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 10月24日、株式会社博報堂DYメディアパートナーズ(本社:東京都港区 社長:矢嶋弘毅 以下博報堂DYメディアパートナーズ)が発表した『アスリートイメージ評価調査』2018年10月調査において、平野美宇選手(日本生命)が、アスリートイメージ評価 各種ランキングの上位にランキングされた。

 平野選手は、「アスリートイメージ評価 各種ランキング」8部門中
・「純粋な」アスリート
・「親しみやすい」アスリート
・「明るい」アスリート
 以上の3部門において、テニスの大坂なおみ選手に次ぐ2位にランクインとなった。


 なお、「アスリートイメージ総合ランキング」の順位は以下のとおり
1位:羽生結弦(フィギュアスケート) 2位:イチロー(野球) 3位:大谷翔平(野球)
4位:大坂なおみ(テニス) 5位:長谷部誠(サッカー) 6位:本田圭佑(サッカー)
7位:錦織圭(テニス) 8位:内村航平(体操) 9位:リーチ マイケル(ラグビー)
10位:田中将大(野球)



※「アスリートイメージ評価調査」2018年10月調査 は、博報堂DYメディアパートナーズが、株式会社博報堂DYスポーツマーケティング(本社:東京都港区 社長:岩佐克俊)、データスタジアム株式会社(本社:東京都港区 社長:加藤善彦)と共同で、 アスリートの総合的なイメージを測定したもの。
■ 調査概要 ■
・調査方法:Web調査
・調査地区:首都圏+京阪神圏
(東京都、 神奈川県、 千葉県、 埼玉県、 京都府、 大阪府、 兵庫県、 奈良県)
・調査対象者:対象エリアに在住の15~69歳の男女
・有効回収サンプル数:600サンプル
・調査期間:2018年10月4日~10月10日
 「愛ちゃん」の愛称で親しまれた福原愛(ANA)が、10月23日に都内で会見を行った。
 公式ブログで「選手としての立場を、ここで一区切りつけることを決意しました」と伝えていた福原だったが、「想像していたよりも反響を多くいただき、自分の言葉で感謝の気持ちをお伝えしたい」ということで、急遽会見を行うことになった。

 以下は会見での福原の言葉。

 「リオ五輪から2年が経ち、その間に結婚や出産を経験し、日々育児に励みながらも、競技のことが頭から離れることはありませんでした。
 3歳9カ月で卓球を始め、それから26年間、多くのことを学ばせていただきました。とてもおこがましく身勝手かもしれませんが、これまでの私は、これからも卓球界を引っ張っていくため、子育てをしながら競技を続ける必要があると思っていました。
 ですが、皆様ご存知の通り、この2年間で若い選手達が成長を遂げ、日本の卓球界の盛り上がりを見て、私がいなくても大丈夫だと思いました。私が選手としてできることはやり切った、という思いが強くなり、選手としての立場でやるべき使命は果たせたかなと感じるようになりました。」

 今後は明日開幕戦を迎えるTリーグの理事としての仕事を行いながら、「私をここまで育ててくれた卓球、そしてスポーツ界に恩返しがしたい」と福原。
 「東京五輪はみんなが楽しみにしています。ぜひ、東京の舞台でいいプレーを見せてほしいです」と後輩たちにエールをおくった。
  • サプライズで花束を受け取る愛ちゃん

【「卓球新世紀」が始まる。何かと「初」が好きな松下チェアマン】

 いよいよ「卓球新世紀」が始まる。
 明日、Tリーグが開幕する。プロとアマ(企業)の混成リーグだが、もはやそんなカテゴリーなどは関係ない。もともと卓球界ではプロとアマの垣根は意味がないのだから。

 松下浩二チェアマンとは、彼が新リーグを着想した頃からいろいろと話をしてきた。さらにさかのぼれば、彼が明治大学時代に「スウェーデンリーグに行ってみたい」と言い出した時から背中を押してきた。
 卓球の世界で全日本チャンピオンになるような人は「他の人と同じことをしたくない」と考える人が圧倒的に多い。これは個人競技特有のチャンピオン気質なのだ。松下はプロとアマが混在する当時の卓球界で、「プロ第一号」を名乗り、未知なる領域に挑戦し、その後に全日本の頂点に立った。
 さらに日本選手として初めてドイツのブンデスリーガに挑戦をして、現役引退後は卓球メーカーの社長に就任、自分好みのブランドを作り上げていった。何かと「初」が好きな男である。それは全日本選手権で9回優勝している水谷隼にも共通している気質なのだ。

