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アテネ五輪

「今日の相手はやりやすい相手ではあった。ヨーロッパのパワードライブを打ってくる相手よりもペンホルダーの表ソフトのほうがやりやすかった。でも、こんなスコアで勝つとは思わなかった。昨日よりは緊張せずにやれていた」と西村監督。
「今日の勝因? 最後まで怒らなかったこと。相手が自分よりも格上の選手なので、ミスしてもいいから自分から攻めていこうと思ってました。緊張はしなかった。がんばって、相手を動かそうとしてました。初戦終わってから、反省はしました。相手は年上なので、逆に7ゲーム目までいっても自分の方が体力があるので、勝ってやると思ってました。次の金景娥とはこの会場で競って一度負けてますけど、今回は勝ちたい。でも、自信がありすぎると良くないので、自信は控えめにして頑張ります」と試合後の福原のコメント。
女子シングルス4回戦 午後2時
福原(日本) 4(11-3,11-6,11-8,11-9)0 高軍(アメリカ)
キム・ヒョンヒ(北朝鮮) 4-2 ジン・ジュンホン(シンガポール)
ティエ・ヤナ(香港) 4-1 トート(ハンガリー)
金景娥(韓国)  4-1 タン(イタリア)

愛ちゃん、恐るべし強さ
元五輪メダリスト、元世界団体・ダブルスチャンピオンのアメリカの高軍に対して、福原は正面からぶつかった。勝手も負けても競り合いになると予想されたが、その予測を見事にうち破って、完勝した福原。恐るべし15歳だ。
出足から福原の状態は良かった。高軍の左右への揺さぶりを予想し、見事に反応。フォアに送られたボールは無理をせずにしっかりと回転をかけてつなぐ。バックに来たボールはハーフボレーで対応しながら、勝負どころで強打にでる作戦。相手のショートの揺さぶりをしのぎながら、自分の攻撃は積極的に仕掛け、フォアをつくコース取りも効果的だった。相手の高軍は百戦錬磨ながら、次第に重圧を受けていた。4ゲーム目もフォアハンドで強打したりと作戦を変えてきたが、福原のプレーを崩すことはできなかった。
2ーム目、6-2から6-6と追いつかれたが、5本連取して突き放した。3ゲーム目、10-8から高軍が痛恨のサービスミス。焦りが見えた。最後は完全に福原ペースとなった。

張怡寧、盤石

2004/08/17

女子シングルス3回戦 午後1時
柳絮飛(香港) 4-1 ガニナ(ロシア)
ボロス(クロアチア) 4-0 クラブチェンコ(イスラエル)
張怡寧(中国) 4-0 リ・チュンリ(ニュージーランド)
V.パブロビッチ(ベラルーシ) 4-1 コムウォン(タイ)
「最初は緊張したけど、しだいに自信を持って自分のプレーができるようになったよ。そしてカールソンの弱点を攻めることに集中したんだ。戦術としては彼のミドルを攻めて、ミドルからバックへ動かすことがポイント」カールソンを破った荘智淵のコメント。
「僕の状態は良かったし、完璧に準備することができた。今まで彼に勝ったことがあるけどそれをもう一度繰り返すべきだった。トップ選手に勝つためには自分のレベルをあげないといけない」敗者のカールソンのコメント。

「自分のするべきことをやった。でもミスが多かったね。特に3ゲーム目、少しナーバスになったけど、最後は勝つことができた」ロスコフに勝った王皓。
「いい試合だったし、楽しむことができた。2ゲーム目をとっていれば勝つチャンスはあったね。彼はミスが多かったけど、とにかく速かった」敗れたロスコフの弁。
男子シングルス3回戦
荘智淵(タイペイ) 4-2 カールソン(スウェーデン)
王皓(中国) 4-1 ロスコフ(ドイツ)
呉尚垠(韓国) 4-3 陳衛星(オーストリア)
リン・ジュ(ドミニカ) 4-2 セイブ(ベルギー) 


