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欧州リポート

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 2016年3月に一度は引退するも、今シーズンのヨーロッパチャンピオンズリーグで現役復帰を果たした2005年世界選手権3位のミカエル・メイス(デンマーク)が自身のインスタグラムでデンマーク代表として国際大会への復帰を宣言。2020年の東京五輪で自身5度目の五輪出場を目指す。

 メイスはアキレス腱やひざ、臀部(でんぶ)など多くの故障を経験し、リハビリを経て復帰しては、また故障を繰り返し、ベストの状態でプレーできないことを理由に2016年3月に現役引退を発表。昨年から開幕したT2リーグでは監督業を努めていたが、9月から始まった2017/2018シーズンのヨーロッパチャンピオンズリーグにロスキレ(デンマーク)のメンバーとして出場。出場チーム中最下位の第16シードから準々決勝進出とチームの躍進に貢献した。
 チャンピオンズリーグで復帰した際には、「練習は試合前の3日間だけ」と語っていたメイスだが、天才的なボールセンスは健在。全盛期の動きのキレはないが、老かいなプレーでボル(ドイツ)、松平健太(木下グループ)、K.カールソン(スウェーデン)ら世界トップランカーともフルゲームの試合を展開している。

 国際大会への復帰について、メイスはデンマークのメディアに対し、次のように語っている。
 「そんなに練習できたわけではないけども、チャンピオンズリーグでプレーしてみて、体の調子も良いし、今も高いレベルでもプレーできると感じることができた。昔から一緒にプレーしてきたボルや水谷との試合は、国際大会にカムバックするモチベーションを与えてくれた。デンマーク代表としてまたプレーできることに興奮しているし、2020年の東京オリンピック出場が目標。自分にとって5回目のオリンピックで良い結果を残したいと思っている」(メイス)

 再び世界の舞台でのプレーを宣言したメイスだが、現在36歳。現役引退の大きな引き金となった全身の故障との付き合い方が課題となる。また、チャンピオンズリーグの試合でも終盤で競り負ける試合が多く、体力の低下は否めない。メイス本人も「オリンピック出場のためには練習が必要」とコメント。それでも「長い道のりだということは知っているし、周りは楽観的だと思うかもしれない。でも僕は大きな挑戦が好きなんだ」(メイス)と熱意に満ちている。

 デンマーク代表としての復帰戦は早くも来週の火曜日。2019年のヨーロッパ選手権(団体戦)の本戦出場をかけた予選ラウンドのスウェーデン戦に出場予定だ。05年世界選手権で地元・中国の王皓、ハオ帥をロビングで連破した番狂わせは今でも語り草。再び世界をファンタスティックなプレーで沸かせてほしい。

Michael Maze Instagram
https://www.instagram.com/maze.michael/
  • 国際大会にカムバックするメイス。T2リーグでは監督としてチームを優勝に導いた