 もともと日本でプロリーグ、とりわけ男子のプロリーグを松下は作りたかったのだが、様々な壁にぶち当たってきた。
 ひとつは日本卓球リーグ(実業団)との共存共栄という課題を日本卓球協会から突きつけられたことだ。松下自身は独立したプロリーグを考えていたのだが、日本卓球協会としては日本リーグと新リーグの間で波風を立てなくなかった。本来、プロと企業スポーツが共存するのは至難のことなのだが、何度も話し合いを持ち、その度に「説明不足」「具体案が見えない」と言われ、遅々として進まないプロジェクトだった。
 昨年12月までに何とか日本リーグのチームを組み込んだリーグを作ろうとしたが、結局は日本リーグからは女子の日本生命のみが参戦するにとどまった。
 二つ目は、女子のリーグの立ち上げだった。ヨーロッパでは卓球の女子のリーグはプロとしての自立は極めて難しい。卓球ファンが観戦するのはもっぱら男子のリーグ。ところが、日本では逆転現象が起こる。
 知名度のある女子選手の試合をテレビは放映するし、ニュースで報道するのが多いのも女子。スポンサーも女子選手に注目するという「女高男低」の現象だ。
 その結果、プロとアマの混成リーグになり、女子と男子のリーグを同時に立ち上げることに落ち着く。

【「国技館の開幕戦は本当にお客さんが入るの?」。「はい、会場はほぼいっぱいです」】

 昨年4月、Tリーグが法人になった後、松下はスポンサー獲得、海外選手獲得などに奔走した。昨年の12月から今年1月にかけて、会うたびに疲労の色が濃くなっていく松下。切羽詰まった様子だった。しかも、松下だけがかけずり回り、彼のパートナー(片腕)の存在が見えず、協会の事業なのに、協会が全面バックアップしている雰囲気も感じなかったのはなぜだろう。

 1月のチーム募集の際に手を差し伸べたのは、明治大卓球部の同期だったT.T彩たまの柏原哲郎社長であり、トップ名古屋の小田悟社長だった。また、開幕直前に幾つかのスポンサーやパートナーが松下の情熱にほだされてサポートすることになった。

 8月に発売を開始したTリーグのチケット。最初の売れ行きは芳しくなかった。今までの卓球の試合のチケットよりもはるかに高額なこともネックになった。これはいずれ修正されるだろう。子どもたちがいつでも観戦できるチケット価格にすべきだ。

 チケットの売れ行きでもネガティブな情報が飛び交う頃、松下は「難しいのはわかっている。でも、絶対、国技館を満員にしてみせる」と静かに語っていた。
 それは批判を浴びながらも自ら突っ走り、開幕にこぎ着けた男の意地だったのかもしれない。2週間前に一緒に車で移動している時も、車中、ずっと松下自ら関係者にチケット購入の打診をしていた。
 明日に開幕を控え、心配で彼にメールをした。「男女の国技館の開幕戦は本当にお客さんが入るの?」。「はい、会場はほぼいっぱいです」と返事が来た。さすがチェアマン。有言実行だった。

 松下は決して器用な男ではない。能弁にTリーグの将来をすらすらと語れる男でもない。彼が持っているのは「世界最高峰のリーグにする」「日本をこのリーグで元気にする」という熱い思いだけだった。
 「年齢を重ねるとともに、卓球界に貢献したい、卓球界をもっと良くしたい、という気持ちが高まってきます。卓球を通して日本を元気にしたいし、日本が世界でNo.1になってほしい、チャンピオンになる日本の卓球を見たいと思っています」(松下浩二・卓球王国最新号のインタビュー)
 
 卓球ファンにとって、中国を倒して世界の頂点に立つのは悲願である。しかし、未来の卓球界を考えれば、それさえも小さなことにしか過ぎない。世界で優勝することよりも、3歳の子どもから90歳のお年寄りまでが白球を打ち、健康になり、楽しむことができる卓球というスポーツが発展することの意義のほうが大きい。
 全国の小さな町や村にも卓球のクラブができ、みんなが卓球を楽しむことができるのが未来のTリーグの姿ではないだろうか。
 
 松下が経験した開幕に至るまでの険しい道のり。しかし、それは将来作り上げるTリーグのピラミッド構想の土台にたどり着いたに過ぎない。
 石を積み上げる本番はこれからなのだ。 (今野)
  • 記者会見での松下浩二チェアマン

