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 8月24〜26日に東京・駒沢オリンピック公園総合運動場において開催された『2018ジュニアスポーツアジア交流大会』(主催:東京都、東京都スポーツ文化事業団、東京都卓球連盟、東京都バドミントン協会)。アジア各地の19都市からジュニア選手とパラ選手が参加し、卓球とバドミントンの2競技が行われた。
 屋内球技場で開催された卓球競技では、ジュニア団体(男女混成)、パラ男女が行われ、腕を競いつつ、言葉や文化、世代を超えての交流を楽しんだ。ジュニア団体は北京チームが制し、パラでは男女とも台北の選手が優勝した。
 東京・江戸川区葛西の卓球場「T.T Labo」が、元全日本女子監督の近藤欽司氏による講習会を11月24日(土)に開催。現代卓球をテーマに、近藤氏直伝のカリキュラムによる戦術などが紹介される予定だ。
 興味のある方は、下記に問い合わせ・申し込みをしてみよう。

日時:平成30年11月24日(土)14時〜16時30分
場所:長島桑川コミュニティ会館(最寄り駅:東京メトロ東西線「葛西駅」)
会費:4,500円(ビジター)
※参加者の方には、近藤氏著「魅せられて、卓球」書籍と記念品あり
定員:50名(先着)

●問い合わせ・申し込み先
T.T Labo  江戸川区中葛西5-19-30 2F
TEL.03-6795-9762、FAX.03-6795-9946
 8月22〜26日にチャイニーズタイペイでITTFジュニアサーキット・チャイニーズタイペイ大会が開催。日本からは男子8選手、女子5選手が参加し、男子カデットシングルスで松島輝空(木下グループ)が決勝でハイヤーム(イラン)に敗れたものの準優勝、ジュニア男子ダブルスでも堀川敦弘/小林広夢(愛工大名電高)が準優勝、準決勝で堀川/小林に敗れた浅津碧利/柏竹琉(JOCエリートアカデミー/帝京)が3位入賞を果たした。

 大会優勝者と日本選手の上位記録は以下のとおり。

■チャイニーズタイペイジュニア優勝記録&日本選手上位記録
●ジュニア男子シングルス優勝:黎昕陽(チャイニーズタイペイ)
●ジュニア女子シングルス優勝:ビュン・ソヨン(韓国)  
●ジュニア男子ダブルス優勝:馮翊新/黎昕陽(チャイニーズタイペイ) 2位:堀川敦弘/小林広夢(愛工大名電高) 3位:浅津碧利/柏竹琉(JOCエリートアカデミー/帝京)
●ジュニア女子ダブルス優勝:簡彤娟/于修婷(チャイニーズタイペイ) 
●ジュニア男子団体優勝:チャイニーズタイペイA 3位:日本/シンガポール(浅津、柏、コー)
●ジュニア女子団体優勝:チャイニーズタイペイA 
●カデット男子シングルス優勝:ハイヤーム(イラン) 2位:松島輝空 
● カデット女子シングルス優勝:ビュン・ソヨン(韓国)
● カデット男子ダブルス優勝:ファン・ヤンチェン/リ・シンユ(チャイニーズタイペイ)
● カデット女子ダブルス優勝:サーリン・チェン/ジョウ・ジンイ(シンガポール)
● カデット男子団体優勝: チャイニーズタイペイA 
● カデット女子団体優勝:チャイニーズタイペイA 
 8月21〜26日にチェコ・オロモウツで開かれたITTFワールドツアー・チェコオープン。女子シングルスで石川佳純(全農)が決勝で文佳(中国)を破って優勝、男子シングルスでは張本智和(JOCエリートアカデミー)が3位入賞を果たした。

 女子シングルス、第1シードの石川は準決勝で平野美宇(日本生命)との激戦を制した芝田沙季(ミキハウス)との同士討ちを制すると決勝では準々決勝で伊藤美誠(スターツSC)を破った文佳(中国)を4-2で破り優勝。3月のドイツオープンに続き今季ワールドツアー2勝目をあげた。また、前週に続き2連覇を狙った伊藤とのダブルスでは準決勝に進出も劉高陽/張瑞(中国)に敗れ連覇はならなかった。

 男子シングルスでは第2シードの張本が2回戦でサムソノフ(ベラルーシ)を4-3で、準々決勝ではフランチスカ(ドイツ)を4-2で下し準決勝に進出。準決勝ではシーソーゲームとなったフレイタス(ポルトガル)戦の最終ゲームを6点で落とし、惜しくも決勝進出はならず。前週に続き3位の結果に終わった。

