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 鹿児島・松元平野岡体育館で行われていた全日本選手権(団体の部)は大会最終日を迎えた。昨日は最高気温が30度にもなった鹿児島。会場の松元平野岡体育館には空調がなく(来年は設置予定)、選手は大汗をかき、ゲーム間のベンチでは頭に氷嚢を乗せながら奮闘した。まず男子の準々決勝以降の結果は下記のとおり。

●男子準々決勝
協和キリン 3ー0 リコー
日鉄物流ブレイザーズ 3ー2 愛知工業大
シチズン時計 3ー0 鹿児島県選抜
東京アート 3ー0 ジュニアナショナルチーム
●準決勝
東京アート 3ー2 シチズン時計
日鉄物流ブレイザーズ 3ー2 協和キリン
●決勝
〈東京アート 3ー0 日鉄物流ブレイザーズ〉
○高木和 ー8、7、9、8 定松
○吉田 8、ー5、ー7、4、9 藤村
○吉村 5、ー8、4、7 藤本

 男子優勝は東京アート。予選リーグで村松が脇腹を傷め、吉村も腰に不安を抱えるなど万全の状態ではない中、吉田と高木和というふたりのベテランが奮闘。準決勝のシチズン時計との大一番では、吉田が全日本実業団で敗れていた酒井にラストで完勝し、2点取りで決勝へ。決勝トップでは高木和が、絶好調の定松に競り勝って貴重な先制点を挙げ、吉田も藤村にゲームオール11ー9で勝利して一気に優勝を引き寄せた。準優勝だった日鉄物流ブレイザーズも、メンバー全員が火の玉のような闘志を見せ、ビッグタイトル獲得も遠くはないことを予感させた。

 「今年目指しているグランドスラムに、また一歩近づくことができてうれしく思います。予選リーグから愛工大戦の2ー2ラストで、和弘が3連敗くらいしている高見に気持ちで勝ってくれたりとか、本当に楽ではなかったですね。一番苦しかったのはシチズン戦ですけど、決勝トーナメントのドローを考えると愛工大戦の勝利は大きかった。吉田も今年くらいから、団体戦でも個人戦に近いレベルのプレーができるようになっていますね」(東京アート・大森隆弘監督)

●女子準々決勝
中国電力 3ー2 デンソー
十六銀行 3ー1 遊学館高
日立化成 3ー0 豊田自動織機
サンリツ 3ー2 ジュニアナショナルチーム
●準決勝
中国電力 3ー0 十六銀行
サンリツ 3ー1 日立化成
●決勝
〈中国電力 3ー2 サンリツ〉
 土田 9、ー6、ー10、ー8 平○
○成本 6、3、ー9、8 三村
 庄司 6、ー9、4、ー8、ー5 松本○
○成本 ー9、12、10、9 平
○土田 7、8、9 三村

 女子優勝は中国電力。準々決勝のデンソー戦、決勝のサンリツ戦とキャプテン・土田が勝利を挙げ、チームを優勝に導いたが、その土田曰く「MVPは成本」。「決勝の4番の3ゲーム目、8ー1くらいから成本が逆転してくれて、流れを引き戻してくれた。そこがすごく大きなポイントでしたね」(土田)。しゃがみ込みサービスからの変化の大きい速攻が持ち味の成本だが、粘り強さも兼ね備え、しぶとく得点を重ねた。

 「ぼくがベンチに入って初めて優勝できた大会なので、すごくうれしいです。ポイントになった試合は(準決勝の)十六銀行戦ですね。出た選手が一人ひとり役割を果たしてくれて、それが決勝で「挑戦する気持ち」に変わっていったと思います」(中国電力・和田圭輔コーチ)。サンリツは準決勝の日立化成戦3番で新人・秋田が貴重な勝利を挙げ、決勝でも3番松本がカットの庄司を破って初優勝に王手をかけたが、あと一歩及ばなかった。

 大会の詳しい報道は、11月21日発売の卓球王国2020年1月号に掲載されます。ご期待ください!