●ベテラン・ロスコフ、散る  五輪5回連続出場、元メダリストのドイツのロスコフが王皓に敗れ、コートから去った。優勝候補のひとり、王皓は安定したスタートを切った。
●ロスコフと同じく五輪5回連続出場のセイブ(ベルギー)。ドミニカのリン・ジュと対戦。その存在感を十分に発揮し、会場をわかせた。勝ったのはリン・ジュ。もちろんドミニカのパスポートを得た中国選手。バック粒高、フォア裏ソフトでバックはカットするがフォアはドライブのみの、陳衛星と同型のスタイル。勝った直後に会場から思わずブーイング。どこにでもいる中国選手への反発か。アジア、ヨーロッパのみならず南米にも進出する中国選手軍団だ。
●これまた優勝候補の一人、荘智淵。ドーハの団体戦のスウェーデン戦では、痛恨の敗北を喫したカールソンに対して果敢に攻め、快勝した。
●呉尚垠は落ち着いて陳衛星に対処。最終ゲームまでもつれたが安定していた。
男子シングルス3回戦
王励勤(中国) 4-1 ケーン(オランダ)
高礼澤(香港) 4-3 コルベル(チェコ) 
朱世赫(韓国) 4-0 劉松(アルゼンチン)
パーソン(スウェーデン) 4-0 クレアンガ(ギリシャ)
●注目は地元の大声援を受けるクレアンガ対パーソン。最近の成績を見ればクレアンガ有利かと思われたが、パーソンのラリー戦での強さ。硬軟を使い分けるテクニックと、戦術のうまさが際だった。さすが元世界チャンピオンだった。地元の卓球ファンには気の毒だったがギリシャの英雄はコートから去っていった。五輪という舞台では何が起こるかわからない。最近の実績などはあまり関係ない。すべての選手が入念に調整してくるからだ。
●優勝候補のひとり、王励勤が登場。1ゲームを落としたが危なげなく4回戦へ駒を進めた。中国の卓球専門誌「ピンポン世界」に要望され、私、今野がアンケートに答えたのが最新号で紹介されている。そこで「中国男子の中で最初に負けるのは誰?」という意地の悪い質問があり、「今までのビッグゲームでの戦いぶりを見ると、精神的に緊張しやすい王励勤が最初の敗者になるだろう」と私は答えた。「あれを読んだ王励勤が怒っているらしい。もっと適当に答えておけば良かったのに・・」を中国から帰ってきた友人が教えてくれた。会場で彼に会うのがちょっと怖い。
●個人的にも親しいピーターことコルベルを密かに応援。彼はナイスゲイ、ではなく、ナイスガイなのだ。秋に出版予定の松下浩二の書籍「卓球入門」でもたくさん登場する。最終ゲームまでもつれこみ、5-3とコルベルがリードから、5-8と逆転され、結局、7-11でコルベルが敗れた。

目覚まし時計

2004/08/17

女子ダブルス4回戦
郭躍/牛剣絳(中国) 3-4 黄/陸(タイペイ)
王楠/張怡寧(中国) 4-0 ステファノバ/タン(イタリア)
藤沼/梅村(日本) 4-2 林菱/柳絮飛(香港)
ソン・アシム/ティエ・ヤナ(香港) 4-0 ガニナ/パリナ(ロシア)
李恩実/石恩美(韓国) 4-0  タン/チャン(シンガポール)
金景娥/金福来(韓国) 4-2 ジン・ジュンホン/リ・ジャウェイ(シンガポール) 
ボロス/バイダ(クロアチア) 4-1 バトルフィ/トート(ハンガリー)  
キム・ヒャンミ/キム・ヒョンヒ(北朝鮮) 4-2 リ・チュンイル/リ・カレン(ニュージーランド)

●朝は久保編集員の電話で起こされた
昨夜の試合が終わったのは夜の10時半。ホテルに帰って、食事をしてベッドに入ったのが1時半(たぶん)。朝、携帯の電話が鳴る。会社の久保君だった。TBSテレビの人が愛ちゃんと対戦する高軍の情報を知りたいそうで、寝ぼけた頭で答える。あまりにせっぱ詰まった久保君の声ですっかり目が覚めてしまった。
もうすぐ、男子シングルスの3回戦がスタート。目が離せません。
昨日の熱戦の一部を写真で紹介しましょう
梅村/藤沼組、初戦突破、ベスト8入り 
女子ダブルス4回戦、シードされていた梅村/藤沼組が登場。強敵、香港の柳絮飛/林菱組に4-2で快勝した。要所で香港ペアのループドライブを狙い打ちした日本ペアは、96年アトランタ五輪以来のダブルスでのベスト8入りを決めた。
「それほど緊張はしてませんでした。いつもの顔ぶれですから。香港ペアに簡単に勝つことはないので、でも勝ててほっとしました。レシーブをストップされることが多いと想定したけど、私のミスが多すぎた」(梅村)
「シングルスでも香港選手とやるけど、いつもやられることは一緒で、それがクリアできなかったけど、でも今回でもできていなかった。結果が良かったから、まあ良かった」(藤沼)
「1ゲーム目をとれたのが良かった。リードしてやれたのが精神的に良かった。相手のループドライブを想定したけど、それをカウンターしようと自分たちで話をして、それが決まってくれて良かった。今回、初めてのオリンピックでの試合だったけど、やり始めたら大丈夫だった。気になったのは吹いていた風。ツッツキがオーバーミスしたりとか、気になった。慣れるのが大変だった」(梅村)
「ボールが風で流されて台の上にボールがきて、ミスとられるかと思った」(藤沼)
「次の中国戦では私たちがやってきたことを出すだけ。勝ったあと、お母さんと握手したら涙ぐんでいた。本当にすいません(笑)。親にしたら、五輪での初勝利だけど、これから勝負するのにね」(梅村)
男子シングルス2回戦
梁柱恩(香港) 4-1  オ・イル(北朝鮮)
松下(日本) 4-0 ハイスター(オランダ)
クリサン(ルーマニア) 4-0 ルプレスク(アメリカ)
ブラシュチック(ポーランド) 4-3 何志文(スペイン)
シーラ(フランス) 4-2 トリオラ(ナイジェリア)
カラカセビッチ(セルビア・モンテネグロ) 4-2 ジョニー・ファン(カナダ) 
李静(香港) 4-1 モンテイロ(ブラジル)
プリモラッツ(クロアチア) 4-1 ミリセビッチ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)