 また、男子アンダー21では木造勇人(愛知工業大)が決勝でヨルジッチ(スロベニア)を下し優勝を決めた。

大会優勝者と日本選手の上位記録は以下のとおり。

■チェコオープン記録
●男子シングルス優勝: 鄭培鋒(中国) 3位:張本智和
●女子シングルス優勝:石川佳純 3位:芝田沙季
●男子ダブルス優勝:フランチスカ/グルーツ(ドイツ/デンマーク) 
●女子ダブルス優勝:劉高陽/張瑞(中国) 3位:石川佳純/伊藤美誠、早田ひな/平野美宇
●男子アンダー21優勝:木造勇人
●女子アンダー21優勝:王芸迪(中国)
 8月22日よりスタートした全中は本日最終日を迎え、男女シングルス王者が決定。男子は谷垣佑真、女子は大藤沙月が頂点に立った。

【男子シングルス】
優勝:谷垣佑真(愛工大名電・愛知)
準優勝:濵田一輝(愛工大名電・愛知)
3位:三浦裕大(河北台・石川)、鈴木颯(愛工大名電・愛知)
ベスト8:原田春輝(中間東・福岡)、田原翔太(明豊・大分)、篠原大樹(浜松修学舎・静岡)、川村康人(高安・大阪)

★準決勝
谷垣(愛工大名電) 5、4、-11、4 三浦(河北台)
濵田(愛工大名電) 3、7、-9、3 鈴木(愛工大名電)

★決勝
谷垣佑真 6、-6、8、-10、9 濵田一輝

【女子シングルス】
優勝:大藤沙月(四天王寺・大阪)
準優勝:小塩遥菜(稲付・東京)
3位:中森帆南、菅澤柚花里(ともに四天王寺・大阪)
ベスト8:泉田和抄(和光第三・埼玉)、山下菜々美(浜松修学舎・静岡)、赤江夏星(貝塚第二・大阪)、買手日菜(札幌大谷・北海道)

★準決勝
大藤(四天王寺) 3、7、4 菅澤(四天王寺)
小塩(稲付) 8、4、10 中森(四天王寺)

★決勝
大藤沙月 3、6、7 小塩遥菜

 男子シングルスは愛工大名電の同士討ちを制し、谷垣が初優勝。同級生の濵田との対戦はフルゲームまでもつれたが、最後まで台上からバックを振り続けて9本で勝利。前陣から後陣まで、どこからでも打ち込めるパワフルな両ハンドを武器に自身初の全国タイトルを手にした。濵田も高い集中力で最後までボールに食らいついたが惜敗。それでも、最終ゲーム終盤まで谷垣に食い下がり意地を見せた。
 3位の三浦は優勝候補の篠塚(愛工大名電)をフルゲームで下すなど、昨年のベスト32からジャンプアップ。力強いフォアハンドを武器に表彰台に登った。鈴木は昨年に続き、準決勝でストップ。先輩の濵田の粘りに屈した。

 女子決勝は序盤から大藤が圧倒。持ち前のパワードライブに加えて、絶妙に落とすストップが効果を発揮し、小塩を突き放してストレートで優勝を決めた。大藤は3回戦で白山(明徳義塾)にフルゲームまで追い込まれるなど苦戦した試合もあったが、昨年度全日本ジュニア3位の実力を見せて全中女王、そして大会2冠に輝いた。JOCエリートアカデミー所属の小塩も高いポテンシャルを見せて中森ら実力者を下して決勝へ。しかし、大藤に翻弄され、昨年の木原美悠(JOCエリートアカデミー)に続く1年生優勝はならなかった。
 3位には菅澤と中森、団体王者の四天王寺から主力2人が入賞。ともに3年生、タイトルにかける想いは強かったはずだが、わずかに頂点に届かなかった。
  • 男子シングルス優勝:谷垣佑真

  • 女子シングルス優勝:大藤沙月

  • 男子シングルス準優勝:濵田一輝

  • 女子シングルス準優勝:小塩遥菜

 全国中学校卓球大会は3日目が終了。男女団体は決勝までが行われ、男子は中間東(福岡)が初優勝、女子は四天王寺(大阪)が2連覇を果たした。

【男子団体】
優勝:中間東(福岡)
準優勝:明豊(大分)
3位:実践学園、安田学園(ともに東京)

