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世界ジュニア

●女子シングルス2回戦
朱雨玲(中国) 6、7、6、5 ジュン・ユミ(韓国)
黄シン(チャイニーズタイペイ) −5、−8、9、7、6、10 アルロウスカヤ(ベラルーシ)
伊藤 8、8、6、13 ベロ(フランス)
スッチ(ルーマニア) 8、6、8、−6、−5、3 バトラ(インド)
P.ゾルヤ(ドイツ) 6、4、6、5 李清韻(香港)
キム・ビョルニム(韓国) −9、−5、3、8、2、9 イエーガー(クロアチア)
前田 2、-9、10、7、4 バリント(ルーマニア)
劉高陽(中国) 7、8、9、5 エールランド(オランダ)
顧若辰(中国) 10、11、3、6 ラコバチ(クロアチア)
加藤 -4、5、-8、-9、9、5、8 メシュレフ(エジプト)
リリー・チャン(アメリカ) 5、9、8、8 ミッテルハム(ドイツ)
A.ムケルジ(インド) −6、4、7、8、10 イ・ダソム(韓国)
谷岡 8、-9、4、-8、9、9 バラヴォク(ベラルーシ)
チオバヌ(ルーマニア) 6、−8、8、8、−7、7 蘇慧音(香港)
S.ムケルジ(インド) 2、5、8、−5、−7、−13、8 クマハラ(ブラジル)
顧玉ティン(中国) 4、6、9、3 ジャ(アメリカ)

 女子も日本と中国が4人ずつベスト16入り。明日は前田が劉高陽とのサウスポー対決、加藤は顧若辰に挑戦する。
 写真上はインドのサティーサ・ムケルジ。驚異的にブロックの堅いブロックマンで、観客の大声援をバックにベスト16入りを果たした。先ほど紹介したアヒカ・ムケルジとてっきり姉妹かと思っていたら、特に血縁関係はないそうです。写真下はインド女子No.1のバトラを下したスッチ。明日の3回戦では伊藤と対戦、強気なラリーでの叩き合いが見られそうだ。
●男子シングルス2回戦
村松 4、3、6、8 イム・ジョンフン(韓国)
アングレ(フランス) 9、6、−7、−5、7、11 楊恒韋(チャイニーズタイペイ)
カルデラノ(ブラジル) 4、9、−10、−9、−8、8、8 ジョスト(ベルギー)
樊振東(中国) 5、8、8、9 ディアス(ポーランド)
酒井 −8、−5、8、7、5、4 趙頌煕(香港)
范勝鵬(中国) 17、−7、8、5、7 レイツパイズ(チェコ)
洪子翔(チャイニーズタイペイ) −5、9、6、6、−12、7 チェ・ドクファ(韓国)
ゴーズィ(フランス) 6、8、10、2 ザトウカ(ポーランド)
町 −8、9、4、9、−9、−10、3 ラカトシュ(ハンガリー)
デュダ(ドイツ) 7、−6、−8、−5、10、14、13 クルパ(ポーランド)
徐晨皓(中国) 9、−7、9、−7、8、8 李佳陞(チャイニーズタイペイ)
フロール(フランス) 8、4、8、9 イシイ(ブラジル)
吉田 7、6、5、−7、−9、5 廖振ティン(チャイニーズタイペイ)
デヴォス(ベルギー) 4、12、−7、7、6 ローデ(ドイツ)
アチャール(フランス) −5、−10、−9、8、5、6、8 ジャン・ウジン(韓国)
林高遠(中国) 5、5、−4、3、5 孔嘉徳(香港)

 日本と中国が代表4人全員をベスト16に送り込んだのに対し、韓国はベスト16入りがゼロ。ジャン・ウジンのゲームカウント3−0からの逆転負けは痛恨だった。この韓国の低調ぶりが、どうも男子シングルスを盛り下げている感あり。ヨーロッパ勢ではフランスも4名がベスト16入り。立派な成績だが、明日はどこまで勝ち進めるのか。

 下写真は「今日の徐晨皓クン」。妙に大きいタオルを持っていると思ったら…、キミそれはホテルのバスタオルでしょ?
●女子シングルス2回戦
伊藤 8、8、6、13 ベロ(フランス)
前田 2、−9、10、7、4 バリント(ルーマニア)
加藤 −4、5、−8、−9、9、5、8 メシュレフ(エジプト)
谷岡 8、−9、4、−8、9、9 バラヴォク(ベラルーシ)

 女子シングルス2回戦、日本女子は全員が勝利を収め、男子と同じく4人揃ってベスト16に駒を進めた。

 苦戦を強いられたのは谷岡と加藤。谷岡の相手はサウスポーのバラヴォクで、カット主戦型が多いベラルーシだけに、粘り強いループドライブとしつこいツッツキから、サウスポー独特の角度のあるシュートするスマッシュを打ち込まれ、苦しい展開になった。第5ゲーム、谷岡が10−9でタイムアウトを取り、次の一本をサービスエース(相手のレシーブドライブがミス)で決めたのが大きかった。

