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ITTFワールドツアー2013
グランドファイナル速報

「対戦したい」と丹羽が言っていた王皓との注目の一戦。

王皓(中国) -9、8、9、8、6 丹羽

序盤、丹羽の作戦は王皓の巻き込みサービスに対し、チキータではなく、フォアフリックで攻めること。
そこから優位な打ち合いの展開を作り、1ゲーム目を取った丹羽。
2ゲーム目も同じ作戦でゲームこそ落としたが、相手のエッジボールなどアンラッキーな場面が多かっただけに丹羽有利の風が吹いていた。

しかし3ゲーム目から王皓の作戦が変わり、ボールのスピードが上がる。特に裏面打法のカウンターがどんどん鋭くなり、丹羽のフォアから何度もノータッチを奪う。

先ほど有利と思ったのは何だったんだ?と思うくらいの王皓の強さと変身ぶりから中国選手のトップギアに入る瞬間を垣間見た気がした。

フォアフリックが効かなくなった丹羽は、チキータに変更するも、「あんなにすごいチキータ処理は見たことない」と試合後に丹羽が語ったほど、芸術的なカウンターで狙い打たれた。


中国では馬琳、王励勤などのベテランが引退する中、丹羽の11歳上、今年30歳を迎えたもうひとりのベテランはまだまだ負ける気はない。

これぞ王皓という試合だった。
  • 丹羽もパワーがつき、打ち合いでも引きをとらなくなった

  • まだまだ若い選手には負けない王皓

●男子シングルスベスト8決定戦
馬龍(中国) 8、6、9、-6、8 張
張継科(中国) 7、8、3、-7、2 高木和
金珉鉐(韓国) 8、9、-6、3、-5、-2、9 オフチャロフ(ドイツ)
塩野 -6、-6、-8、5、10、8、9 ガオ・ニン(シンガポール)
許シン(中国) 8、8、4、-7、7 荘智淵(チャイニーズタイペイ)
サリフ(フランス) 5、7、3、5 マツモト(ブラジル)
王皓(中国) -9、8、9、8、6 丹羽
樊振東(中国) 6、10、-9、-8、5、4 ユージン・ワン(カナダ)

日本勢の全滅に待ったをかけたのが、今期ワールドツアー2勝のカットマン塩野。
ガオ・ニンがミスのないカット打ちであっという間に3ゲームを連取し、さすがに万事休すかと思われたが、4ゲーム目を取り、5ゲーム目はマッチポイントをしのいだ。

最終ゲームも7-9の劣勢から4ポイント連取で見事ベスト8入りを果たした。

「最近攻撃を練習していて、序盤は攻撃頻度を多くしていたが、それをうまく利用されてしまった。4ゲーム目からは攻撃をやめてカットで粘る作戦に変更したら、相手もミスが出だして、チャンスと思いました。明後日の相手は金珉鉐ですか? オフチャロフとやりたかったですね。金珉鉐はカット打ちがうまいので、なんとか食らいついていきます」(塩野)

今期の塩野フィーバーはグランドファイナルでも続いている。

  • 粘りに粘った塩野が大逆転がち

  • 激戦を終え、汗びっしょり!以前より顔がシャープになった?

● 女子シングルス(ベスト8決定戦)
丁寧(中国) 5、5、7、6 姜華君(香港)
馮天薇(シンガポール) ー15、ー9、7、6、ー10、6、7 ドルギフ(ロシア)
朱雨玲(中国) 2、6、9、6 バイコワ(ロシア)
李暁霞(中国) 8、12、-4、6、-6、8 李皓晴(香港)
趙岩(中国) 8、8、-2、-14、-8、9、7 徐孝元(韓国)
Vi.パブロビッチ(ベラルーシ) 5、9、6、6 鄭怡静(チャイニーズタイペイ)
田志希(韓国) 7、8、6、-9、-7、12 リー・ジャオ(オランダ)
劉詩ウェン(中国) 11、5、5、-9、4 サマラ(ルーマニア)

女子1回戦が行われ、ベスト8の選手が出揃った。
中でも最も接戦となったのが馮天薇vsドルギフだ。

ドルギフは長身のカットマン。ラケットをくるくると回し、裏ソフトと粒高面の変化で翻弄し、相手のループドライブを一撃必殺のスマッシュで狙い撃つスタイル。
カット打ちが苦手な馮天薇は、早く決めたい一心で強打を連発。ミスが続き、たたみかけるようにドルギフのスマッシュを浴びて、ゲームを先行されてしまう。

これに味を占めたか、ドルギフは無理なボールもスマッシュで狙い、ペースを崩してしまう。
逆に馮天薇は冷静になり、打てるボールと繋ぐボールをしっかり見極めて、丁寧なカット打ちに変更した。
この心理面の変化が試合を分けたかもしれない。

ゲームを先行し、いけると思って強気にいきすぎたドルギフ。
最終ゲームまでしぶとくつなぐ馮天薇。

最後は馮天薇の粘り勝ち。カットが苦手といえど、さすが10年モスクワ大会優勝の立役者。ここで終わるわけにはいかない。
  • 冷静だった馮天薇。後半はループで無理せずにつないだ

  • くるくる回すカットマンのドルギフ。惜しい試合だった

男女U21グループリーグが終了。
女子は浜本が2位抜け、男子は森薗が1位抜けで準決勝へ駒を進めた。
一方、松平は3連敗。最下位で、リーグ敗退となった。

● 女子シングルスU21
浜本 7、9、5、9 P.ゾルヤ(ドイツ)
ポルカノバ(オーストリア) 5、4、6、-7、-6、7 松平

● 男子シングルスU21
森薗 5、10、-6、-7、5、-9、14 チェン・フォン(シンガポール)