★準決勝★
〈中間東 3-0 安田学園〉
○浅見 9、8、10 廣田
◯原田 9、-13、-8、9、7 伊藤
○磯村/松井 -4、3、6、10 上村/丸山

〈明豊 3-1 実践学園〉
 高橋希 -8、4、5、11 剣持◯
○田原 8、12、-9、5 高橋
○高橋己/坂本 8、-10、11、-8、8 髙野/石川
○門脇 6、5、9 原

★決勝★
〈中間東 3-1 明豊〉
○浅見 9、-11、-7、11、7 田原
○原田 3、6、5 髙橋希
 磯村/松井 7、8、-11、-6、-9 髙橋己/坂本○
○齋藤 9、-6、9、-5、8 門脇

【女子団体】
優勝:四天王寺(大阪)
準優勝:貝塚第二(大阪)
3位:明徳義塾(高知)、山陽女子(岡山)

★準決勝★
〈貝塚第二 3-1 山陽女子〉
○由本 9、-8、14、11 狩野
○赤江 -10、-2、2、8、10 山脇
 阿久根/司 9、-8、-10、-8 田吹/前山○
○東川 -7、9、-3、6、12 髙橋

〈四天王寺 3-0 明徳義塾〉
○大藤 4、5、9 青井
○横井 10、10、8 白山
○萩井/竹山 6、-9、9、-4、7 上澤依/上澤茉

★決勝★
〈四天王寺 3-0 貝塚第二〉
○菅澤 5、6、-4、14 赤江
○大藤 12、5、6 由本
○萩井/竹山 7、4、3 阿久根/司

 九州勢対決の決勝はカットの原田が高橋を完封して中間東が先取点。同時進行の1番でも、1年生・浅見が明豊のエース・田原をフルゲームで撃破。九州大会で対戦した際には田原に敗れていた浅見がリベンジし、中間東が一気に王手。ダブルスを落としたものの、4番・齋藤がフルゲームで勝利し、中間東が初優勝を果たした。
 「明豊とは同じ九州でよく知っている相手だけど、今大会は野田学園、愛工大名電に勝っていて、いつもと別のチームだよ、と選手に話して臨みました。私が海外遠征で練習をあまり見れない中でも、選手たちがよく練習して、その成果だと思います」(石田弘樹AD)
 ここまで快進撃を続けてきた明豊はわずかに及ばず準優勝。決勝でもダブルスが0-2とリードされ、3ゲーム目にマッチポイントを握られながらも逆転勝ちするなど、諦めない戦いぶりで会場を熱くした。「名電とはあまり対戦したことのない選手ばかりだったので、怖いものなしで向かって行けた。中間東は知っている相手だからこそ、そうした思い切りが出せなかったかもしれない」(藤本賢司監督)

 女子は大阪、近畿に続き4度目となった貝塚第二との大阪ダービーに勝利した四天王寺が2連覇。(2台進行の)2番でエースの大藤が1年生の由本に完勝。トップの菅澤は序盤はサービスで有利に立ち、リードを奪うも、徐々に赤江もサービスに慣れ、ラリー戦では互角の展開。それでも最後の1本を執念で奪った菅澤が勝利し、前半で2-0。ダブルスも主導権を最後まで渡さずにストレートで押し切り連覇を決めた。今大会、1試合も落とすことなく圧倒的な強さを見せた四天王寺。タレント軍団が夏の王座を守りきった。
 貝塚第二はこの夏、四天王寺に4度目の挑戦も、4連敗。しかし、村上以外はメンバー全員が2年生以下。来年は優勝候補の本命となりそうだ。

 また、今日からシングルスもスタートし、2回戦までが終了。明日は決勝までが行われる。ここまで大きな波乱はなく、シード選手が勝ち残っている印象。男子は団体で王座を明け渡した愛工大名電勢が逆襲を見せるか。それとも原田(中間東)、伊藤(安田学園)ら実力者がストップをかけるか。女子は団体優勝の四天王寺勢がシングルスでも上位候補。また、JOCエリートアカデミーの小塩が昨年の木原に続く1年生優勝なるかにも注目が集まる。
  • もつれた決勝戦、齋藤が初優勝に導いた