 加藤はエジプトのメシュレフにゲームカウント1−3とリードされ、非常に苦しい試合だった。サウスポーのメシュレフはリーチが長く、懐が深く、前腕を鎌(かま)のように振り回して回転量の多い両ハンドドライブを放っていた。しかも時折同じタイミングからフラットに打つ強打が飛んでくる。日本女子にはまずいないタイプで、ラリーでの安定感が抜群の加藤もさすがにミスが出ていた。それでも、終盤は強打に頼らず、粘り倒した加藤の勝負強さを讃えたい。

 日本女子は08年マドリッド大会で、出場選手4人全員がベスト8入りという記録がある。ただし、ベスト4に入ったのはこの大会が初出場だった谷岡ただひとりだった。明日はさらに厳しい相手と当たるが、マドリッド大会以上の成績を狙いたいところだ。写真上は勝利を決めて安堵の笑顔を見せた加藤、下は加藤を苦しめたメシュレフ
●男子シングルス2回戦
村松 4、3、6、8 イム・ジョンフン(韓国)
酒井 −8、−5、8、7、5、4 趙頌煕(香港)
町 −8、9、4、9、−9、−10、3 ラカトシュ(ハンガリー)
吉田 7、6、5、−7、−9、5 廖振ティン(チャイニーズタイペイ)

 日本男子は4人全員がベスト16入り。地元・日本で行われた第2回神戸大会のように、6名の代表選手が男子シングルスに出場したこともあるが、海外で行われる場合は4名で代表チームを構成する世界ジュニア。その4名が全員ベスト16に入ったのは、第10回大会となる今大会が初めてだ。

 しかし、カットの変化と連続攻撃のコンビネーションが冴え、イム・ジョンフンのスマッシュミスにも助けられて完勝した村松以外は、いずれも苦しい戦いだった。酒井は香港の天才少年・趙頌煕に2ゲームを先取され、またサービスが「トスが斜めに上がっている」と何度もフォルトをとられた。しかし、趙のフォアミドルにボールを集め、バック対バックでも打球点の早さを活かして優位に立ち、逆転した。

 町はハンガリー男子のエース・ラカトシュに対し、第1ゲームを先取され、7−0でリードした第2ゲームも8−9と逆転される苦しい展開。ラカトシュのカウンタードライブは、ループドライブに対してもミスが出なかった。第6ゲームも10−8のマッチポイントからラカトシュの粘りに逆転されたが、最終ゲームは「ミスしてもいいから振り切れ」という河野監督のアドバイスに応えるように、パワフルな両ハンドドライブを連発して一気に突き放した。
 吉田は団体準々決勝の日本戦で酒井を破った、小さなパワーヒッター・廖振ティンに競り勝った。得意の台上ドライブとフォアストレートを織り交ぜる3球目攻撃、そして最後まで途切れない集中力が光っていた。
 写真上は酒井、下は町。
●男子ダブルス1回戦
町/吉田 11、7、12 エチェキ/スジータ(ハンガリー)
村松/酒井 8、8、9 ダヘル/サラゴヴィ(アルゼンチン)
●男子ダブルス2回戦
ジャン・ウジン/イム・ジョンフン(韓国) −8、9、−6、9、1 町/吉田
村松/酒井 8、7、7 チェ・ドクファ/キム・ミンヒョク(韓国)

●女子ダブルス1回戦
前田/谷岡 8、9、4 カルナム/S.ムケルヒ(インド)
伊藤/加藤 2、5、8 アルベロ/モンテロ(ベネズエラ)
●女子ダブルス2回戦
前田/谷岡 4、8、5 バリント/イストラテ(ルーマニア)
伊藤/加藤 10、10、10 ベルホ/プフェフェール(フランス)

 男女ダブルスでベスト8が出揃った。日本勢は女子の2ペアがベスト8に勝ち上がったが、男子では町/吉田(写真上)が韓国ペアに惜敗(写真下)。第2ゲーム9−7のリードから4点連取され、1−1のタイとなったが、ここで一気に押し切りたい相手だった。本気で優勝を狙っていたペアだけに残念。ジャン・ウジンの前陣でのカウンタードライブが、ダブルスで威力を発揮していた。

 韓国はもうひとペアが日本の村松/酒井に完敗しており、ベンチに入ったコーチが相当アツくなっていた。男子団体準決勝で日本に敗れた韓国、ジャン・ウジン/イム・ジョンフンのプレーには意地が感じられた。
●女子シングルス1回戦
A.ムケルジ(インド) 8、-11、-8、-5、9、10、8 杜凱栞(香港)
バトラ(インド) 9、8、7、7 シュー(ドイツ)

 女子団体準決勝で日本から2点を奪った香港女子のエース、杜凱栞。堂々たる体躯と男子選手並みの力感あふれるパワードライブで、女子シングルスでも上位進出の有力候補だったが、思わぬ落とし穴が待っていた。

 女子シングルス1回戦で杜を沈めたのが、インドのA.ムケルジ。パワー対パワーではとても勝ち目はないと思いきや、聞こえてくる「ペコン、ペコン」という音。バック面のアンチラバーでペコペコ止めて、フォア面の表ソフトでナックルショート。時折フォアスマッシュも見せるが、ほとんど攻めない。それで杜に勝ってしまうのだから、杜のプレーがやや未熟としても、ただ者ではない。

