ドリームマッチ、一丸のTリーグ選抜が日本代表選抜下す

 9月14日、東京・大田区総合体育館で行われた『2020 ジャパンオールスタードリームマッチ』。日本代表選抜の「大将」、水谷隼が大会直前に体調不良で欠場するという残念なニュースがあったが、第1部の「日本代表選抜 vs. Tリーグ選抜」から試合は大いに盛り上がった。結果は下記のとおり。

〈第1部〉 日本代表選抜 4-5 Tリーグ選抜

【第1試合】 ○張本智和(木下グループ) 11-4 神巧也(T.T彩たま)

・神が出足のサービスで2-0としたが、ここから張本が7点連取で7-2。バック対バックの強さを生かし、神の変化サービスも確実にレシーブして主導権を渡さなかった。

「本当にあっという間に終わりました。ただただミスしないよう、ラリーをつなごうと思っていた。自粛期間中はずっと武器であるバックハンドを強化してきたので、良いバックハンドが見せられた」(張本)

出足はリードした神だが、バック対バックで張本に対抗できず

【第2試合】 早田ひな(日本生命) 10-11 木原美悠(木下アビエル神奈川)○

・木原が得意のサービスでエースを連発して6-1と突き放せば、早田も常に進化するフォアサービスでエースを取り、9-9、10-10。ここでサービスを持った木原が3球目フォアドライブを決め、ジュースのない試合を11-10で制した。

「9-9になった時は本当に緊張しましたけど、レシーブはあまり得意ではないので入れるだけだった。10-10(のサービス)では攻めることを意識しました。最後の最後で勝ててうれしい」(木原)

早田に競り勝った木原はこの笑顔

【第3試合】 宇田幸矢(明治大) 4-11 田添響(岡山リベッツ)

・出足から田添の豪打が大爆発。ややミスが多い宇田がレシーブを確実に入れてきたところを、目にも留まらぬ快速バックドライブで次々に狙い打った。「すごく緊張していたんですけど、強気でいったボールが入っちゃった。今までで一番良いプレーでした」と試合後のコメント。普通ではない会場の雰囲気の中で、恐るべき強心臓ぶり。

今日の響は強かった。圧巻のプレーで全日本王者を下す

【第4試合】 長﨑美柚(JOCエリートアカデミー/大原学園) 4-11 出澤杏佳(トップおとめピンポンズ名古屋)○

・出足で長﨑が3-1とリードしたが、ここから出澤がレシーブから強打を連発。連続ブロックも冴えて6点連取。7-4から10-4としてマッチポイントを握り、最後は異質型の出澤らしいレシーブのネットインで決着。

「すごい緊張してたんですけど、自分らしいプレーができて良かった。(マイクを向けられても)すごく緊張しています(笑)。応援ありがとうございました」(出澤)

異質のヒロイン・出澤のプレーが冴えた

【第5試合】 ○丹羽孝希(スヴェンソン) 11-10 及川瑞基(木下マイスター東京)

・2-5とリードされた及川が中盤で逆転し、9-7でリードして試合を優位に勧めていたが、10-9のゲームポイントで痛いバックハンドのミス。10-10から丹羽が逆を突くバックストレートへのロングサービスでエースを取り、及川を振り切った。

「出足でリードされて追いつかれ、9-10になって苦しい展開でしたけど勝てて良かった。チームが1-3でリードされて、ぼくが負けると1-4で後がなくなるので、キャプテンとして勝とうと思った。半年ぶりに試合できてうれしかったです」(丹羽)

水谷の休場で燃えた? 丹羽が及川に競り勝つ

【第6試合】 石川佳純(全農) 8-11 森さくら(日本生命レッドエルフ)○

・Tリーグの本番さながら、1本取るごとに雄叫びを上げる森。石川のしなやかな3球目攻撃に、巧みにストレートを交えてチャンスを作る両ハンド攻撃で対抗。6-3、9-6、10-8でゲームポイントを握り、ここでラリー戦から森のボールがネットインして決着。

「めちゃくちゃうれしいです! 今まで1回も勝ったことがなかったので、挑戦者の気持ちで勝つことができた。いつもの試合と同じようにプレーすることを心がけました」(森)

森の咆哮(ほうこう)は止まない。ついに石川から勝利を挙げた

【第7試合】 ○張本智和(木下グループ) 11-10 戸上隼輔(琉球アスティーダ)

・張本は戸上のチキータの緩急に対応できず、回転重視のチキータを確実に入れにいったところを上から狙われ、打ち抜かれる。3-8、6-9と常に劣勢の中、8-10とゲームポイントを握られるが、ここから張本も必死に1本ずつ拾って3本連取。粘りのプレーで見事に逆転勝利。

自らの武器であるバックハンドを再び強化し、苦戦の2試合を勝ち切った張本
果敢に攻めた戸上(手前)だが、張本の粘りに屈す

【第8試合】 ○早田ひな(日本生命) 11-10 加藤美優(日本ペイントマレッツ)

・終始スコアが離れないシーソーゲームは、10-10で次の1本を取ったほうが勝ち。第2試合で木原に10-11で敗れた早田は、ここで思い切ったチキータレシーブを加藤のフォアに決め、見事勝利。日本代表選抜が崖っぷちから4-4に戻した。

「1試合目では同じレシーブで負けていたので、ここは思い切ってやろうと。練習でやってきたことを出そうと思っていました。何回やっても緊張しますね」(早田)

加藤(写真)対早田戦は見応えあり。加藤の緩急も冴えたが、早田が打ち切った

【第9試合】 森薗政崇(BOBSON) vs. 及川瑞基(木下マイスター東京)○

・第5試合で丹羽に惜敗した及川が、ブンデスリーガ仕込みの老かいなプレーを披露。森薗のサービスが少しでも台から出れば、打球点を落としてフォアにレシーブしてエースを奪い、コースの読みにくい3球目バックドライブで得点を重ねた。4-0、5-1、10-1と一気に突き放し、11-3で勝負あり。ベンチ全員が立ち上がって応援したTリーグ選抜が勝利を収めた。

「最高にうれしいです! チームがリードしたところから4-4になって「よし来たな!」と。自分が締めることができて最高です。最後はみんなひとつになれました」(及川)

抜群の試合運びを見せた及川
Tリーグ選抜のチームメイトが及川に最敬礼!