  • 豪快さとコントロールを兼ね備えた両ハンドで門脇を振り切った齋藤

  • 石田弘樹ADも期待をかける大器・浅見が相手エースを下す

  • 最後まで諦めなかった明豊。ダブルスは大逆転勝利

  • 連覇に笑顔の四天王寺。強力な布陣で王座を守った

  • 由本を寄せ付けなかった大藤。貫禄の勝利

  • 菅澤も意地を見せて赤江を振りきり、渾身のガッツポーズ

  • 高い攻撃力で菅澤に迫った赤江だが、力及ばず

  • 男子団体優勝:中間東

  • 女子優勝:四天王寺

 全中団体戦は準々決勝までが終了。男子は6連覇を目指した愛工大名電がトーナメント1回戦で敗れる波瀾。昨日劇的勝利を収めた明豊が王者をストレートで撃破した。

★男子団体1回戦
<明豊 3-0 愛工大名電>
○田原 -6、9、5、-8、9 濱田
○門脇 9、-6、10、6 谷垣
○坂本・高橋己 -7、-10、3、3、6 岡野・加山
 木塚 ー 篠塚
 高橋希 ー 鈴木

 明豊はトップでエースの田原が濱田をフルゲームで下すと、昨日の野田学園戦でも勝利した門脇が谷垣を下す殊勲の勝利。一気に王手をかけると、坂本・高橋拓己の1年生ダブルスが0-2とゲームをリードされながら大逆転勝利。昨日は同じく1年生の木塚がラストで勝利したが、今日も1年生が大仕事をやってのけた。明豊は続く尾久八幡(東京)も寄せ付けずに準決勝進出。この勢いで14年ぶりの優勝なるか。
 愛工大名電はまさかのストレート負けに意気消沈。ダブルスでリードを奪い、同時進行の4番・篠塚が木塚に圧勝して追い上げムードだったが、明豊のガッツに飲まれたか。現在、シングルスがスタートしているが、9名が出場する愛工大名電。シングルスでのタイトルは逃すわけには行かないだろう。


【男子準々決勝】
・安田学園(東京) 3-0 江別中央(北海道)
・中間東(福岡) 3-0 浜松修学舎(静岡)
・実践学園(東京) 3-2 阪南(大阪)
・明豊(大分) 3-0 尾久八幡(東京)

【女子準々決勝】
・山陽女子(岡山) 3-2 大東(岩手)
・貝塚第二(大阪) 3-1 中間東(福岡)
・明徳義塾(高知) 3-1 郡山第二(福島)
・四天王寺(大阪) 3-0 就実(岡山)
  • 明豊の気合いが王者を飲み込む

  • 逆転勝利の坂本(左)・高橋己。今日も1年生がヒーローに

  • エースの田原も仕事を果たす

  • 観客席も狂喜乱舞

  • 敗戦に肩を落とす3年生。個人戦での巻き返しなるか

 8月24日、木下グループ(本社:東京/木下直哉・グループCEO)が、新たに同グループチームからのTリーグ参戦選手を発表した。木下マイスター東京(男子)の6人目の選手は、リオ五輪団体銀メダル、シングルス銅メダル獲得、全日本選手権9回優勝の水谷隼。

 すでに、張本智和、松平健太、大島祐哉、田添健汰・響兄弟というメンバーを揃えている木下マイスター東京。海外リーグでの経験も豊富で圧倒的な実力を誇る水谷選手の加入により、選手層はさらに厚くなった。日本の卓球界を牽引する水谷選手がTリーグでどんなプレーを見せてくれるのか、今から非常に楽しみだ。


■木下マイスター東京 公式ホームページ
https://kinoshita-meister.com/
 広島・グリーンアリーナにて全国中学校卓球大会、通称「全中」がスタート。昨日は開会式、今日は男女団体の予選リーグが行われ、明日の決勝トーナメント進出チームと組み合わせが決定。台風20号の影響も心配されたが、今のところ予定どおりの日程で進行している。抽選で決定した組み合わせは下記のとおり。

【男子決勝トーナメント】
★1回戦
・出雲北陵(島根)vs.安田学園(東京)
・中間東(福岡)vs.明徳義塾(高知)
・鴨宮(神奈川)vs.浜松修学舎(静岡)
・阪南(大阪)vs.松徳学院(島根)
・愛工大名電(愛知)vs.明豊(大分)
★2回戦(準々決勝)
・江別中央(北海道)vs.(出雲北陵vs.安田学園の勝者)
・(中間東vs.明徳義塾の勝者)vs.(鴨宮vs.浜松修学舎の勝者)
・実践学園(東京)vs.(阪南vs.松徳学院の勝者)
・尾久八幡(東京)vs.(愛工大名電vs.明豊の勝者)

