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 ロシアのサンクトペテルブルグで行われていたヨーロッパ選手権は、12日に全日程が終了。男子シングルスはボル(ドイツ)が、2大会連続3回目の優勝。女子シングルスはパスカウスキーン(リトアニア)が初優勝を飾った。

 やっぱりボルは強かった。決勝では団体戦で敗れていたサムソノフ(ベラルーシ)対戦。昨年と同じ組み合わせとなったが、4-2で勝利。ズースとのダブルスでも優勝しており、2大会連続の3冠という偉業を達成した。

 女子シングルスは大波乱。これまでカラカセビッチ(セルビア)と組んだ混合ダブルスでは3度の優勝があるが、シングルスでは02年のベスト16が最高だ。さらに9月発表の世界ランキングでは90位。果たして優勝すると予想できた人は何人いただろうか。しかし、Vi.パブロビッチ(ベラルーシ)、ドデアン(ルーマニア)、ポータ(ハンガリー)、タン・ウェンリン(イタリア)といった強豪を下して、決勝進出。決勝では05年チャンピオンのリュウ・ジャ(オーストリア)を倒しての堂々の優勝だ。

 男子ダブルスはボール/ズースが優勝。今大会で引退を表明しているケーン(オランダ)とシュラガー(オーストリア)の国際ペアが準優勝。決勝でもゲームオールにまで持ち込むなど、あと一歩のところまで追い詰めた。
 女子ダブルスは第1シードのトート/ポータ(ハンガリー)が優勝した。

 各種目の優勝記録は以下のとおり

●男子団体:ドイツ
●女子団体:オランダ
●男子シングルス:ボル(ドイツ)
●女子シングルス:パスカウスキーン(リトアニア)
●男子ダブルス:ボル/ズース(ドイツ)
●女子ダブルス:トート/ポータ(ハンガリー)
 大学生NO.1決定戦の全日本学生選手権大会、通称“全日学”が10月9~12日まで東京・東京武道館に行われた。

 全日本2連覇中の水谷隼(明治大)に注目が集まったが、水谷は4回戦で濱川(近畿大)に敗れる波乱。大本命がいなくなった男子シングルスは松平賢二(青森大)が、トップの実力が拮抗している女子シングルスは若宮三紗子(立命館大)が優勝した。ふたりは、前日のダブルスも制しており、ともに1年生ながらにして2冠を達成。最優秀新人賞にも輝いた。

 「ノングルーの影響はない」と、優勝後のインタビューで力強く語ってくれた男子シングルスを制覇した松平。その鍛え抜かれた肉体から放たれるボールは、確かにノングルーの影響を微塵も感じさせない。むしろ、苦しむ選手がいる中では伸び伸びとプレーしているようにも見える。
 決勝では、ダブルスパートナーの大矢(青森大)との同士討ちになったが、前陣でも後陣からでも互角以上のラリーを展開。とにかく動き回ったが、その動きは終始鈍ることはなく、豊富なトレーニングに裏付けられた素晴らしいプレーを魅せた。

 11日の女子ダブルスでは、1年先輩の宇土との06・07年インハイ覇者コンビで優勝した若宮。シングルスでは、準々決勝でライバルであり、親友でもある石垣を、準決勝では小野を下し、関東トップの淑徳勢に2連勝して決勝に進出。決勝の相手は山梨。ここも淑徳勢との対戦となったが、見事なストレート勝ち。昨年のインターハイチャンピオンが、今年の大学チャンピオンに輝いた。キレのある速攻、そしてフォアハンド強打の破壊力はズバ抜けていた。

 また、水谷は甲斐と組んだダブルスでも準々決勝で、準優勝した坪口/垣原(青森大)の前に敗退。全日本2冠王者が、全日学では無冠に終わった。

各種目の優勝者(組)は以下のとおり

男子シングルス:松平賢二(青森大)
女子シングルス:若宮三紗子(立命館大)
男子ダブルス:大矢英俊・松平賢二(青森大)
女子ダブルス:宇土弘恵・若宮三紗子(立命館大)

 7日、ヨーロッパ選手権の男女団体決勝が行われ、男子はドイツが2連覇、女子はオランダが初優勝した。

 北京五輪で銀メダルを獲得したドイツは今大会でも優勝候補の筆頭。しかし、決して楽な戦いではなかった。最大のピンチは準決勝のオーストリア戦。ドイツの2-1で迎えたボルvs.シュラガーのエース対決で、ボルはシュラガーに敗れてしまい、勝負はラストのシュテガーvs.ガルドス。ランキング的にはシュテガー(44位)とガルドス(47位)はほぼ同じだが、ガルドスは北京五輪団体戦で柳承敏(韓国)、クレアンガ(ギリシャ)、韓陽(日本)を下すなど、勢いのある選手だ。シュテガーは第1ゲームを奪うも、2ゲーム連取されて崖っぷちに。しかし、ここから勝負強さを見せて、第4・5ゲームを9本でもぎとって見事に勝利した。この試合、シュテガーはもちろんだが、3番で陳衛星をゲームオールで下したオフチャロフの頑張りも光った。
 辛くも決勝に進出したドイツだが、決勝でもボルがサムソノフとのエース対決に敗れ、勝負はまたもラストまでもつれた。しかし、ここはオフチャロフが3-1でネクベドビッチを下して、見事2連覇を達成。北京五輪銀メダルチームの意地を見せた。