  • 開幕戦を控え、水谷隼「いよいよ本当に開幕するんだなと非常にうれしく感じます」

 Tリーグの公式ガイド『Tリーグ オフィシャル ガイドブック』が、大会会場で発売される。Tリーグの試合方式などの基本情報から、水谷隼・石川佳純のインタビュー、選手一覧、卓球ルールや用語解説など充実の内容だ。

 編集・制作で卓球王国が協力。オールカラー132ページで、価格は税込み1,000円。観戦の際にぜひとも手にとってください。


Tリーグ応援サイト「Go for T.LEAGUE」
https://www.go4t.jp/
 10月15日〜21日にスロベニアで開催された『世界パラ選手権大会』(男女シングルス)で、日本選手団は銅メダルを2種目で獲得した。
 見事銅メダルを獲得したのは、岩渕幸洋(男子クラス9)と古川佳奈美(女子クラス11)の2選手。
 
 男子クラス9の岩渕(協和発酵キリン)は、予選リーグで格上の選手を下し2勝のリーグ1位で予選を通過。続く準々決勝をストレートで勝利し銅メダル以上を確定させた。準決勝は、リオパラリンピック金メダリストで今大会優勝したデボス(ベルギー)に-5、-10、9、-6で敗れたものの、銅メダル獲得という快挙を達成した。

 女子クラス11の古川は、予選リーグ第1試合で世界ランク1位で今大会チャンピオンとなったロシア選手に敗れはしたが、第2試合を3-2で勝利し準々決勝へ進出。準々決勝では世界ランク2位の選手にゲームオール9本で勝利し銅メダルを決めた。続く準決勝では0-3で敗れはしたが、堂々の銅メダルに輝いた。

 
  • 男子クラス9、右から2番目が岩渕(写真提供:岩渕選手)

 いよいよTリーグの男子開幕戦、木下マイスター東京対T.T彩たまの一戦を明日に控える中、23日午前11時から会場の両国国技館で、監督・選手による記者会見が行われた。

 会見の冒頭、松下浩二チェアマンは「いよいよ明日からTリーグが開幕します。私自身、先ほど会場を見てきたんですけど、非常にワクワクとした気持ちになりましたし、明日からの試合を本当に楽しみにしております」とコメント。さらに「両国国技館を開幕の場所にもってきたのは、卓球というスポーツが日本で国技と呼ばれるようなスポーツになってほしいという思いからです。これから何年、何十年かかるかわかりませんが、Tリーグが子どもたちに夢や希望を持たせ、日本の社会に貢献でき、卓球が日本を元気にするスポーツになれるようにTリーグは頑張っていきます」と力強く抱負を語った。

 会見には男女計8チームの監督と選手が出席し、人が入りきれないほどの盛況ぶり。改めて注目度の高さを感じさせた。その中でもやはり注目度ナンバーワン、木下マイスター東京のエース水谷隼は「いよいよ開幕戦を明日に控えて、非常に気持ちがたかぶっています。初代王者を目指して全力で頑張りますので、応援よろしくお願いします」と語った。

 「一番最初にプロリーグの話が持ち上がったのが約10年前、それから月日が流れて、いよいよ本当に開幕するんだなと非常にうれしく感じます。自分も年を重ねて29歳になってしまったんですけど、まだまだ現役でやっていきたいし、卓球界が非常に盛り上がっている中で開幕できて、選手や小さい子どもたちに夢を与えられるリーグになるんじゃないかと思っています」(水谷)

 さあ、Tリーグ開幕。コートで最高峰のテクニックを披露するのは選手たちだが、このリーグを支えるのは卓球界であり、一人ひとりの卓球人だ。運営側も選手も、ハッキリ言って手探りの状態、だからこそ全力を出していきたい。卓球王国も開幕戦から全力で報道します!

卓球王国がオープンしたTリーグ応援サイト「Go for T.LEAGUE」
https://www.go4t.jp/
  • 松下チェアマンが男子の優勝チームに与えられるシャーレを紹介

  • こちらは女子の優勝トロフィー

  • T.T彩たまの坂本竜介監督(右)と岸川聖也選手。明日の開幕戦が楽しみ

  • 「熱い戦いでファンの皆さんの心をガッチリつかみたい」と岡山リベッツの上田仁選手

  • 木下アビエル神奈川の浜本由惟選手は、3日後の立川での開幕戦に静かな闘志を燃やす

  • Tリーグの顔として堂々のコメントを残した木下マイスター東京の水谷隼選手

  • Tリーグ、いよいよ開幕だ!