 本人に聞いてみたら、フォア面の表ソフトラバーはスペクトル、バック面はDr.ノイバウアーのアンチラバー・ゴリラだとか。練習メニューには多球練習も取り入れているそうだ。インド女子はエースのバトラもバック面粒高で、ラリー中にクルクルとラケットを反転させる。
 そのうちインドが粒高ラバーと変化系ラバーの聖地に…なるのかな?
●女子シングルス1回戦
伊藤 11、−8、9、9、8 ドアー(エジプト)
前田 3、4、5、4 アダムコバ(チェコ)
加藤 7、7、9、7 ナジバラディ(ハンガリー)
谷岡 5、4、4、3 黄郁ウェン(チャイニーズタイペイ)

 女子シングルス1回戦、日本勢は伊藤がエジプトの両ハンドドライブ型・ドアーにやや苦戦したが、その他は実力の差を見せた。谷岡の対戦相手・黄郁ウェンは決定打のスマッシュがほとんどミスになっていた。

 大会序盤は苦しんでいたフォアハンドのタッチが戻ってきた前田。ベンチに帰ってきた時、その「眼力(メヂカラ)」もアップしているのを感じた。世界ジュニアは3大会目の出場となる前田だが、団体決勝の舞台を踏んだのは今回が初めて。「彼女には成長のあとがうかがえた。一昨年も昨年も決勝ではぼくの隣に座っていたけど、今大会では期待以上のことをやってくれたと思う」と岸監督は決勝後に語った。
 女子シングルスでは、一昨年は1回戦敗退、昨年はベスト16。機は熟した、今回はどこまで勝ち上がるか?
●男子シングルス1回戦
酒井 7、7、5、6 バンコス(ポーランド)
町 8、10、10、11 テンティ(アルゼンチン)
吉田 3、9、8、-5、-9、5 ベネス(チェコ)

 村松に続き、日本男子は残る3選手も男子シングルス1回戦を順当に突破した。
 腰痛のために大事を取って男子団体を欠場し、今大会の初戦を迎えた町は、腰にコルセットをして登場。テンティに第2ゲーム、第3ゲームとも中盤でリードを許す展開で、相手が後ろに下がってからフォア強打にややミスが多かった。しかし、競り合いながらもストレートで勝利したことは大きい。
 吉田は団体戦と同様、個人戦も入りがやや硬くなった感があったが、ベネスもよく切れたサービスと左腕から繰り出すパワードライブで吉田を苦しめた。

 町と対戦したテンティも、このベネスも、台上バックドライブを当たり前のように使う。その威力と完成度に違いがあるだけだ。情報の共有が進み、技術はますます日進月歩。エジプトやイランといった国の選手たちも、相当強くなってきている。写真上は町、下は吉田と対戦したベネス
●男子シングルス1回戦
村松 6、4、3、-6、5 セレッティ(イタリア)

 世界ランキング61位、堂々の第1シードで男子シングルス初戦を迎えた村松雄斗。長身のセレッティに第4ゲームを奪われたものの、終始危なげのない試合運びを見せた。攻撃と守備のバランスがよく、団体戦序盤では疲労の色が濃かった表情も、グッと前向きになってきた。「練習も自分から積極的にやるし、体のケアも指示しなくても自分でやるようになった。さらに高みを目指していこうというところが随所に見られる」と河野監督。夕方の2回戦で韓国のイム・ジュンフンと対戦する。
 男女シングルスの決勝トーナメントがスタートする大会第6日目。

 明日以降の試合も含まれるが、日本勢のシングルスの組み合わせをチェックしてみよう。まず男子シングルス。第1シードの村松は準々決勝で樊振東(中国)と当たる組み合わせ。男子団体決勝4番で惜敗したリベンジをしたい。酒井は今日夕方の2回戦で香港の天才少年・趙頌熙と当たり、これに勝てば明日は中国の右ペンドライブ型・范勝鵬と対戦する。
 腰の状態はかなり良くなってきているという町は、3回戦でドイツの長身選手デューダ。吉田は準々決勝の林高遠(中国)戦まで確実に勝ち上がりたい。「最近左利きの選手には非常に強くなっている」という吉田、自身も林高遠に対しては良いイメージを持っているという。

 女子シングルスを見てみると、まず伊藤が3回戦でスッチ(ルーマニア)と対戦。前田が3回戦で劉高陽(中国)とのサウスポー対決、加藤も3回戦で顧若辰(中国)に当たる。そして谷岡は準々決勝で第2シードの顧玉ティン(中国)と再び相まみえる。一昨日の女子団体決勝では敗れたが、前々回の世界ジュニアではシングルスで勝っている相手だ。

 今日は男女シングルスとも2回戦まで進行。3回戦(ベスト8決定戦)は明日行われる。下写真は河野監督お手製のおにぎりを受け取る村松。試合の合間の貴重なエネルギー源。選手たちのおにぎりまで作る監督はナカナカいません。選手たちも自分で炊き込みご飯を作ったり、いろいろ工夫しているそうだ。