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世界卓球蘇州大会WEB速報

★4月30日(大会第5日目)・日本選手のタイムテーブル
※時間は日本時間

●女子シングルス3回戦
11:00~ 伊藤美誠 vs. 陳思羽(チャイニーズタイペイ)
12:00~ 平野美宇 vs. 丁寧(中国)

●男子ダブルス準々決勝
13:00~ 森薗政崇/大島祐哉 vs. 許シン/張継科(中国)
13:00~ 松平健太/丹羽孝希 vs. キム・ヒョクボン/パク・シンヒョク(北朝鮮)

●女子ダブルス準々決勝
14:00~ 福原愛/若宮三紗子 vs. 丁寧/李暁霞(中国)

●男子シングルス3回戦
15:00~ 水谷隼 vs. 鄭栄植(韓国)
16:00~ 丹羽孝希 vs. 江天一(香港)

●女子シングルス3回戦
17:00~ 石川佳純 vs. 木子(中国)

●混合ダブルス準決勝
22:30~ 吉村真晴/石川佳純 vs. キム・ヒョクボン/キム・ジョン(北朝鮮)

大会第5日目、4月30日のタイムテーブルは上記のとおり。日本選手が対戦するのはすべてアジア勢。男女ダブルス準々決勝ではメダル獲りに挑む。頑張れニッポン!
●男子シングルス2回戦
李尚洙(韓国) 6、9、ー4、ー8、6、ー3、6 オフチャロフ(ドイツ)
江天一(香港) 5、7、7、10 陳建安(チャイニーズタイペイ)
ジェラルド(ポルトガル) 4、ー11、ー10、8、ー8、9、13 何鈞傑(香港)
アチャンタ(インド) 4、5、7、ー8、8 ゴーズィ(フランス)

●女子シングルス2回戦
朴英淑(韓国) 4、ー3、ー10、8、6、8 徐孝元(韓国)
ペソツカ(ウクライナ) 4、3、2、7 フー・メレク(トルコ)
グルジボウスカ(ポーランド) 3、ー7、ー8、8、3、ー8、5 P.ゾルヤ(ドイツ)
姜華君(香港) 5、ー7、ー6、10、12、9 倪夏蓮(ルクセンブルク)
ドルギフ(ロシア) 8、ー9、5、ー3、ー6、9、10 李皓晴(香港)

上記は昨日の男女シングルス2回戦の一部記録。中国の対抗馬として期待されたオフチャロフ(ドイツ/下写真)が李尚洙(韓国)に敗れた。ワールドツアーでの優勝も経験している李尚洙は、当たりがつくと止まらない一発屋。オフチャロフの台上バックドライブを果敢にフォアドライブで狙い打ち、吠えた。オフチャロフにとっては、あまりに早すぎる敗戦だった。
一方、女子シングルスでは、韓国女子のエース・徐孝元が朴英淑との同士討ちに敗れている。カットマンはチームメイトに弱い。特に韓国の攻撃選手は、対カットの強さは折り紙付きだ。
●混合ダブルス準々決勝
吉村/石川 9、ー6、ー10、6、8、9 パク・シンヒョク/キム・ヘソン(北朝鮮)

吉村/石川、北朝鮮ペアをゲームカウント1ー2からの逆転で破り、準決勝進出!
日本、最初に準々決勝が行われる混合ダブルスで、最速でのメダル確定!

北朝鮮ペアは、左シェークドライブのパク・シンヒョクに一発のパワードライブがあり、右シェークドライブのキム・ヘソンは女子選手ながら、台から下がっても粘り強かった。吉村/石川は第3ゲームに1ー4から6点連取で7ー4とし、さらに吉村の連続サービスエースなどで10ー6としたが、ここから北朝鮮ペアが6点連取で逆転。非常に苦しい戦いだった。