浜本はP.ゾルヤに対し、終始ブロックで振り回してシャットアウト。
ベンチに入った偉関晴光氏は「浜本は相手が打ってくるタイプには強い。このタイプにはなかなか負けないよ。しかし、第2戦の梁夏銀のようなブロックがうまい選手には弱い。
浜本は相手の強打を利用するのがうまい選手。相手のブロックを自分の力で打ち破るのはまだできない。梁夏銀にはブロック作戦を取られてしまい、こちらが先にミスをしてしまった。
とにかく明日に残ったので頑張りたい」とコメント。

明日は強打者リン・イエ(シンガポール)と対戦する。打ってくるタイプだが、それが凶と出るか、吉と出るか。


男子の森薗は大激戦を制して、1位抜けで準決勝に臨む。
チェン・フォン戦でも森薗のプレーはチキータが軸。速くてコースを突くチキータと、ゆるくタイミングを外すチキータを織り交ぜ、そこにストップを混ぜていく。
安定感が抜群なだけに、今後はフェイントや横回転の強いチキータを習得するとさらに森薗の台上は輝くだろう。


試合後に「明日はフランチスカとやりたい」と言っていたが、それが実現することになった。大きなフランチスカに、台上のチキータで挑む。
  • 浜本のリーグ突破に笑顔の偉関氏

  • バック技術の上達がめざましい森薗

●男子シングルスU21
森薗  -13、5、7、8、2 ロビノ(フランス)

体の大きい相手にも決して引けをとっていない。
台上でのチキータという大きな武器を軸に、中陣でのバックも振れるようになっている。
ロビノがファンタスティックなプレーを見せても、全く動じず、きっちりと勝利し、これでグループリーグ突破を決めた。
2勝同士でこれからチェン・フォン(シンガポール)と対戦する。

  • 吠えた森薗! 1位突破は目の前だ

  • 観客席からは倉嶋監督と田勢コーチが熱視線を送る

● 女子シングルスU21
グループリーグ第2戦
呉穎嵐(香港) 6、-2、-6、4、5、-12、4 松平
梁夏銀(韓国) 7、7、8、9 浜本

松平、浜本ともに第2戦目は黒星となった。
松平は強気な攻めが多くなってきた。しゃがみ込みロングサービスを多くして、速攻でたたみかける。
松平の得意な攻めが随所で決まったが、今度は呉穎嵐のパワーで押し込む。
お互いの良い部分がぶつかりあい、最後は呉穎嵐が上回った。
惜しい試合だっただけに悔しい敗戦となった。

これで松平は2敗、浜本は1勝1敗だ。
ゲーム数勝負になる可能性もあるので、
浜本は最後のP.ゾルヤ(ドイツ)にゲームを取られずに勝利したい。
  • 豪快なフォアハンドを放つ呉穎嵐

  • 松平、最後はフォアで決められた

朝10時からスタートしたグランドファイナル。
初日の朝というのはどの大会も寂しいものだが、純粋な観客はいるのだろうか?と思うような空席。

メインイベントとなる男女シングルスは18時から。
その時には観覧席は埋まっている・・・と期待したい。

ひとつ気になったものを紹介しよう。
メインコートの2台はこのような黄金色の台になっている。
いくら金の国、ドバイだからって・・・
  • 会場は大きすぎない良いサイズ

  • 観客席、まだちょっと寂しい

  • 黄金の台。さすがドバイ

続けて男子もスタート

● 男子シングルスU21
森薗 7、8、9、6 インデルベルグ(ベルギー)

まずは完勝スタートを切った森薗。バック対バックでボールが合わなかったり、ロングサービスに戸惑ったりなどもあったが、必殺のチキータとサービスからの3球目攻撃が決まり、勝負所でしっかりと決定打を放った。

次はフランスのロビノと対戦する。朝からしっかり足が動いている森薗、これは期待できる。
  • いいぞ森園!最高のスタートだ!

  • サービスを散らしたインデンベルグだったが、最後は狙われた

まずは速報が遅れており申し訳ありません。
会場のインターネット環境が悪く、Wi-fiが全くつながらない状態でした。
初日、開幕してからインターネット環境を作っていたので、運営の方々もかなり戸惑っておりました。
ようやくつながるようになったので、早速お送りします。

グランドファイナル初日は、U21の女子シングルスからスタート。

日本勢は松平志穂、浜本由惟が登場し、グループリーグ突破を目指す。

● 女子シングルスU21
リン・イエ(シンガポール)8、-4、7、10、3 松平
浜本 6、-9、-4、9、10、6 李皓晴(香港)

松平の相手リン・イエは。男勝りな両ハンドが威力満点。少々攻めが荒いタイプだが、ブロックでうまく相手を振り回すことができず、フルスイングのチャンスを与えてしまった。松平は次に呉穎嵐(香港)と対戦予定だ。

一方浜本は非常の冷静な立ち回りで、李皓晴を強打を受けきった。以前よりも懐が深くなり、大きな選手の弱点とも言われるフォアミドルへの対応が上達している。競り合いとなったが、最後は李皓晴が打つところがなくなったか。迷いながらのプレーが見受けられた。点数的には競ったが内容は完勝だった。

松平1敗、浜本1勝でスタート。
上位2名に入るには、ふたりとも次が勝負となる。
  • 守備力のある浜本が李皓晴に勝利

  • 松平はブロックを狙われた

 1月9日からスタートするグランドファインル。大会前の練習風景を紹介しよう。
  • グランドファイナルの会場全景

  • 世界をあっと驚かすか日本の丹羽選手

  • 練習中の塩野選手と高木和選手