【女子決勝トーナメント】
★1回戦
・浜松修学舎(静岡)vs.山陽女子(岡山)
・益田(島根)vs.中間東(福岡)
・貝塚第二(大阪)vs.土佐女子(高知)
・郡山第二(福島)vs.日南学園(宮崎)
・大東(福井)vs.四天王寺(大阪)
★2回戦(準々決勝)
・大東(岩手)vs.(浜松修学舎vs.山陽女子の勝者)
・(益田vs.中間東の勝者)vs.(貝塚第二vs.土佐女子の勝者)
・明徳義塾(高知)vs.(郡山第二vs.日南学園の勝者)
・就実(岡山)vs.(大東vs.四天王寺の勝者)

 本日の男子予選リーグで大激戦となったのがグループAの明豊(大分)vs野田学園(山口)の対決。5試合中4試合がフルゲームにもつれた死闘の末に明豊が3-2で勝利し決勝トーナメント進出を決めた。  
 ダブルスを競り勝ち2-1とリードを奪った野田学園だが、4番の飯村がフルゲーム9本で門脇に逆転負け。5番は明豊が木塚、野田学園が三木という1年生同士の対決に。2-1と三木がゲームをリードしたが4ゲーム目を9本で落とし、最終ゲームも一時は6−9までリードするも9-9に追いつかれる。次の1本を奪い三木がマッチポイントを握ったが、ここから木塚が3本連取で逆転勝利。カットだけでなくブロックやカウンター、ロビングを織り交ぜた独創プレーの1年生カットマン・木塚が大仕事をやってのけた。
 6連覇を目指す愛工大名電(愛知・昨年度までは愛工大附属)はベンチ入り8人全員を使いながら予選2試合とも5-0で勝利。1試合目の日吉(愛媛)戦ではゲームを落とすなどやや精細を欠いた感があるが、ここから徐々にエンジンがかかってくるか。愛工大名電、明日のトーナメント1回戦の相手は勢いに乗る明豊だ。
 決勝トーナメント1回戦のカードでは中間東(福岡)対明徳義塾(高知)の対戦にも注目が集まる。

 女子は上位常連の横浜隼人(神奈川)が大東(福井)に、武蔵野(東京)が郡山第二(福島)に敗れて予選敗退。連覇がかかる四天王寺(大阪)、今春の選抜を制した明徳義塾(高知)のほか、注目は貝塚第二(大阪)。赤江、由本らジュニアアシストアカデミーで腕を磨く選手が揃っており、予選リーグでは期待の大型カットマン・大久保を擁する札幌大谷を下してトーナメントへ勝ち上がった。

●詳細な記録はこちら
http://zenchu-hiroshima-takkyu.jp

 大会3日目の明日は団体戦が決勝まで、シングルスは2回戦までが行われる。
  • ど根性の明豊が激闘を制する!

  • 小柄な1年生チョッパー・木塚が今日のヒーロー

  • 三木、マッチポイントを握るも逆転負け

  • 4試合がフルゲームの熱戦。野田学園、恥じる負けではない

  • 昨年のホープス王者・中村は愛工大名電に入学

  • 連覇を目指す四天王寺も快勝。写真は菅澤

  • 安田学園は初の予選通過。「ビギナーズTac」技術モデルの伊藤は圧巻のプレー

  • 春夏連覇を狙う明徳義塾も好発進

  • 健闘を見せている鴨宮。2試合連続で接戦をモノにした

  • 旋風を巻き起こすか貝塚第二。写真は大久保を破った東川

 今、日本のスポーツ界とメディアはアジア競技大会に目が向いている。まるで、それが来る2020年東京五輪の前哨戦であるかのように。
 ところが、東京五輪でメダルが有望視される卓球は、全日本チャンピオンの張本智和(JOCエリートアカデミー)、伊藤美誠(スターツSC)、五輪メダリストの石川佳純(全農)、丹羽孝希(スヴェンソン)、吉村真晴(名古屋ダイハツ)、さらに大島祐哉(木下グループ)、平野美宇(日本生命)、早田ひな(日本生命)という日本代表クラスがアジア競技大会ではなく、ITTF(国際卓球連盟)ワールドツアーのチェコオープンに出場するという卓球界でも過去に例のない状況になっている。
 水谷隼(木下グループ)は8月に鼻の手術をしているために国際大会を回避した。アジア競技大会に上田仁、吉田雅己(ともに岡山リベッツ)、加藤美優(日本ペイントHD)などの日本代表が参戦しているが、「トップ選手を欠いているメンバー」と言われても仕方がないだろう。