しかし、日本ペアはミスが出ても時に果敢に、時に粘り強く攻め、北朝鮮ペアにプレッシャーをかけた。第4・5ゲームはともに中盤で8ー4とリードを広げて奪い、第6ゲームは一進一退の攻防から抜け出した。「最後はサービス、レシーブから先手を取っていけたのが良かった。全日本選手権で優勝した時よりも戦術も良くなっているし、やれることが多くなっています」(石川)。
2大会続けて石川との混合ダブルスのみのエントリーで、この種目に懸けていた吉村は「すごくうれしいです。前の試合を何とか乗り切ったのが大きい。準々決勝はうまく戦術転換できたし、その場その場でやるべきことができたと思う。」と語った。

続く準決勝の相手はまたも北朝鮮ペア、前回大会を制したキム・ヒョクボン/キム・ジョン。パワーと粘り、そして経験。三拍子揃った強豪ペアだが、チャンスは十分にある。4回戦では、第6ゲーム7ー10でマッチポイントを握られてから逆転した。怖いものなしの精神で戦ってほしい。
  • 攻めに徹した吉村/石川

  • 北朝鮮ペアは気合い満点だったが、ベスト8止まり

  • メダル決定、歓喜の瞬間

●男子シングルス2回戦
陳衛星(オーストリア) 3、11、7、5 村松
フレイタス(ポルトガル) 8、ー6、4、11、ー9、7 吉田

 日本男子期待のチョッパー・村松は、陳衛星にストレート負け。バックに回り込んでの攻撃は、得意のバッククロスのシュートドライブ、そしてバックストレートへの打ち分けが巧みで、村松は最後まで待ちが絞れず。陳衛星のツッツキやカットに対する村松のドライブにもミスが多かった。世界の舞台で、カットの大先輩に高い授業料を払った形だ。「対カットに苦手意識があった。(自分の持ち味を)何も出せませんでした。いろいろな戦型に対応できるように、対応力をつけたい。攻守の転換も高めなければいけない」(村松)。

吉田はメイン会場の第3コートで、フレイタスと堂々と渡り合った。フレイタスのブロックと中陣でのしのぎは堅く、何本もドライブを打たされたが、簡単には反撃できないコースにフォアドライブを集め、威力あるバックハンドのパワードライブも見せた。しかし、フレイタスは要所で吉田のコースを見切り、厳しいコースへ反撃した。
「内容的には競っていたが、最後の1本、2本が取れなかった。それは粘り強さや勝負所での点の取り方だった。勝てるチャンスはありました。フォアハンドは通用したけど、バックハンドやブロック、台上の処理が課題です」(吉田)
  • 村松、カットの大先輩の洗礼

  • 吉田、敗れたとはいえ堂々のプレー

●女子シングルス2回戦
石川 5、8、8、10 パスカウスキーン(リトアニア)
マテロバ(チェコ) 9、ー11、ー4、ー12、6、9、6 平野
ビレンコ(ウクライナ) ー3、7、ー6、9、3、10 福原

女子シングルス2回戦、平野早矢香と福原愛が敗れる波乱……!

平野はバックハンドの強い長身の右シェークドライブ型、マテロバにゲームカウント3ー1から逆転を許した。巻き込みサービスのコントロールがあまくなり、試合の中盤からバックサービスに切り替えて戦ったが、思うような展開が作れず。6ゲーム目は5ー1とリードしていただけに悔やまれる。「力を出し切れなかった感じはないけど、サービスから3球目、レシーブから4球目でうまくいかないところがあった。今大会で見つかった課題はサービス・レシーブですね」(平野)。

福原は相手を前後左右に大きく揺さぶり、快調にスマッシュを決めて1ゲームを先取したが、やや打ちすぎたか。プラスチックボールでは強打の球速が落ちるのが早く、ビレンコは何本でも福原の強打をしのぎ、ストップにはスピード豊かなバックハンド、フォアドライブを打ち込んできた。得意の裏ソフト面と粒高面の反転も、福原が十分に警戒していてもミスが出るほど変化が大きい。ツッツキをうまく使い、もう少しアクセントをつけたかった。
「もう少し細かい技で勝負すべきだったかもしれません。今まで多くのカットマンに負けているので、自分が弱気になった面はある。こんなにたくさんの人が応援している中でこういう結果になったので、明日のダブルスは応援に応えられるように頑張りたい」(福原)。
  • 福原、正確なカット打ちを見せるも、惜敗

