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ロンドン五輪

 世界チャンピオン、そして世界ランキング1位の実力を決勝で見せつけた張継科が7人目の五輪金メダリストに輝いた。
 第1ゲームを18−16で奪った張継科。このゲームがキーゲームだった。対戦成績では分の悪い王皓はゲームを先行したかったが、張継科にしぶとくやられた。3−0とゲームをリードし、こうなったら張継科は強い。4ゲーム目を奪われたが、余裕さえ見せ、王皓を下した。そのふてぶてしい態度とロッテルダムでは優勝の瞬間にユニフォームを引きちぎったが、今回はフェンスを跳び越え、表彰台に走り、1位のステージにキスをするなど、まるで考えていたようなパフォーマンス。
 一方の王皓はこれで3大会連続銀メダル。今大会、願いを込めて、金色のシューズを履いた者の悲願は果たせなかった。ある意味、この記録も塗り替えられることはないだろう。
 
●男子シングルス決勝
張継科(中国)  16、5、6、−10、11  王皓(中国)
 ドイツが五輪史上4個目のメダルを獲得した。銅メダルを決める3位決定戦でドイツのオフチャロフが荘智淵を破り、メダルを決めた。出足から斬り合うようなラリーを見せた両者。競り合いをものにしていったオフチャロフが4−2で勝ち、ロスコフ/フェッツナーの92年ダブルス、ロスコフの96年、08年北京での団体に続き、4個目のメダルを獲得した。


●男子シングルス銅メダル決定戦
オフチャロフ(ドイツ)  10、−9、−8、11、6、12 荘智淵(チャイニーズタイペイ)
 女子シングルスに続いて、男子シングルスでも中国は金メダル、銀メダルを獲得した。ベンチでも中国のカリスマ、劉国梁監督は自信満々、かつ闘志あふれる姿を見せている。勝利のあとには後ろの中国応援団にガッツポーズ。中国代表団の団結心を垣間見る思いだ。
 王皓と劉国梁は解放軍チームの出身なので、応援団に敬礼の挨拶。

張継科 対 王皓(09年以降の対戦成績/ITTF・アジアの試合のみ)
●張継科 6─3 王皓 
張継科の王皓に対する勝率 66.7%

12年5月 韓国オープン(準決勝) 張継科4-2王皓(-3、12、7、6、-13、4)
12年2月 アジア選手権(準決勝) 張継科4-3王皓(5、-8、9、11、-11、-8、10)
11年11月 男子ワールドカップ(決勝) 張継科4-2王皓(-7、-7、9、4、5、3)
11年5月 世界選手権(決勝) 張継科4-2王皓(10、7、-6、-9、5、12)
11年2月 ドイツオープン(準決勝) 張継科4-1王皓
10年10月 男子ワールドカップ(決勝) 張継科1-4王皓
10年3月 ドイツオープン(準決勝) 張継科0-4王皓
10年2月 クウェートオープン(準々決勝) 張継科4-2王皓
09年5月 アジアカップ(準決勝) 張継科2-4王皓
 午後に銅メダルをかけてオフチャロフと荘智淵が戦う。過去の対戦ではオフチャロフが2勝0敗だ。今大会では五分五分の争いになりそうだ。


オフチャロフ 対 荘智淵 
●オフチャロフが2戦2勝
09年男子ワールドカップ(予選グループ) 4-3
05年フォルクスワーゲンオープン(中国)(32決定) 4-1
 またもや、と言うべきか、男子シングルスの決勝は張継科と王皓の中国同士の対決となった。これですでにシングルスで中国の4個のメダルが決定した。準決勝で、張継科がオフチャロフに対して完璧な内容で4−1で破った。今大会、出足があまり良くなかった張継科と好調のオフチャロフの対戦で期待したが、張継科は競り合いになっても落ち着いたプレーを見せた。
 一方、王皓は第1ゲームを落としたが、1−1にした第3ゲームのジュースをものにして試合の主導権を奪った。午後は銅メダル決定戦がオフチャロフと荘智淵で行われる。
●男子シングルス準決勝
張継科(中国) 8,3,−5、9,8  オフチャロフ(ドイツ)
王皓(中国)  −11、2、10、6,9 荘智淵(チャイニーズタイペイ)
 昨日、速報で流した女子シングルス決勝での訂正と続報を届ける。
 李暁霞と丁寧の2ゲーム目、8−5で李がリードで主審は丁寧のトスが上方向でないとフォールトを取る。その前にも警告を与えていった。そのゲームを李が取り、コートに戻らないと主審は丁寧にイエローカードを与えた。いわゆる遅延行為だ。
 そして、4ゲーム目、6−2李がリードでで主審は再び丁寧のサービスをフォールトに取る。7−2。ここで丁寧は抗議し、タオルを取ったところで、再び主審は2回目のイエローを出し、8−2。ここで丁寧は泣き出したのだ。まだチャンスがあったのだから感情を抑えて試合を続行すべきだった。丁寧の若さか、五輪決勝の大舞台で悔いの残る試合となった。
8月1日に終了した女子シングルスの記録は以下の通り。
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大会6日目となる本日(8月2日)は、シングルスの最終日。男子シングルスのメダルをかけた戦いが行われる。
本日の組み合わせは以下の通り

