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中国リポート

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 中国選手たちの「恋愛観」アンケート、最終回の第3回です。恋愛に関しては、男子は積極的、女子は受け身と意外にハッキリした構図がある様子。なかなか興味深いですね。なお、この記事は卓球王国WEB会員限定ではなく、どなたでも読めます。第1回、第2回の内容に興味を持たれた方は、ぜひぜひ入会手続きを。……別に怪しい勧誘ではないですけども。

Q5 恋愛に関しては受け身? それとも積極的?

馬龍:
積極的かな。ちょっと力みすぎるところもあるんだけど

李暁霞:受け身です。よく知らない人とはあまり話をしないし……

許シン:押しが強いよ。「大男子主義(亭主関白)」だからね

劉詩ウェン:受け身です、(追うよりも)追われたいタイプです

樊振東:必ず自分からいくよ、割と「大男子主義(許シンでの説明に同じ)」だから

丁寧:どちらでもないです。好きな人がいたら告白するかもしれないけど、自分からどんどん攻めるタイプではないですね

方博:好きな子に巡り会えたら、自分から積極的にいくよ

朱雨玲:女の子は、恋愛に関してはオクテなほうが多いんじゃないかな。私も受け身なタイプですね

陳夢:受け身です。好きなアイドルがいても、写真とかサインをお願いできないんです

木子:積極的ですけど、あまりにダイレクトなのは無理

閻安:状況によります。両想いだったら、ふたりの間にある壁をぼくが破ってみせるけど

武楊:割と内向的な性格なので、受け身ですね

★中国リポート担当・寸評
 「大男子主義」は亭主関白・男性上位というくらいの意味。「卓球が恋人」宣言をしていた樊振東が亭主関白というのは、少々信憑性が低いところ。女傑揃いの中国女子チームは、恋愛に関しては肉食系は少ないようですが、結婚したら確実に「かかあ天下」になりそう。閻安クンの回答は、男らしいようで男らしくないですね。

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Q6 理想の結婚の時期は?

馬龍:
オリンピックが終わった後かな

李暁霞:それは「水到渠成(時期が来れば自然に成就する)」、ご縁に任せます

許シン;あと何年かしたら

劉詩ウェン:30歳になる前には結婚したいな

樊振東:2025年以降。それまでにきっと彼女はできると思うけど、結婚の話はできないね

丁寧:相手に巡り会えたら、いつだって結婚してもいいわ

方博:30歳以降かな

朱雨玲:35歳になる前に

陳夢:結婚については、自分がいつまでプレーするかによって考えたい

木子:私は楽天的な性格なので、すべてのことに対して具体的な計画はないです

閻安:30歳くらいかな

武楊:成り行きにまかせて、時期が来たと思ったら結婚するでしょう

★中国リポート担当・寸評
 馬龍の「オリンピック後」というのは、具体的な時期ではなく、タイミングの話でしょうか。樊振東は、2024年の五輪が終わるまでは結婚しないと明言。「相手がいればいつでもOK」な丁寧は、女性ファンに囲まれて、意外に出会いがないんでしょうか。一方、成り行きに任せるという李暁霞は、結婚がそう遠い話ではないとも聞きます。

 ちなみに中国では「隠婚」といって、出世の妨げにならないよう、職場などで結婚していることを隠すケースがあります。特に女性に多いそうですが、この「隠婚」に対するアンケート結果は、一様に否定的。「自分の最も幸福な瞬間は、たくさんの人と分かち合いたい」(李暁霞)、「隠し事をして、人をだますようなことはできません」(劉詩ウェン)、「隠す必要はないと思う、後でバレたらより面倒くさいことになるし」(許シン)等々という回答になっています。
  • 軍人・樊振東、亭主関白宣言です(写真は15年超級プレーオフ)

  • とにかく女性にモテる丁寧(中央/写真は15年超級プレーオフ)

 中国選手たちの恋愛観、第2回はちょっと時期はずれになってしまいましたが、2月14日のバレンタインデーに関するふたつの質問。とあるバレンタインデーでの、馬龍と許シンの悲しい思い出とは?

Q3 今まで記憶に残っているバレンタインデーはありますか?