  • 反転カットマン、ビレンコのバックの反撃

  • 6ゲーム目は挽回するも及ばず…

●女子ダブルス3回戦
福原/若宮 10、4、ー7、10、4 ジルベライゼン/ヴィンター(ドイツ)

●男子ダブルス3回戦

松平/丹羽 8、−9、9、−3、6、5 アポローニャ/モンテイロ(ポルトガル)
森薗/大島 7、6、7、10 ヤカブ/ゴラク(ポーランド)

日本は男女ダブルス3回戦に出場した3ペアとも勝ち進み、ベスト8入り。メダルに王手をかけた。

健闘が光るのは森薗/大島。森薗の前陣を死守してのカウンターと、動きに余裕のできた大島のパワードライブのコンビネーションで勝ち上がってきた。「ようやくくるところまで、取りこぼしなくこれたというのが素直な気持ちです。明日は厳しい戦いになると思いますが、もう一回準備をしなおして頑張りたい。今日は相手の逆回転サービスを映像で見て対策を立てていたので、しっかり対処できました」(森薗)。
明日は張継科/許シンとの対戦になるが、「ぼくたちは誰が相手というよりも、自分たちのプレーができるように練習してきた。中国ペアでも臆することなく戦いたい。サービス・レシーブや台上で先手を取って、先にフォアハンドで攻めたい」(大島)。

福原/若宮はドイツペアを早いピッチの連続攻撃で圧倒。「しっかりと準備をして攻めていくこともできたし、調子も上がってきています」と福原。松平/丹羽は粘り強いポルトガルペアを速攻で下した。
明日の対戦相手は、福原/若宮が李暁霞/丁寧(中国)、森薗/大島が張継科/許シン(中国)、そして松平/丹羽がキム・ヒョクボン/パク・シンヒョク(北朝鮮)。ここまできたら強い相手しかいない。対中国であろうと、臆さずにぶつかってほしい。
  • 森薗/大島、ベスト8入り!

  • 充実のプレーを見せた福原/若宮

  • ポルトガルペアを下した松平/丹羽

 男子シングルス2回戦で、その攻撃的なプレーが目を引いた欧州の若手ふたり。上写真左のピチフォードはドイツ・ブンデスリーガ男子1部のオクセンハウゼンで、カルデラノ(ブラジル)やゴーズィ(フランス)とともに腕を磨いている。「クモ男」と言いたくなる長い手足の持ち主だが、体もしっかりしてきて、ラケットに「振り回されている」感じがなくなってきた。1回戦でクレアンガ(ギリシャ)、2回戦でアポローニャ(ポルトガル)と実績のある欧州の先輩たちを破り、3回戦進出。

 そして、ボル(ドイツ)と接戦を演じ、大いに会場を沸かせたのが上写真右のディヤス。一昨年の世界ジュニアでは、この大会で優勝した張禹珍(ジャン・ウジン)を団体戦で破った。ガンガン打つ、という感じのプレーではないが、フォームからコースが読みにくく、そしてバックハンドが非常に強い。ボルにマッチポイントを奪われても、3球目で威力ある両ハンドドライブを決めてしのぎ、「もしや?」と思わせたが、最後は欧州の帝王の意地に屈した。下写真のボルの表情を見れば、戦いの激しさが分かろうというもの。
水谷隼、薄氷を踏む勝利。新鋭カルデラノに辛勝

●女子シングルス2回戦
伊藤 7、11、6、6 レイ・ジェンファン(オーストラリア)
●男子シングルス2回戦
水谷 3、ー5、ー4、10、12、7 カルデラノ(ブラジル)
丹羽 4ー2 ワン・ツォンイ(ポーランド)