 女子団体はオランダが初優勝。昨年のヨーロッパ女王リー・ジャオと北京五輪ベスト16のリー・ジエのコンビは強力。そしてティミナも力をつけており、決勝トーナメントはオール3-0での優勝。ドデアン、サマラをシャットアウトした準決勝のルーマニア戦は圧巻の内容だった。
 10月5~6日に行われた世界選手権横浜大会(個人戦)女子日本代表選考会(於・東京 ナショナルトレーニングセンター)において、藤沼亜衣(日立化成)が1位となり世界選手権代表の内定第1号となった。

 選考会には平野早矢香(ミキハウス)や福岡春菜(中国電力)の北京五輪組や、08年世界選手権広州大会代表でインハイ女王の石川佳純(ミキハウスJSC)など、国内トップの30名が参加した。6名ずつを5ブロックに分けて1次リーグを行い、その後、各リーグ1・2位、3・4位、5・6位の3つの順位別2次リーグを行い、最終順位を決定した。
 1次リーグEブロックを4勝1敗の2位で、1・2位リーグに進出した藤沼は、2次リーグでは7勝2敗。勝敗で平野とならんだものの、直接対決を制していた藤沼が順位規定により1位に輝き、来年の世界選手権横浜大会への切符を手に入れた。
 藤沼と言えば00年のシドニー五輪、04年のアテネ五輪の日本代表の実績を持つ。世界選手権の代表権も防府だが、シングルスで参加するのは03年の世界選手権パリ大会以来となる。
 北京五輪組の平野、福岡はともに1・2位リーグに進出したが、平野は7勝2敗で2位、福岡は2勝7敗で9位という最終結果になった。
 また、今選考会に不参加の福原愛(ANA)は世界選手権代表選考基準の一つ「国際大会で世界ランキング20位以内の選手3名以上に勝利すること」をクリアーしているため、代表選出が濃厚だ。
●08超級・男子第1節〈10.4/浙江省・杭州市体育館〉

浙商銀行 3-2 魯能中超電纜
○馬琳 7、11、5 唐鵬
 水谷 -9、-9、-10 張継科○
○水谷/張超 1、12、-4、5 柳洋/周シン
 馬琳 -5、-9、-7 張継科○
○張超 8、3、-9、10 周シン

 全日本選手権2連覇の水谷隼(スヴェンソン/明治大)は、ホームである浙江省杭州市で超級リーグデビュー戦を迎えた。2番シングルスに出場した水谷は、魯能中超電纜のエースである張継科に競り合いながらもストレート負け。しかし、05年全中国運動会複2位の張超と組んだダブルスでは、第1ゲームを11-1で破るなど、相手ペアに格の違いを見せつけ、記念すべき超級リーグ初勝利を挙げた。
 チームは4番でエース馬琳が張継科に破れたが、ラスト張超が接戦を制して開幕戦勝利を収めた。

★水谷隼選手のコメント
「中国リーグの試合に初めて出場をしましたが、とても緊張をして思うようなプレーをすることができませんでした。 しかしチームが勝つことができたので良かったです。次の試合では是非シングルスで勝ちたいと思います」
 9月26~28日、ベルギー・リエージェにて行われた男子ワールドカップで、王皓(中国)が優勝。昨年に続いて連覇を飾った。

 北京五輪金メダリストの馬琳(中国)がいないここでは、銀メダリストの王皓は負けられない。予選ではシュラガー(オーストリア)に2ゲームを取られるだけの完勝で、トーナメント進出。準々決勝はオフチャロフ(ドイツ)に4-1で完勝。準決勝では予選でボル(ドイツ)を倒し、準々決勝で朱世赫(韓国)を下して勝ち上がってきたクレアンガ(ギリシャ)を4-2で下して、4年連続となる決勝進出を果たした。
 決勝の相手はボル(ドイツ)だった。ボルは予選2位通過だったが、準々決勝では柳承敏(韓国)にストレート勝ち、準決勝では馬龍(中国)をゲームオールで下して勝ち上がってきた。そして、何より王皓にとっては05年ワールドカップ決勝で敗れている因縁の相手。しかも、その時の舞台も同じベルギー・リエージェだった。