馬龍:ある年のバレンタインデーで、練習が終わってから、許シンと一緒にステーキを食べに行ったんだ。お客さんはデートで食事に来たカ……

※この記事はWEB会員限定です。続きは会員の方のみ、無料でご覧いただけます。

 またまた長らくのご無沙汰をしてしまいました。中国リポート、いくつか「小ネタ」もあるのですが、ちょっと面白いところで、中国の卓球雑誌『ピンパン世界』に掲載された「中国選手たちの恋愛観」のアンケートについて、原文を送ってもらいました。3回に分けて、その内容をお伝えしましょう。なお、この記事は会員限定ですが、簡単な入会手続きをすれば、どなたでも無料で読むことができます。

Q1 理想の出会……

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 少々アップが遅くなってしまいましたが、世界選手権クアラルンプール大会の中国代表選考会「直通クアラルンプール(直通吉隆坡)」、女子では第2ステージと第3ステージが相次いで行われ、すでに2名の代表が決定。結果は下記のとおりとなった。

■「直通クアラルンプール」女子第2ステージ 1月6〜7日
●グループリーグ
〈第1組〉
1位:丁寧(3勝0敗)/2位:朱雨玲(2勝1敗) →決勝トーナメント進出3位:武楊(0勝2敗)/4位:王芸迪(0勝2敗)※武楊と王芸迪の試合は行われず
〈第2組〉
1位:陳夢(3勝0敗)/2位:劉詩ウェン(2勝1敗) →決勝トーナメント進出
3位:劉斐(1勝2敗)/4位:李暁霞(キケン)
●準決勝
劉詩ウェン 3ー1 丁寧
朱雨玲 3ー0 陳夢
●決勝
朱雨玲 3ー1 劉詩ウェン

★朱雨玲が代表権を獲得!

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■「直通クアラルンプール」女子第3ステージ 1月16〜17日
●丁寧、劉詩ウェン、陳夢、武楊の4名による総当たりリーグ戦

劉詩ウェン 3ー1 陳夢
丁寧 3ー0 武楊
劉詩ウェン 3ー0 武楊
丁寧 3ー1 陳夢
陳夢 2ー1 武楊(第4ゲームに武楊が腰痛によりキケン)
●第2代表決定戦
劉詩ウェン 3ー2 丁寧

★劉詩ウェンが代表権を獲得!

 第2ステージで朱雨玲、続いて第3ステージで劉詩ウェンが代表権を獲得した。
 第2ステージは、丁寧・劉詩ウェン・李暁霞・朱雨玲・陳夢・武楊という重点強化選手に、第1ステージを突破したカットの劉斐と世界ジュニア代表の王芸迪を加えた8名で開催。しかし、李暁霞は開催前日の発熱により、欠場を余儀なくなされた。孔令輝監督によると、病院での血液検査の結果、白血球の数値が下がり、体の抵抗力が落ちた状態だという。
 準決勝には第1組から丁寧と朱雨玲、第2組から陳夢と劉詩ウェンが勝ち上がり、陳夢と劉詩ウェンを連破した朱雨玲が優勝。予選第1組では丁寧に0ー3で完敗しながら、「敗者復活」の代表第1号となった。朱雨玲の地元・四川省の『四川日報』は、「1月10日に21歳の誕生日を迎えた朱雨玲にとって、最高のバースデープレゼント」と伝えた。

 続く第3ステージは、1月10日に広東省中山市でスタートした中国女子の集合訓練の最中に行われた。丁寧、劉詩ウェン、陳夢、武楊の4名が総当たりでリーグ戦を行い、2勝0敗の劉詩ウェンと丁寧が代表決定戦で激突。ゲームオール12ー10という激戦の末、劉詩ウェンが代表権をつかみ取った。劉詩ウェンはリオ五輪のシングルス代表も、ほぼ確実な情勢だが、「まずは世界選手権の準備です。目の前の大会に全力を尽くして、もっと実力を高めたい。その他のことは自然の流れに任せたい」(出典:『広州日報』)とコメント。やるべきことはよくわかっている。女子ワールドカップにも帯同した馬琳が、クアラルンプール大会でも彼女をサポートする予定だ。

 これで男子は許シン、女子は朱雨玲と劉詩ウェンが代表権を獲得した「直通クアラルンプール」。五輪イヤーの2012年には、世界選手権団体戦・ドルトムント大会の代表選考会を行わなかった中国。今回も代表選考会はこれで終わりのようだ。もっとも、男女とも5人の世界代表の顔ぶれはほぼ決まっている。男子は許シンに加えて馬龍・張継科・樊振東、女子は朱雨玲と劉詩ウェンに加えて丁寧と陳夢。男女とも5人目が不確定だが、男子は方博、女子は体調さえ問題なければ李暁霞だろう。五輪イヤーの世界団体戦は、若手を抜擢する場ではない。
  • 価値ある代表第1号、朱雨玲(写真は15年アジア選手権)