男女シングルスの2回戦が進行する蘇州国際博覧センター。苦しんだのは全日本王者・水谷。1ゲーム目を簡単に取った後、2ゲームを連取され、4ゲーム目に1ー5でリードされた。ここでベンチの邱建新コーチがタイムアウトを取り、見事に逆転。「あそこでのタイムアウトはぼくにとってはちょっと遅くて、1ー3、1ー4で取らないと逆転は難しいんですけど、邱コーチにはあそこから逆転できる策があったから取れた。あそこで取れるのは邱コーチだけだと思います」(水谷)。第5ゲームも6ー10とゲームポイントを奪われたが、勝負師の本領を見せてしのぎきった。

「カルデラノは両ハンドがすごく強かったし、バック側に打たないように気をつけていたけどフォアも結構強かった。前陣ではバックハンドをあまり振らないのに、前陣ではフォアを攻めて、後ろに下がった時にバックを攻めてしまったので、それが相手のツボにはまってしまった。もっとバックに詰めていって、最後はフォア、というのが理想だった。次の相手は鄭栄植(韓国)とヨン・パーソン(スウェーデン)の勝者。鄭栄植とは過去何回もやっていて、負けたことはないけど常に競るので、今日みたいな試合だと苦しい。もっと自分から積極的に攻めていきたい」(水谷)

続いて3コートに登場した丹羽は、ゲームを落としてもマイペース。丹羽の回転量の多いボールに、右ペン表・ワンのフォアスマッシュや裏面強打はミスが多く、中盤からは丹羽が一気にリードを広げる展開。最後はワンもあきらめ顔でロビングを上げていた。「混合で負けたけど引きずることなく気持ちを切り替えることができた。相手の表ソフトのボールに対してもうまく動けていたし、足もよく動いている」(丹羽)。
伊藤美誠は、オーストラリアの右ペン反転攻守型、レイ・ジェンファンに完勝。14歳と42歳の年の差対決で、レイ・ジェンファンには14歳の息子さんがいるとか……。
  • 水谷、苦しい苦しい勝利

  • 「悔しい。水谷はすごい選手だけどぼくは自信を持っていた」と試合後のカルデラノ

  • 軍師・邱建新コーチが水谷の危機を救った

●混合ダブルス4回戦
吉村/石川 ー8、ー9、9、ー9、11、9、7 李尚洙/朴英淑(韓国)
黃鎮庭/杜凱琹(香港) 7、8、5、6 丹羽/平野

混合ダブルス4回戦、丹羽/平野が香港ペアのチキータでのレシーブに苦しみ、ストレートで敗れたが、吉村/石川が大逆転勝ちでベスト8に進出した!

ゲームカウント1ー3の第5ゲーム、7ー10から逆転した吉村/石川。互いに強打のミスも多かったが、大事な一本で粘り強く戦った。最終ゲームの7ー7からは、二段モーションの吉村のバックハンドでの強襲が決まり、韓国ペアを突き放した。
「いやー、良かったです。最後まで粘り強く戦えた。2年前は同じペアに負けてしまったので、練習した成果を出せた。困ったときにお互い助け合ってできた」と試合後の石川。吉村は「2年前のぼくだったらできなかったプレーだったし、粘り強くやって、お互いを信頼しているからこそ勝てた試合だった」と語った。
  • 吉村/石川、見事な逆転勝ち

  • 前回準優勝の李尚洙/朴英淑、粘り負け

  • 丹羽/平野は香港ペアのチキータからの攻めに苦しんだ

●女子シングルス2回戦
平野美 9、9、ー7、9、15 キム・ジョン(北朝鮮)

これまで何度も日本選手が苦杯を喫してきた、北朝鮮の古豪キム・ジョンを、15歳になったばかりの平野美宇が4ー1で下した。

昨日の1回戦を経験しているとはいえ、世界戦初出場とは思えない落ち着き。12ー12のジュースの場面でも、スッとタオルを取りにいく。3球目のパワードライブを警戒する相手には、絶妙に待ちを外し、ミドルへ回転量の多いループドライブ。自分が力を出し切るより、相手の力を封じる戦い方は天性のものか。第4ゲーム9ー9から、バックの逆横回転系レシーブで2本連取し、第5ゲームは8ー10から5回のゲームポイントを奪われながらしのぎ切った。恐るべき底力を見せた一戦だ。
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※上記リンクは2015年4月時点のものです。