●女子シングルス準々決勝
石川(全農) 6、5、3、6 伊藤(スターツSC)
前田(希望が丘高) 6、-4、8、7、3 平野(JOCエリートアカデミー)
石川佳純と前田美優、ふたりのサウスポーが明日の準決勝に進出!
石川は伊藤にバック表ソフトの変化球に揺さぶられても、決してあわてず横綱相撲をとった。会心のパワードライブは1試合を通じてほとんどなかったが、弧線の低く回転量の多いフォアドライブと深く切れたツッツキで伊藤のミスを誘った。2ゲーム目の9ー5で、フォアストレートへフォアドライブでレシーブエース。10ー5のゲームポイントではストップ対ストップから台上バック強打で打ち抜いた。「左対策はしてきたけど、それだけじゃダメ。石川さん対策をしないといけない」と試合後の伊藤。
一方、前田は平野に対してピッチの早い打ち合いにつきあわず、先に攻めさせる「後の先」の戦術が成功した。2ゲーム目からは平野にミドルを攻められたが、あわてずにフォアハンドで対応。このボールを平野が攻めきれなかった。「表ソフトはプラスチックボールがよく止まるし、不利になったとは感じていない」(前田)。敗れた平野は「あっという間に、よくわからないまま負けてしまった。弱い部分を攻められて、対策を立てられているなと感じました」と試合後に語った。
敗れたとはいえ、伊藤と平野の中学2年生でのベスト8入りは快挙と言うほかない。4月の世界選手権個人戦の選考について、ふたりは「祈るしかないです」とコメントしたが、少なくともダブルスでは代表入りの可能性は非常に高いだろう。