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世界卓球蘇州大会WEB速報

 メインコートでの練習を終え、続々とミックスゾーンを通過する日本選手たち。ロンドン五輪を経験した福原愛と石川佳純は、「会場の形がロンドン五輪に似ている」と口を揃えた。「照明とか雰囲気が(ロンドン五輪の会場に)似ていますね。良いイメージを持てます」(福原)。
 ロンドン五輪の会場になったエクセル展覧会センターも、今大会の会場である蘇州国際博覧センターも、スポーツを行う体育館ではなく、大型のコンベンションセンター。非常に横に長いフロアの雰囲気は、確かにロンドン五輪に似ているようだ。フロアマットの色は、スカイブルー系だったロンドン五輪に対し、今大会はワインレッド系という違いはあるが……。とにかく、なかなか縁起が良い会場ということだ。

 カットのビレンコ(ウクライナ)と2回戦で対戦するドローになり、カットの王子コーチとしっかり練習していた福原。「ドローは見ましたが、一戦一戦しっかり準備していきたい。前回は先の試合を見過ぎてだめだったので、今回は一戦一戦しっかりやります」と語った。「ダブルスはメダル決定戦が中国ペアなので、そこで勝てれば優勝できると思っています。今ほどよい緊張感ですね。あと2日間で100%にもっていきたい」(福原)。

 世界選手権は初出場の平野美宇は、明日はまだ混合ダブルス1・2回戦のみなので、出番は明後日から。「会場はやりやすいです。中国にくる前はドキドキしていましたが、こちらに来たら試合が楽しみになりました。シングルスは丁寧のところまでいけるように頑張りたいです」(平野)。ミックスゾーンでも笑顔、笑顔。
 練習パートナーの高木和卓との練習を終えた後、ミックスゾーンで「思ったより会場の台(紅双喜製)が弾みますね」と語った水谷隼。「前回は(初戦で敗退)台にも慣れないで不安もあったけど、今はトレセンでも紅双喜の台で練習しているから慣れている」(水谷)。そのトレセンの紅双喜の台は、水谷が直訴してトレセンに導入されたものだ。今日も高木和とともに、両ハンドのカウンタードライブの感覚をじっくり確かめていた。フォアのカウンタードライブは相当威力を増している。

 ドローでは準々決勝で張継科と当たる組み合わせ。「準々決勝で対戦する張継科は中国選手の中では比較的やりやすいほうだけど、そこはあまり考えていない。まず一戦一戦勝っていくことを考えています。2回戦のブラジルのカルデラノも初めてだし、次の韓国の鄭栄植にはいつも競り合って厳しい試合になる」(水谷)。現地に入ってからの調子は、「感覚は悪くない。70%、80%くらいまで来ている。あとの2〜3割は、試合の中で興奮して上がってくると思います」と語る。世界選手権の男子シングルスは、これが6大会目の出場。初のメダル獲得に向け、十分に機は熟している。
ついに世界選手権蘇州大会がスタート。大会初日は、各カテゴリーの予選ラウンドが行われており、本日は日本選手の出番はない。
予選とはいえ、さすがに各国の代表選手だけあってレベルは高く、それぞれのコートで熱戦が繰り広げられている。

 混合ダブルスは、第1〜64シードまでのドローを一挙に掲載しましょう。ほとんど名前を聞いたことのない選手もいますが……。日本からは、攻撃力が自慢の吉村真晴/石川佳純ペア、速攻+安定性の丹羽孝希/平野早矢香ペアが出場。11年ロッテルダム大会の岸川聖也/福原愛ペア以来のメダルを狙う。
 女子ダブルスの第1〜32シードのドローは下記のとおり。今日行われている予選トーナメントの結果によって、それぞれのペアの1回戦の対戦相手が決まる。
 第1シードの福原/若宮は、準々決勝で優勝候補筆頭とも言える丁寧/李暁霞と対戦する厳しいドロー。一方、平野美/伊藤ペアは、同じブロックに中国ペアはいないものの、北朝鮮のキム・ヘソン/キム・ジョンなど、強敵は多い。女子ダブルス1回戦は明日からスタートする。
 男子ダブルスの第32シードまでのドローは下記のとおりとなった。日本からは松平健太/丹羽孝希ペアと森薗政崇/大島祐哉ペアが出場。明日からメダルへの挑戦が始まる。
女子は、全日本チャンピオンの石川が、中国選手の山からはずれて馮天薇のブロックに入ったことで、メダルの可能性もグッと高まってきた。一方の福原は、李暁霞のブロックに入り、メダル獲得はかなり厳しいくなったが、アジア競技大会では団体戦で丁寧を破っているので、今回も大金星に期待したい。また、このブロックには、平野早矢香と伊藤美誠も入り、伊藤は順調に勝ち上がると4回戦で福原と対戦する。一気に世界ランクをあげて、オリンピック代表の候補に名乗りを上げた伊藤と、絶対に負けることのできない福原の戦いが実現すれば、見逃せない一戦になる。

 伊藤と同じく中学3年で出場を果たした平野美宇は2回戦で、北朝鮮の主力、キム・ジョンとあたる。ぜひこの一戦を勝ちきり、3回戦で丁寧に挑みたい。
本日のドローで男女シングルス64シードの組み合わせが決定した。

日本男子のメダル最有力候補、第5シードの水谷は、張継科の山に入った。順調にいけば、2回戦でブラジル期待の星・カルデラノ、そして、4回戦では村松と対戦する可能性がある。しっかり勝ち上がって、張継科への挑戦権を勝ち取りたいところ。水谷と同じ山の村松の2回戦は、陳衛星とのカット対決。ベテランとはいえまだまだ強い陳を村松は攻略することはできるのか。

 パリ大会ベスト8の松平は、勝ち上がると4回戦でボルと対戦する。卓球ファンにとってもかなり注目度の高いカードになるだろう。また、松平と同じブロックの丹羽の4回戦の相手は中国の樊振東。丹羽の超高速プレーが中国卓球を打ち崩せるのか、こちらも注目だ。今大会初出場の吉田は、2回戦でポルトガルのフレイタスとあたるが、まずはきっちり1回戦と突破することが目標だろう。
 大会会場の蘇州国際博覧センターからほど近いインターコンチネンタルホテルで、バタフライのウェルカム・パーティーが行われた。
 毎年、世界選手権の開幕前日に行われ、選手たちも楽しみにしているというこのパーティー。会場には水谷隼、張継科、劉詩ウェンなどのビッグな契約選手をはじめ、世界各国の選手たちが来場。張継科は盛大な拍手で迎えられていた。劉詩ウェンは香港の帖雅娜と楽しそうにおしゃべり。少しだけお邪魔してツーショットを撮らせてもらった。どの選手も、洗練された料理に舌鼓を打ちながら、大会に向けて英気を養った。
 開会式後には男女シングルスの第1〜16シードが舞台に上がり、公開ドローも行われた。ドローを行う必要がない第1シードと第2シード(女子の丁寧と劉詩ウェン、男子の馬龍と許シン)が、選手の名前を交互に引いていき、名前を呼ばれた選手が自分のドローを行う仕組み。女子シングルスのドローで、ただひとり名前が呼ばれた時に拍手が上がったのは……、そうフーユエンアイ(福原愛)。中国でもさすがの人気だ。
  • 観客からあたたかい拍手が送られた福原

  • 水谷は張継科と同じブロックに入った

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※上記リンクは2015年4月時点のものです。