかりしてきたので、体力は保つと思いますが、一番大事なのはやはり頭の切り替え、気持ちの切り替え。勝っても切り替えをなるべく早くして、次の試合に備えたい。ミックスが全部終わってから女子ダブルスが入るのは自分にとってありがたい。ミックスにしっかり集中できるなと思います」(伊藤)
  • 「自分らしくいたいというのが今年の目標」と語る伊藤