 当時はゲームオールでボルに軍配が上がった。しかし、今回は4-1で王皓の勝利。リベンジを果たすとともに、2連覇を達成。これでワールドカップは、過去4年で優勝2回、準優勝2回と抜群の相性を誇る。五輪では2大会連続銀メダルと、あと一歩のところで勝ちきれないが、今回の優勝で自信を深めることだろう。五輪同様に、世界選手権でもまだタイトルには手が届いていないが、来年の世界選手権横浜大会では活躍する予感大だ。
 9月25~28日、チリ・ビーニャデルマールにてWJC(ワールドジュニアサーキット)・チリジュニアオープンが行われた。ジュニア男子シングルスは第1シードのコバッチ(クロアチア)が優勝。06年ヨーロッパユース選手権2冠(単複)の実績を持つが、WJCは意外にも初優勝だった。

 ジュニア女子シングルスは準決勝、決勝とゲームオールの接戦をものにしたデュラン(チリ)がWJC初制覇。今年からシニアの試合にも参加しており、ブラジルオープンとチリオープンのダブルスでベスト16に入っているチリ期待の選手だ。

 各種目の優勝記録は以下のとおり。なお。日本選手の出場はなかった。

【ジュニア種目】
●男子団体:スペイン
●女子団体:チリ
●男子シングルス:コバッチ(クロアチア)
●女子シングルス:デュラン(チリ)
●男子ダブルス:サントス/ヴィラ(ドミニカ共和国)
●女子ダブルス:オレリャナ/レヴィラ(ベネズエラ)

【カデット種目】
●男子団体:スペイン
●女子団体:スペイン
●男子シングルス:カルボ(スペイン)
●女子シングルス:フェルナンデス(チリ)
●男子ダブルス:ダヘル/デル・サルボ・アドリエル(アルゼンチン)
●女子ダブルス:シャオ・マリア/オリベイラ(ポルトガル)
 25日、東京のホテルニューオータニにてミキハウスの北京オリンピック報告会が行われた。卓球の平野早矢香を初めとして、銅メダルを獲得したシンクロナイズドスイミングの原田・鈴木組など、ミキハウスから北京オリンピックに出場した選手6名が登壇。また、卓球からは福原愛(ANA)や松下浩二(グランプリ大阪)など、また他競技からも過去にミキハウスの所属選手としてオリンピックに出場した選手が多数集まり、北京オリンピックでの活躍と苦労をねぎらった。
 先の総裁選に出馬した小池百合子衆議院議員も登場し「私も総裁選では金メダルを取ることはできなかった」と会場の笑いを誘いつつ、「国民のひとりとして、感動を与えてくださった選手たちに感謝したい」と語った。平野は「メダルに届かず悔しい思いでいっぱいだが、入社当時はこのような場に立てる選手ではなかった。ここまで育ててくれたミキハウスに感謝したい」と語った。

写真左:乾杯の挨拶をとる、ミキハウスの木村社長
写真中央:挨拶をする平野選手
写真右:台上でインタビューを受ける福原選手と柔道の野村選手
 9月17~21日、中国・太原にてWJC(ワールドジュニアサーキット)・太原国際が行われた。ジュニア男子シングルスは06年世界ジュニアベスト8で第1シードの陳建安(チャイニーズタイペイ)が順当に勝利。ジュニア女子シングルスは決勝で鄭怡静(チャイニーズタイペイ)を破った李皓晴がWJC初制覇を飾った。

 各種目の優勝記録は以下のとおり。なお。日本選手の出場はなかった。

【ジュニア種目】
●男子団体:チャイニーズタイペイ
●女子団体:チャイニーズタイペイB
●男子シングルス:陳建安(チャイニーズタイペイ)
●女子シングルス:李皓晴(香港)

【カデット種目】
●男子団体:香港
●女子団体:韓国A
●男子シングルス:パン・シュエジー(シンガポール)
●女子シングルス:リー・スユン(シンガポール)
 日本卓球協会は13日の理事会で、男女NT(ナショナルチーム)の新監督人事を発表。退任する近藤欽司・女子NT監督の後任として、現女子NTヘッドコーチの村上恭和(やすかず)氏 (日本生命)が女子NT新監督に就任することが明らかになった。男子は宮崎義仁監督が留任で、両監督とも任期はロンドンオリンピック までの4年間。


男子NTは宮崎義仁監督が続投

女子NTの村上恭和新監督


 村上恭和新監督は1957年12月9日生まれ、広島県尾道市出身。近大福山高から近畿大を経て和歌山相互銀行に入社、83年世界選手権代表となるなど、トップ選手として活躍。90年から日本生命女子卓球部監督を務め、国内屈指の強豪チームへと育て上げた。男子チームの宮崎義仁監督は近畿大、和歌山相互銀行の後輩で、ふ たりで組んだダブルスは昭和62年全日本選手権複2位などの実績を残している。男女ナショナルチームの監督として再びタッグを組み、好成績を挙げることを期待したい。
 また、星野一朗副強化本部長が、前原正浩強化本部長に代わって強化本部長に就任することも同時に発表された。


新強化本部長に就任した星野一朗氏