 11月に山形・酒田で開催される『後期日本リーグ酒田大会』(11月7〜11日)のホームマッチが現在開催中だ。

 日本リーグの男女1部チームによるホームマッチは10月18日からスタートしており、10月22日までに男子3試合、女子2試合が終了。

 本日は、10月23日の18時より「協和発酵キリン vs. 愛知工業大学」戦が東京・板橋区の協和発酵キリン板橋卓球場で行われる。10月中開催ホームマッチの日程は下記のとおり(観戦無料)

 なお、ホームマッチの様子は全試合「Labo Live」(http://jttl.labolive.com/)にてライブ配信しているので、そちらもチェックしよう。


【10月中に開催されるホームマッチの予定】
10.23(火)18:00 男子/協和発酵キリン vs. 愛知工業大学
 「協和発酵キリン板橋卓球場」板橋区坂下2-30-15
10.24(水) 18:00 女子/デンソー vs. サンリツ
 「湖西市アメニティプラザ」湖西市吉美3294-48
10.26(金)18:00 男子/東京アート vs. 日鉄住金物流
 「浦安市運動公園総合体育館」浦安市舞浜2-27
10.26(金) 18:00 女子/中国電力 vs. 広島日野自動車
 「広島市中区スポーツセンター」広島市中区千田町3-8-12
10.29(月)16:00 女子/広島日野自動車 vs. デンソー
 「広島市中区スポーツセンター」広島市中区千田町3-8-12
10.29(月)17:30 女子/日立化成 vs. エクセディ
 「池の川さくらアリーナ」日立市東成沢町2-15-1
10.29(月)17:30 女子/サンリツ vs. 中国電力
 「港区スポーツセンター」港区芝浦1-16-1
10.31(水)18:15 男子/シチズン時計 vs. 琉球アスティーダ
 「シチズン時計 卓球場」西東京市田無町6-1-12


■日本卓球リーグ実業団連盟 公式サイト
 http://www.jttl.gr.jp/

■後期大会ページ
 http://www.jttl.gr.jp/taikairesult/2018/08/30.php

■Labo Live 日本卓球リーグ実業団連盟チャンネル(無料)
http://jttl.labolive.com/

【大舞台になればなるほど力を発揮できる希なメンタル】

 愛ちゃんこと、福原愛選手は決して天才ではなかった。
 これは卓球関係者の一致した見方だ。その身体能力やスピード、筋力、どれをとっても愛ちゃんは「普通の域」だった。強いて言えば、指先の感覚や技巧性、反射神経では非凡なものを持っていたと思うが、アスリートとしての条件は決して「天才の域」ではなかった。

 小さい頃から卓球が大好きで、負けず嫌いの性格ゆえに、苦しい練習を継続してできる能力には長けていた。ちょっと試しただけですぐにマスターできる、卓越した感覚を持つ選手が天才だとすれば、愛ちゃんは天才ではなかった。
 その代わりに、習得するまで、納得するまで練習をやり続ける「継続の天才」だったかもしれない。幼少の頃からの繰り返しの練習や常に強い人と実戦を重ねた結果、愛ちゃんは類い希な「予測能力」を身につけた。

 そして、愛ちゃんのもっとも特筆すべき点は「メンタル」だった。それは大舞台になっても緊張せずに、その舞台を楽しめる能力。ここ一番で力を発揮できるメンタルが彼女に数多くのメダルをもたらした。

 その代表的な試合を5つ挙げてみる。
 ひとつ目は、2008年世界団体で、負けたらメダルから遠のく韓国との試合でラストで文玄晶に逆転勝ちをした試合。
 2つめは、同年の北京五輪の香港戦で単複で2点取った試合。
 3つ目は、2010年世界団体のメダルを決める準々決勝の韓国戦で、ラストで勝利し、4時間54分という死闘にピリオドを打った試合。
 4つ目は、2012年ロンドン五輪の女子団体準決勝でシンガポール戦のトップで分の悪かった馮天薇を破り、日本卓球界初のメダルに近づけた試合。
 5つ目は、2012年1月の全日本選手権の決勝で石川佳純に勝ち、念願の初優勝を決めた時。
 それらに共通しているのは窮地に追い込まれている中での愛ちゃんの絶対的な強さだった。それは生まれ持った才能だったのか。それとも物心ついた時からテレビカメラに追いかけられ、常に誰かが注目している状態でも平常でいられる、「異常状態への適応力」だったのか。