  • 劉詩ウェンはライバル丁寧との熱闘を制す(写真は15年アジア選手権)

 1月6〜10日、世界選手権(団体戦)クアラルンプール大会の中国代表選考会「直通吉隆坡(直通クアラルンプール)」の男子第2ステージが開催。10人による総当たりのリーグ戦を勝ち抜き、許シンが代表権を獲得した。最終順位は下記のとおり。

★「直通クアラルンプール」男子第2ステージ・最終順位
1   許シン(上海市・8勝1敗)
2   張継科(山東省・8勝1敗)
3   馬龍(北京市・7勝2敗)
4   樊振東(解放軍・5勝4敗)
5   林高遠(広東省・4勝5敗)
6   方博(山東省・4勝5敗)
7   周雨(解放軍・3勝6敗)
8   閻安(北京市・3勝6敗)
9   尚坤(上海市・2勝7敗)
10  梁靖崑(河北省・1勝8敗)

※許シンが中国男子の世界代表第1号に決定!

 この男子第2ステージのすごいところは、5ゲーム先取の「9ゲームズマッチ」で行われた点。劉国梁総監督いわく、その目的は「実戦よりも負荷をかけた試合形式の中で、選手たちを鍛える」ことだ。
 「9ゲームズマッチは選手たちにとって、身体・精神・技術・メンタルのうえで非常に大きな挑戦となる。特に張継科や馬龍のような、ベテランの域に入りつつある主力選手たち。彼らが9ゲームを戦い抜くことができるかどうか、そして故障の影響は現れないかどうか。これは彼らにとって新たなチャレンジになるはずだ」(出典:『ピンパン世界』)。つまり、9ゲーム戦い抜いても「ぶっ壊れない」かどうか、耐久性をテストするということでしょうか……。ちなみにタイムアウトも、2回取ることができるとのこと。

 第2ステージはまず樊振東が許シンと馬龍に0−5、張継科に1−5で敗れるなど、早々に優勝戦線から脱落。馬龍も許シンに4−5で競り負けた後、張継科にも1−5で敗れてチャンスを失った。最終の第9戦を前に、7勝1敗で並んだ許シンと張継科の一騎打ちとなり、第9戦の相手は許シンが尚坤、張継科が方博。ともに勝利を収めたが、張継科との直接対決を5−3で制していた許シンが代表権を獲得した。

 馬龍・張継科・許シン・樊振東の「ビッグ4」の中では、リオ五輪の選考レースでやや不利な立場にある許シン。自身の微博(マイクロブログ)でこんな皮肉めいたコメントを残している。「午後の試合であんなに頑張ってくれた尚坤に感謝したい。本当にハードだったよ。それから、ぼくが勝つのを望まなかった人たちにもお礼を言いたい。あなた方はぼくに無限のエネルギーを与えてくれたし、あなた方がいなかったら、ぼくはとても踏ん張りきれなかっただろう」。

 五輪イヤーの2016年。選手選考というより、選手にプレッシャーを与え、鍛える場という意味合いが強い「直通クアラルンプール」、女子の結果も後ほどお伝えします……。
  • 許シンは閻安に敗れた1敗のみで代表権獲得(写真は14年アジア選手権)

 12月20日まで、韓国・忠清北道の丹陽国民体育センターで開催されていた韓国総合選手権。韓国No.1プレーヤーを決めるこの大会で、19歳の新鋭が男子シングルスの頂点に駆け上がった。左シェークドライブ型の朴康賢(パク・ガンヒョン)だ。
 三星生命に所属する朴康賢は、準決勝でチームメイトであり大先輩の朱世爀に勝利。そして決勝では、大宇証券の鄭栄植を4ー0で一蹴して、センセーショナルな優勝を飾った。小学2年生で卓球を始めて以来、全国大会での優勝はこれが初めてとのこと。