【男子シングルス準決勝】
●第1試合 10時〜(日本時間18時〜)
張継科(中国/第1シード/WR1) 対 オフチャロフ(ドイツ/第8シード/WR12)
●第2試合 11時〜(日本時間19時〜)
王皓(中国/第2シード/WR4)対 荘智淵(チャイニーズタイペイ/第5シード/WR8)

【男子シングルス銅メダル決定戦】14時30分〜(日本時間22時30分〜)

【男子シングルス決勝戦】 15時30分〜(日本時間23時30分〜)


なお、準決勝の過去の対戦成績は以下の通り

【張継科 2 ─ 1 オフチャロフ】
11年11月 男子ワールドカップ(予選リーグ) 張継科4-3オフチャロフ
10年10月 男子ワールドカップ(準々決勝) 張継科4-2オフチャロフ
09年1月 デンマークオープン(準決勝) 張継科2-4オフチャロフ

【王皓 11 ─ 2 荘智淵】
11年6月 中国オープン(準々決勝) 王皓4-2荘智淵
10年8月 中国オープン(8決定) 王皓4-1荘智淵
10年3月 ドイツオープン(8決定) 王皓4-0荘智淵
08年12月 プロツアーグランドファイナル(準々決勝) 王皓4-1荘智淵
08年9月 男子ワールドカップ(予選グループ) 王皓4-0荘智淵
07年10月 男子ワールドカップ(予選グループ) 王皓4-2荘智淵
07年5月 世界選手権大会(8決定) 王皓4-3荘智淵
06年10月 男子ワールドカップ(予選グループ) 王皓4-2荘智淵
06年9月 ジャパンオープン(8決定)王皓4-2荘智淵
04年8月 アテネオリンピック(準々決勝) 王皓4-2荘智淵
03年11月 デンマークオープン(準々決勝) 王皓3-4荘智淵
02年12月 プロツアーグランドファイナル(準決勝) 王皓3-4荘智淵
02年10月 デンマークオープン(決勝) 王皓4-3荘智淵



 中国同士の決勝となった女子シングルスの李暁霞対丁寧。11年の世界選手権では丁寧が勝っている。しかし出足から李暁霞のスピードが丁寧のミドルとサイドを抜いていく。
 しかし、勝負の行方は違うところでも進んでいた。審判は丁寧のサービストスが上ではなく、自分の体のほうへトスしているということで警告を与え、その後、サービスミスを取り、4ゲーム目の7−2と李暁霞がリードしたといころで、再びサービスミスをとり、8−2。ここで丁寧が涙で抗議。その後、完全に李暁霞が試合の主導権を奪った。
 丁寧のサービスは準決勝か準々決勝でもミスを取られていた。大事な決勝でミスを取られ、抗議したと同時に精神をかき乱されてしまった。ポイントの差を考えれば、そこで落ち着いて受け入れるべきだったかもしれないが、丁寧は感情が高ぶってしまい、と同時に金メダルは消えてしまった。
●女子シングルス決勝
李暁霞(中国) 8,12、−8、6、4  丁寧(中国)
 前日に準決勝で敗退した石川佳純は馮天薇と銅メダルをかけた戦いを行った。対戦成績では分の悪い石川だが、世界ランキングでは馮天薇よりも上。試合前も五分五分か、という予想もあったが、出足の1ゲーム目を落としたのが最後まで響き、ストレートで敗れ、日本初のメダル獲得はならなかった。
●女子シングルス銅メダル決定戦
馮天薇(シンガポール) 9、6、6、5  石川(日本)