 4年に一度の「アジアオリンピック」と言われるアジア競技大会は、各競技団体にとっては「オリンピック」「世界選手権」に次ぐ、重要な大会だ。卓球界でも、過去にアジア競技大会と別に2年に一度のアジア選手権が日程が近かったりすると、アジア競技大会に主力メンバーを送るのが慣例だった。
 それはアジア・オリンピック評議会(OCA)が主催し、JOC(日本オリンピック委員会)が選手派遣する大会だからだ。そこでのメダル獲得数は、各競技団体への評価にもつながる。

 ところが、卓球の男女ナショナルチームの主力選手はアジア大会ではなく、同じ時期に開かれるチェコオープンに主力が参加することになった。チェコオープンはワールドツアー最上位のプラチナ大会ではなく、レギュラー大会である。その大会に日本のトップ選手がエントリーし、かつ男女の全日本監督も同行する。スタッフと選手(自費参加を含む)を入れると総勢63名がチェコに入る。
 まるで世界選手権並みの選手、スタッフが現地入りするのには理由がある。
 ITTFが設定した新しい世界ランキングのランキングポイントの格付けにおいて、チェコオープンでもし優勝すると1800点が獲得できるが、アジア大会は格付けが低く、優勝しても1050点にしかならない。これはチェコオープンのベスト16(1080点)とほぼ同じ。世界ランキングだけを考えれば、アジア大会で優勝するよりはチェコでベスト16に入るほうがはるかに難易度が低い。
 
 つまり、日本はアジア大会に選ばれる可能性のある選手も可能性がない選手も世界ランキングを優先して、チェコオープンを選んだと言える。協会もその選考に関しては強制権を行使しなかったのだろう。

 その背景には、当然のことながら2020年東京五輪の選手選考が大きく影響を与えている。ITTFは2020年1月の世界ランキングによって、その上位者を五輪に推薦出場させることを発表している。一国のシングルス枠は最大2名までで、団体戦(もしくは混合ダブルス)に出場できる3番目の選手は協会が決定するが、世界ランキングで3番目に付けた選手が選ばれる可能性は高い。
 シングルスの2名枠、そして団体メンバーを含めた3名の枠に入るべく、すでに日本のトップ選手間では熾烈な戦いが始まっているのだ。男子では張本・水谷・丹羽の3名に、松平健太、上田、吉村、大島などが続く。
 女子は、伊藤・石川・平野の3人に、佐藤瞳(ミキハウス)、早田、加藤、芝田沙希(ミキハウス)などが続く。もし代表の可能性が1%でもあれば、そこに挑もうと選手本人も母体チームも考えるからこそ、国際大会に出場し、ポイントを取りにいく。
 それはリオ五輪の代表選手が決まる1年前に世界ランキング90位、半年前に43位くらいでノーマークだった吉村真晴が最後の半年間で急激にランキングを上げ、3番目の選手に決まったという事例を目のあたりにしたことも関係しているのだろう。

 しかし、ちょっと考えてみよう。
 現在の世界ランキングの計算システムは新しくなり、過去1年間の中からポイントの高い8大会の合計で世界ランキングが決まる。2020年1月が最終決定とすると、2019年1月からの成績が重要視されるはず。それなのに、すでに18年8月のチェコオープンにこぞって日本選手は向かう。なぜなのだろう。
 これは来年1月からのワールドツアーを見据えて、各選手が少しでも世界ランキングの上位に付け、シードされるポジションにつこうとしているからだ。

 卓球の場合は、種目別や体重による階級があるわけではない。これだけ世界的に競技人口の多いスポーツであるにもかかわらず、一国から3名しか五輪に参加できない「超競争率の高いスポーツ」なのだ。
 すでに本気で五輪を狙う選手たちは胃の痛むような日々に突入している。
 それがアジア大会であろうが、ワールドツアーであろうが、彼らは目の前のランキングポイントを貪欲に狙いに行く。すでに五輪の代表選考レースは始まっている。リオ五輪でメダルを獲得した水谷、石川、伊藤であっても安閑とした時間を過ごせない。
 2020年8月の五輪本大会の前に、彼らが目指すゴールは2020年1月の世界ランキング発表の日なのだ。 (今野)
  • 全日本チャンピオンの伊藤美誠はチェコオープンにエントリー

  • ジャパンオープン優勝の張本智和もアジア大会ではなく、チェコに参戦