 朴康賢のプレーは昨年の世界ジュニアで観ていたが、堂々たる体格から放つパワードライブは強力だったものの、まだまだ荒削りで鈍重な印象。それから見た目が心なしか鄭栄植に似ている。世界ジュニアの団体戦では3番手起用で、準々決勝の香港戦、準決勝の中国戦ではいずれも3番で敗戦を喫した。同じサウスポーなら、チームメイトの趙勝敏のほうが完成度は上。しかし、李哲承監督に見出されて三星生命に入社し、一気に実力を伸ばしてきた。2020年東京五輪に向けて、またひとり手強いライバルが出現した。

 また、男子シングルスでは、準々決勝で3ー0から朱世爀に大逆転負けした張禹珍(ジャン・ウジン)が、試合中に台にラケットを叩きつけ、試合終了後にボールを踏みつけて割るなど、バッドマナーに及んだことが韓国国内で大きく報道されている。13年世界ジュニアでは、男子シングルス優勝後の「台乗り」が批判された張禹珍。今年9月のアジア選手権で五輪金メダリストの張継科に2連勝し、大いに注目を集めたが、まだプレーヤーとしては幼さが抜けないようだ。

 女子シングルスは、過去2回準優勝の田志希(ポスコエネルギー)が、決勝でベテランの文玄晶(KDB大宇証券)を4ー1で破り、「三度目の正直」で初優勝。郭芳芳、唐イェ序、石賀浄に続き、韓国総合選手権を制した4人目の帰化選手となった。3位に入ったITTFワールドツアー・グランドファイナルに続く活躍を見せた。男子団体はKDB大宇証券、女子団体は金キョン娥の復帰で話題を集めた大韓航空が優勝している。
 12月14〜16日、北京市にある国家体育総局の卓球場で、国家男子1・2軍チームの選手、計22名による入れ替えリーグ戦が開催。9月に江蘇省鎮江市で行われた第1次リーグの結果と合わせて、来年から1軍チームに昇格(もしくは残留)する13名と、2軍チームとなる9名が決定した。総合順位は下記のとおり。

★国家男子1・2軍チーム/入れ替えリーグ戦総合成績

1   林高遠(左シェーク裏裏ドライブ型・広東省)
1   劉丁碩(右シェーク裏裏ドライブ型・山東魯能)
3   周雨(左シェーク裏裏ドライブ型・八一解放軍)
3   周啓豪(右シェーク裏裏ドライブ型・広東省)
5   薛飛(右ペン裏裏ドライブ型・湖北省)
5   范勝鵬(右ペン裏裏ドライブ型・河北省)
7   鄭培鋒(右ペン裏裏ドライブ型・福建省)
8   呉ハオ(左シェーク裏裏ドライブ型・山東省)
9   劉吉康(右シェーク裏裏ドライブ型・遼寧省)
10  于子洋(左シェーク裏裏ドライブ型・黒龍江省)
11  王楚欽(左シェーク裏裏ドライブ型・北京市)
12  朱霖峰(左シェーク裏裏ドライブ型・四川省)
13  劉イ(右シェーク裏粒カット型・河北省)
↑↑↑ 以上13名は国家1軍チーム ↑↑↑

14  張煜東(右シェーク裏裏ドライブ型・江蘇省)
15  趙子豪(右ペン裏裏ドライブ型・上海市)
16  陳ジン(右シェーク裏裏ドライブ型・福建省)
17  馬特(右シェーク裏表カット型・天津市)
18  任浩(右シェーク裏裏ドライブ型・河南省)
19  尹航(右シェーク裏裏ドライブ型・八一解放軍)
20  呂翔(左シェーク裏裏ドライブ型・浙江省)
21  程靖チィ(左シェーク裏裏ドライブ型・河北省)
22  朱誠(左シェーク裏裏ドライブ型・江蘇省)

 ちなみに2回のリーグ戦は22人全員の総当たりではなく、A・Bふたつのグループに分け、それぞれで順位を決める形で行われている。
 この22名の中で唯一、世界選手権蘇州大会で代表に入っていた周雨は総合3位。今回のリーグ戦では右ペンドライブ型の鄭培鋒と薛飛にいずれも0ー4で敗れ、台上プレーという弱点を克服できていないことを露呈した。9月の中国スーパーリーグ・プレーオフでは、八一の王皓監督にシングルスのオーダーから外される場面もあり、相棒の樊振東との差はどんどん広がっている。プレーに華があり、ルックスを含めてスター性のある選手だけに、このまま終わってほしくない。

