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 日本リーグ総合優勝を決めるプレーオフ大会「JTTLファイナル4」が12月9~11日に行われ、男子は東京アート、女子は日本生命が優勝した。

 昨年、ファイナル4を制した東京アートだが、今季の日本リーグは前期が2位、後期は5位とブレーキ。今大会には総合3位でなんとか出場を果たした形だった。しかし、準々決勝では日産自動車を、準決勝はグランプリ大阪をともに3-1で破って見事に決勝進出。昨年と同じく協和発酵キリンとの決勝を迎えた。
 トップで遊澤が坂本の攻撃を止めきれずに競り負けたが、2番では張が木方の伸びのあるドライブに苦しみながらも勝利し、1-1のタイに。しかし、勝負所となるダブルスでは、ビッグプレーを連発する倉嶋/田勢の前に敗れてあとがなくなった。俄然、協和発酵ペースとなったこの窮地に、頼れる男・韓陽が倉嶋をストレートで完封して、流れを引き戻す。ラストは大森vs.下山の早稲田大OB対決となった。
 「かぶっていた(同時期に在学していた)わけではないので、特に意識してなかった」と、試合後にコメントしたように、大舞台のラストでも大森は落ち着いていた。対照的に下山には緊張の色がみえ、硬さが見られる。それを察知してか、大森はロングサービスを多用し、下山を崩していく。さらには「気合いを出さないと力が出せない」と、得点を重ねるごとにガッツポーズを出して自らを鼓舞する大森が、最後までペースを握り続けて、ストレートで勝利。東京アートの連覇となった。

  
 左から、張一博、韓陽、大森隆弘


応援団の声援を受けて、スーパープレーを連発した協和だったが…

  女子も昨年優勝の日本生命が連覇を達成。昨年は団体のタイトルを総なめにした“ニッセイ”だったが、今年は全日本団体のタイトルを日立化成に奪われた。そして、決勝の相手はその日立化成だった。1番、馮暁雲のショートを打ち抜けずに重本が敗れ、2番は李佳vs.王輝。全日本団体では王輝に2点を取られたが、その難敵に対して村上監督は「李佳を当てにいった」。第1ゲームを奪われたが、第2ゲーム以降は王輝のカットに対応。回転量、長短、放物線の高さなど変化をつけたドライブで王輝のカットを狂わせた。「5ゲームマッチで、第1ゲームを取られてから逆転するのは地力がある証拠」と、監督が全幅の信頼を寄せる李佳が期待に応えた。
 そしてもう一つのポイントであったダブルス。硬さが見られる金沢/藤井であったが、1-1で迎えた第3ゲーム目、10-9となった場面でタイムアウトを取り、このゲームを11-9できっちり奪うなど、平成18年度全日本優勝ペアの地力を見せて、藤沼/島田を破った。続く4番は元日本代表対決で、藤井が藤沼に敗れるも、ラストは金沢がパワーのある河村を封じ込めて完勝。試合後にはチームで金沢を胴上げしたが、選手を胴上げするのは初めてだったという。村上監督はNT監督に就任したため、日本リーグの前から練習を見られなかったというが、選手からは「体育館に監督がいないのは寂しいが、試合でいいプレーを見せたい」という声から、「監督の体が心配」と、多忙な監督を気遣う声も。対する村上監督も「ニッセイの選手もNTに入って、一緒に世界と戦いたい」と、監督と選手が信頼を寄せ合うニッセイが“ファイナル4”連覇を達成した。

  
左から、李佳、金沢/藤井、金沢


元日本代表対決に勝利した日立化成・藤沼