【相手のパワーボールを台の上でツーバウンドさせる超絶テクニック】

 小柄な体ゆえに、パワーに頼る卓球でもなく、特別足が速いわけでもない。福原愛の卓球は、変化とピッチの速さの卓球だった。卓球の形で言うと、シェーク異質攻撃型というスタイル。シェークハンドラケットにフォア側には裏ソフトという回転系のラバーを貼り、バック側には粒の高い表ソフトを貼っている。このバックのラバーは速さと変化を併せ持つラバーだった。
 小柄なので、台から離されては不利なので、なるべく台について、ボールが台にバウンドした直後に連打していくのが得点源だが、もうひとつの武器はバックブロックだった。やや粒の高めのラバーを使用し、世界的に攻撃選手が使用しているケースは珍しい。さらに硬めのラバーなので、コントロールが非常に難しかった。
 ある選手が愛ちゃんと同じラバーを貼って打ったところ、ボールがすべて直線的に飛び、ネットを直撃したという。誰もがコントロールできない難しい用具を使いこなすことで、愛ちゃんは他の選手が追随できない変化速攻を作り上げ、相手のパワードライブをバックブロックで相手の台の上でツーバウンドさせる超絶なテクニックを見せた。
 
 ドライブというのは強烈なトップスピンがかかり、普通にラケットに当てると上方向に飛んでいってしまうボールなのだが、愛ちゃんはそれを小さく止める技術と感覚を身につけた。これはセンスもさることながら、繰り返し行った練習の賜物だっただろう。

 卓球での速いラリー戦では、トップ選手は瞬間的に反応し、左右に跳ぶ。ボールが飛んでくる時間は0.2秒から0.3秒なので、人間の反応速度を超える。しかも、愛ちゃんの脚力では、5cm、10cm届かないこともあるだろう。
 しかし、愛ちゃんはそれを優れた予測能力でカバーして、速いラリーを自分の得意な領域に変えてしまった。それさえも、生まれ持った才能ではなく、積み重ねた努力の結果であった。
 福原愛という希代の選手は、「アスリート的な天才」ではなく、「努力する天才」「継続の天才」だった。 (今野)


別冊『福原愛 LOVE ALL』
https://world-tt.com/ps_book/extra.php?lst=2&sbct=0&dis=1&mcd=BZ047
  • 2008年世界選手権団体の韓国戦ラストで文玄晶に勝ち、涙する福原さん

  • 2012年ロンドン五輪の女子団体準決勝のトップで、馮天薇に勝った福原さん

 10月22日、Tリーグ男子チーム『T.T彩たま』が、高木和卓との契約に続き、戸上隼輔(野田学園高校)と選手契約の合意にいたったことを発表した。
 戸上選手の加入により、T.T彩たまのメンバーは8名となった。

 2018年インターハイ男子シングルス優勝の戸上選手は三重県出身の17歳で、Tリーグ男子4チームの現時点メンバーでは初の高校生選手としての参戦となる。
 インターハイでは2年連続決勝に進出し、17年準優勝、18年優勝。2018年1月の全日本選手権ではジュニア男子3位、2017ジュニアサーキットスウェーデン大会ではシングルス・ダブルス優勝など、期待の成長株。

 戸上選手のTリーグでの活躍に期待したい。

■T.T彩たま オフィシャルサイト
https://tleague.jp/team/tt-saitama/
  • 『T.T彩たま』に加入する戸上隼輔選手

 一般社団法人Tリーグ(東京都文京区)は、T.LEAGUE 2018-2019シーズン「オフィシャル アイケア パートナー」として、大手アイケア総合提案企業のロート製薬株式会社(本社・大阪府大阪市/山田邦雄・代表取締役会長兼社長)と契約締結したことを発表した。

 「オフィシャル アイケア パートナー」となるロート製薬は、 Tリーグ所属選手の「目」の健康をサポートするため、目のケアのための製品提供や目の健康に関するアドバイスなどの支援を行っていく。その一方で、至近距離で高速なボールを打ち合う卓球選手の、「目」の機能についての分析や研究を行い、日本の卓球選手がさらに世界で活躍できるように支援をしていく。


■Tリーグオフィシャルサイト
https://tleague.jp/