 今年の世界ジュニア代表組では、男子単優勝の劉丁碩や2位の薛飛、3位の王楚欽が1軍メンバーに入る一方、朱誠は最下位と不本意な結果に。ただ、総合11位の王楚欽は、鎮江での第1次リーグでは10戦全勝、全体で2位と大健闘しながら、今回は2勝8敗の惨憺たる成績で10位に沈んだ。国家2軍男子チームの劉国正監督からは「まだ安定して他の選手に勝てるだけの実力に達していない」と厳しい言葉を送られている。

 この2軍チームとの入れ替え戦に出場しなかった男子の1軍メンバーは、馬龍、張継科、樊振東、許昕、方博、ハオ帥、閻安、梁靖崑、徐晨皓、崔慶磊、尚坤といったところか。少々曖昧(あいまい)ですみませんが、上記の13名と合わせた24名ほどが、現時点での国家男子1軍チームのメンバーということになる。
  • パワーあふれる劉丁碩は、これからどの特長を伸ばすか(写真は14年世界ジュニア)

  • 打球センスとボディバランスは抜群の王楚欽(写真は14年世界ジュニア)

 2014年2月に国家チームを正式に引退し、現在は上海市の卓球・バドミントン管理センター主任として、多忙な日々を送る王励勤。37歳という年齢を迎えても独身。トップ女優の趙薇(チャオ・ウェイ)、ミス・ワールド元中国代表の趙ティンティン、ビリヤード界の女神と言われた潘暁ティンと、多くの誤報を含みながらも、そうそうたる美女たちとの交際報道がマスコミを賑わせてきた。2010年の上海万博では、当時交際していた女子アナウンサーの劉彦池と会場を訪れ、話題を集めたこともある。

 そんな王励勤が今月、自身の微博(マイクロブログ)に、2枚の「結婚証」の写真を公開。こんなコメントが添えられていた。「これまでずっと自分には縁がないものだったけど、最高のご褒美はいつだって最後まで取っておくものだよ。今日、ぼくは人生で最も貴い贈り物を手に入れた。すべての人に感謝したい」(王励勤)。王励勤、ついに入籍したのである。

 お相手は一般女性ということで、年齢や職業など、詳細は明らかにされていない。また、結婚式については『新民晩報』の取材に対し、「来年はリオ五輪があるから、結婚式についてはまだ具体的に決めていない」とコメント。さらに「入籍を発表してから、多くのマスコミが『張冠李戴(人違い)』をして、赤の他人の写真を流しまくっているから、彼女のことはそっとしておいてあげたいんだ」とも語っている。賢明な判断だろう。

 中国の男子選手の「結婚事情」を考えてみると、同じ卓球選手と結婚するか、女優やダンサーなどの芸能関係との結婚が多く、一般女性との結婚は意外に少ない印象がある。エリートの選手たちは言ってみれば温室育ち。一緒に練習してきた卓球選手か、スポーツ選手として成功してから知り合った人間くらいしか、出会いの場がないということか。
 王励勤の結婚で、残る「大物独身貴族」は中国女子チームの孔令輝監督。長年交際した女優の馬蘇とはゴールインには至らなかった。今年4月にはグラビアモデルとの熱烈な「車内キス」が報じられていたが……。今年10月で不惑(40歳)を迎え、そろそろ吉報が聞きたいところです。
  • 今年5月の世界選手権での王励勤。結婚おめでとう!

 10月5〜12日に黒龍江省ハルピン市で行われた全中国選手権。個人戦に続き、団体戦の結果をお伝えします。

★2015年“信和財富杯”全国卓球選手権 10.5〜12/黒龍江省ハルピン市

〈男子団体〉●第2ステージ・準々決勝

上海市 3ー1 河北省
広東省 3ー0 北京市
山東魯能 3ー0 河南省
解放軍 3ー2 遼寧省
●準決勝
〈上海市 3ー2 広東省〉
○許シン 7、ー11、2、7 張超
 尚坤 ー11、6、ー7、ー5 林高遠○
 趙子豪 12、ー6、8、ー9、ー9 周啓豪○
○許シン 9、10、9 林高遠
○尚坤 7、ー7、8、ー4、8 張超
〈山東魯能 3ー2 解放軍〉
○方博 ー11、8、3、10 徐晨皓
 張継科 10、ー7、ー9、ー6 周愷○
 孔令軒 ー8、ー8、ー7 周雨○
○方博 6、11、ー8、7 周愷
○張継科 ー8、6、ー4、6、4 徐晨皓
●決勝
〈上海市 3ー0 山東魯能〉

