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 12月3日、今朝の朝日新聞と日本経済新聞の2紙で「卓球の新リーグ構想」の記事が大きく掲載された。
 実際には来週10日の日本卓球協会の理事会で審議され、正式に準備をスタートするかどうかが決定するので、あくまでも予想記事だ。

 本来ならば1年前の理事会で決定するプロジェクトだったが、検討不十分と言うことで先延ばしにされていた議題だ。その後も、日本リーグ側への説明や理事会でのプレゼンテーションを経て、前向きな形で来週の理事会に諮られる予定だ。

 今まで「プロリーグ」という名称で語られてきたが、ここに来て「新リーグ」で、TリーグやTTリーグという候補の名称まで新聞には書かれている。
 今までは「プロ」と付くだけで、それが単なるプロ興行のリーグにとらわれてしまうことがあった。その中で、「チーム戦のリーグは金もかかって大変だから、ゴルフのような賞金トーナメントが卓球にはあっている」との意見も飛び出してきた。
 またプロリーグと名前がつくことによって、参加できない企業型の卓球チームもある。もともと、ブンデスリーガ、スウェーデンリーグ、フランスリーグ、超級リーグは、プロとはうたっていない。特にヨーロッパのクラブ組織では、プロとアマの垣根はなく、地域に密着したチームがピラミッド型に形成されているのだ。

 数チームのプロリーグではなく、日本全国に広がっていく地域密着の卓球リーグ、それが「新リーグ構想」のコンセプトとして変化している。

「まだ理事会で検討される前に、誰が情報をマスコミに流したんだ」という「犯人捜し」が協会内部で起きているとのこと。全くのナンセンスだ。これは隠すような情報ではない。
 客観的に観て、新リーグが卓球界にもたらすマイナス要素とは何だろう。
 リオ五輪で盛り上がり、注目を浴びている卓球が、新リーグ設立を進めることがマイナスなのだろうか。
 プロリーグというよりも地域密着型のリーグとして広がっていくのであれば、収入に合わせて身の丈にあったクラブ運営をすればよいのだろうし、トップ選手を年1回の全日本選手権の時しか観られない卓球ファンの気持ちを考えれば、新リーグは歓迎されるべき話だ。トップ選手にとっても、プロフェッショナルとして卓球をできる場が広がることに何のマイナスがあるのだろう。
 まさにこのプロジェクトは「今しかできない」ことだし、「何年、検討したら気が済むんだ。もう十分でしょ」と関係者には言いたい。 (今野)