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欧州リポート

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 ドイツ・ブンデスリーガ1部でプレーする及川瑞基(専修大)だけでなく、欧州各国のリーグに日本選手が参戦。各選手のここまでの成績と、あまり触れることのなかった各国リーグの所属選手について紹介していこう。

 ドイツ・ブンデスリーガ2部には世界ジュニア代表の曽根翔(愛工大名電高)が参戦。所属は1部の強豪・ザールブリュッケンのセカンドチームである「ザールブリュッケンⅡ」。1部でも試合に出場しているプレテア(ルーマニア)、ポランスキー(チェコ)はじめ、欧州の若手有望株が揃うチームだ。曽根は12月8日の試合で初めてザールブリュッケンⅡのメンバーとして出場。シングルス2勝、2017年世界ジュニアベスト8のクヌーデ(ベルギー)とのダブルスでも1勝をあげた。また、ヨーロッパチャンピオンズリーグでもトップチームの一員としてグループリーグ最終戦に出場。こちらでも勝利をあげた。
 ブンデスリーガは2部といえ、プラトノフ(ベラルーシ)、デサイ(インド)など各国代表クラスがプレー。カツマン、グレブネフ(ともにロシア)、シポス(ルーマニア)、チャン・カイ(アメリカ)とトップランカーを目指す若手の鍛錬の場にもなっている。そんな中、元フランス代表のエロワもプレー。50歳の大ベテランだが、ケルンのエース格として8勝10敗の成績を残している。

 ドイツのお隣、オーストリアでは今シーズン金光宏暢(日本大)がザルツブルクでプレーしており、12月15日の試合を終えた時点でシングルス9勝4敗の成績。ドイツと同じくオーストリアリーグも「ブンデスリーガ」と呼ばれる。また、レギュラーシーズンは現状では1試合のみの出場となっているがクローバー歯科カスピッズの江藤慧もシュトッケラウに所属。9月に行われたシーズンのオープニングトーナメントではチームを優勝に導く活躍を見せた。江藤と同じチームには陳衛星(オーストリア)も所属。こちらも47歳の大ベテラン、今シーズンはここまで2勝4敗の成績で、11月22日のゲームでは金光とも対戦し、3-2で金光に軍配が上がっている。
 オーストリア・ブンデスリーガではスディ(ハンガリー)、ピスチェイ(スロバキア)、コネツニー(チェコ)、ペレイラ(キューバ)などがプレー。Tリーグ・琉球アスティーダでもプレー中の朱世爀(韓国)もウィーナー・ノイシュタッドでエントリーされている。
 女子でも浜本由惟がオーストリアのチャンピオンチームであるリンツ・フロシュベルクでプレー。同僚には地元オーストリアのエース・ポルカノバ、ヨーロッパ競技大会ベスト8のカットマン・ベリストロム(スウェーデン)、世界ランキング28位の蘇慧音(香港)らが揃い、ヨーロッパチャンピオンズリーグでも優勝が狙える強豪だ。

 そして今シーズン、もっとも多くの日本選手がプレーしているのがポーランド・スーパーリーグ。ここまで11勝3敗の成績を残している町飛鳥(鹿児島県体育協会)はじめ男女8名がエントリー。現時点で出場のあった日本選手の成績は吉田雅己(FPC)が6勝0敗、有延大夢(リコー)が3勝0敗、平野友樹(協和キリン)が2勝1敗。11月10日の試合では町vs.吉田、11月28日の試合では吉田vs.平野など、日本人対決も行われた。
 ポーランド・スーパーリーグは年内の試合をすべて消化しており、男子の個人成績1位はコウ・レイ(ウクライナ)。町は3位につけている。日本と縁のある選手も多く、Tリーグにも参戦のワン・ヤン(スロバキア)、ギオニス(ギリシャ)もスーパーリーグでプレー。女子でも日本リーグ・広島日野自動車の馬文婷(ノルウェー)が出場している。
 香港、韓国、シンガポールなどアジアから若手の参戦が多いのも特徴で今シーズンは林兆恒、呉柏男(ともに香港)、朴廷宇(韓国)らがプレー。昨シーズンまでは黄鎮廷(香港)もこのリーグを戦っていた。

 スウェーデン・エリートリーグでは今シーズン日本人3選手が出場。スウェーデンで3シーズンを迎えた英田理志(愛媛県競技力向上対策本部)は王者・エースレーブに移籍。ここまで7戦全勝と首位を走るチームを支える。このチームにはモーレゴード(スウェーデン)も所属しており、12月11日の試合を終えて5勝0敗。ソーダハムには神巧也(T.T彩たま)と坪井勇磨(東京アート)の2人が所属。5シーズンぶりに参戦中の神はここまで3勝1敗。坪井は1勝0敗という成績。
 ちなみに神に1敗を浴びせたのはバック粒高のオーケストロム(スウェーデン)。2005年世界ジュニアでは高木和卓(現・東京アート)を破って3位に入り、かつてはドイツ・ブンデスリーガ1部でもプレーした31歳。反転も交えた巧みな変化プレーでここまで8勝1敗の成績を残すなどクセ者ぶりは健在だ。