○尚坤 ー8、6、ー7、8、7 方博
○許シン 5、7、3 全開源
○趙子豪 9、ー11、8、ー3、9 孔令軒

〈女子団体〉●第2ステージ・準々決勝
解放軍 3ー1 江蘇省
山西汾酒 3ー2 北京市
山東省 3ー1 上海市
黒龍江省 3ー1 遼寧省
●準決勝
〈山西汾酒 3ー2 解放軍〉

○武楊 ー3、11、7、4 周シントン
○李暁丹 9、ー7、ー9、5、9 木子
 呂ティンティン ー5、ー5、ー2 胡麗梅○
 武楊 ー3、ー8、5、ー5 木子○
○李暁丹 9、8、4 周シントン
〈黒龍江省 3ー2 山東省〉
○車暁曦 4、10、7 劉高陽
○王曼昱 11、10、5 顧玉ティン
 王シュアン ー5、5、5、ー14、ー7 楊艶梅○
 王曼昱 4、ー9、ー10、6、ー6 劉高陽○
○車暁曦 ー10、7、3、ー10、9 顧玉ティン
●決勝
〈山西汾酒 3ー1 黒龍江省〉
 李暁丹 ー6、ー9、ー7 王曼昱○
○武楊 9、9、ー4、7 車暁曦
○呂ティンティン 7、6、7 王シュアン
○武楊 4、ー9、4、6 王曼昱

 男子団体優勝は上海市。山東魯能の張継科が右肩の故障を悪化させ、決勝を欠場したことはすでにお伝えした。男子ワールドカップを控えた北京市の馬龍は団体戦に出場せず、解放軍の樊振東も第1ステージのみの出場。上海市の最大の勝因は、唯一ベストメンバーを組めたことにある。

 男子団体を戦った選手たちの中で、最近その存在が妙に気になるのが、解放軍チームの周愷。13年世界ジュニア決勝で張禹珍(韓国)に完敗した試合をコートサイドで見ていた時は、失礼ながら「個性に欠ける右シェークドライブ型」という印象だった。しかし、先月のスーパーリーグ・プレーオフ準決勝では、梁靖崑とゲームオールの激戦を演じ、解放軍チームでは先輩の周雨よりも重用されている。第1ゲームのラブオールから試合終了まで、常に集中力が高く、凡ミスが少ない。中国男子の主力になるとは考えにくいが、主力の脇を固める貴重なバイプレーヤーになるかもしれない。

 女子団体は山西省チームが優勝。準決勝で解放軍チームとの熱戦を制した。もっとも、こちらも男子と同様、ベストメンバーを組んだチームは少ない。北京市は丁寧を欠き、山東省チームは第2ステージ1回戦の湖北省戦では、陳夢と李暁霞がふたり揃って出場したものの、準々決勝の上海市戦では李暁霞のみが出場し、準決勝ではついにふたりとも欠場。両選手とも故障を抱えてはいるが、「無理してまで出る大会ではない」「若手を鍛える良い機会」ということ。広東省チームの劉詩ウェンも団体戦を欠場し、四川省チームの朱雨玲は第1ステージのみの出場に留まっている。
  • 解放軍チームの周愷。とにかく穴のない選手(写真は15年スーパーリーグプレーオフ)

 大変遅くなりましたが、10月5〜12日に黒龍江省ハルピン市で行われた全中国選手権の結果をお伝えしましょう。

★2015年“信和財富杯”全国卓球選手権 10.5〜12/黒龍江省ハルピン市

〈男子シングルス〉
●2回戦

林高遠(広東省) ー8、ー6、7、7、6、ー7、5 周雨(解放軍)
宋旭(寧夏銀川) ー19、ー3、10、10、6、13 梁靖崑(河北省)
●3回戦
王楚欽(北京市) 6、4、ー8、9、9 馬龍(北京市)
閻安(北京市) ー3、ー9、6、4、9、8 ハオ帥(天津市)
林高遠 ー8、7、8、8、9 于子洋(黒龍江省)
周愷(解放軍) ー10、6、11、ー5、ー6、3、5 方博(山東省)
●準々決勝
張継科(山東省) 5、ー10、8、23、4 閻安
樊振東(解放軍) 10、10、8、8 林高遠
尚坤(上海市) 9、7、7、ー11、4 王楚欽
許シン(上海市) 4、6、ー6、ー5、11、11 周愷
●準決勝
許シン 9、5、ー9、8、6 樊振東
張継科 7、ー7、11、7、9 尚坤
●決勝
許シン ー9、10、9、9、6 張継科

〈女子シングルス〉
●3回戦

陳幸同(遼寧省) 6、ー5、9、8、ー6、6 李暁霞(山東省)
孫銘陽(寧夏銀川) 11、6、ー7、ー9、3、10 陳夢(山東省)
盛丹丹(北京市) 6、7、15、ー2、5 馮亜蘭(湖北省)
木子(解放軍) 4、8、10、7 文佳(遼寧省)
●準々決勝
李暁丹(山西省) 10、10、8、ー9、ー8、5 劉詩ウェン(広東省)
陳幸同 7、4、7、8 武楊(山西省)
孫銘陽 ー9、5、ー5、7、4、8 盛丹丹
朱雨玲(四川省) ー14、10、5、ー4、8、ー10、10 木子
●準決勝
陳幸同 10、8、9、8 李暁丹
朱雨玲 ー6、ー8、9、5、5、ー8、6 孫銘陽
●決勝
 朱雨玲 12、9、10、6 陳幸同

〈男子ダブルス〉●決勝
馬龍/許シン(北京市/上海市) 8、ー7、6、ー6、8、2 劉丁碩/鄭培鋒(山東魯能/福建省)
〈女子ダブルス〉●決勝
劉詩ウェン/朱雨玲(広東省/四川省) 9、ー11、6、ー5、8、6 顧玉ティン/木子(山東省/解放軍)
〈混合ダブルス〉●決勝
樊振東/木子(解放軍) 6、4、6、5 袁励岑/陳幸同(遼寧省)

 男子シングルスは、第1シードの馬龍が北京市チームの後輩、15歳の左シェークドライブ型・王楚欽に敗れる波乱。もっとも、アジア選手権の個人戦を腰の故障で棄権した馬龍にとって、それほど無理をする大会ではなかっただろう。全中国選手権は、日本での全日本選手権に比べると、大会の位置づけはかなり低い。馬龍は大会後に行われた男子ワールドカップでは、わずか1ゲームしか落とさずに優勝している。

 決勝に勝ち進んだのは、アジア選手権決勝で敗れた樊振東に完勝した許シンと、準々決勝の閻安戦で第4ゲーム25ー23という大接戦を演じた張継科。もっとも、勝負所で相手を置き去りにする連続得点が持ち味の張継科にすれば、この「25ー23」というスコアは、まだ本調子ではないことの証明と言えるかもしれない。

 決勝での敗戦後、CCTV(中国中央電視台)の取材に対して「決勝でのプレーはとても良かったと思う。許シンとの試合にしては、素晴らしいと言える内容ではなかったかもしれないけど、技術・戦術面においては、かなりハイレベルなものが含まれていた」と語った張継科。「許シンのフォアハンドは強力だ。試合の終盤になるに連れ、そのプレッシャーが増していった。彼の優勝を祝うよ」と当たり障りのないコメントに終始したが、果たして完全復活はあるのか。中国がフルメンバーでエントリーするポーランドオープン、スウェーデンオープンで、その真価が問われる。

 女子は、準々決勝で木子との大激戦を制した朱雨玲が優勝。そのプレーが注目された李暁霞は、3回戦で陳幸同に2ー4で敗れ、その陳幸同がするすると決勝まで進出した。準々決勝で武楊にストレート勝ちしたのは驚きだ。ボディバランスの良さと両ハンドの安定感に加え、小柄な割にはパワーのある選手だと感じていたが、そこまでとは……。そしてもうひとり、3位に入った16歳の孫銘陽も今大会のサプライズ。今大会は寧夏銀川チームから出場したが、もともと山東省青島市の出身で、現在は人民解放軍チームで腕を磨いている。バック面にスペクトルを貼る右シェーク異質攻撃型で、昨年の全国青年選手権で3位に入り、国家2軍チーム入りを果たした。今年の世界ジュニアでは、代表に名を連ねてもおかしくない。
  • 馬龍を破った王楚欽。左腕が飽和状態の中国でも有望な存在(写真は14年世界ジュニア)

  • 陳幸同、全国青年選手権に続く活躍で大きくアピール(写真は14年世界ジュニア)