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 12月25~27日まで世界選手権横浜大会女子二次選考会が行われた。今選考会は、第1ステージでは6名ずつ5つのグループに分けてリーグ戦を行い、第2ステージではさらに順位別のリーグ戦を行う。そして、1・2位リーグの優勝者には世界選手権代表権が与えられる。

 注目の1・2位リーグだが、残り2戦となった26日終了時で、田勢美貴江(十六銀行)、樋浦令子(タイコウハウス)が6勝1敗で並び、石川佳純(ミキハウスJSC)が5勝2敗で追うという状況。さらに、最終日の結果次第では4勝3敗の平野早矢香(ミキハウス)、藤井寛子(日本生命)、梅村礼(文化シヤッター)にもチャンスがあるという大混戦の様相を呈していた。
 そして迎えた最終日。第1試合で首位タイの樋浦が伊藤みどり(十六銀行)に勝利し、田勢は藤井に敗れた。これで単独首位となった樋浦が、最終試合で森薗美咲(青森山田高)に勝てば代表決定となったのだが、緊張の色が見られ、思い切りの良い森薗の速攻の前にゲームオールで敗れた。そして、田勢が平野に勝ったことで、7勝2敗で樋浦と並んだ。さらに、この日、梅村と藤井を連覇した石川も7勝2敗となり、優勝の行方は三者間のゲーム率の差に委ねられた。その結果、わずか1ゲーム差で田勢美貴江に軍配が上がり、2003年パリ大会以来の世界選手権の切符を手にした。

 「今までの選考会では周りの選手の成績を気にしてしまっていたが、今回は気にしないようにした」と語ったように、日本リーグではエースとしてチームを引っ張る活躍を見せながらも、代表選考会では思ったような成績を残せないでいた。それが、昨年の全日本社会人優勝、そして全日本ベスト8・混合複優勝という実績を挙げるたびに、自身のプレーを出せるようになっていった。そして、今選考会でもベテランらしく落ち着いた試合運びで、安定したバックハンド攻守を見せた。
 若返りが進んでいる日本代表だが、やはりチームには頼れるベテランは必要だ。これまでの経験を活かして、世界の舞台でどのような戦いを見せてくれるのだろうか。今から楽しみだ。
代表権はすぐ目の前にあった樋浦だが…全日本チャンピオンの平野は4勝5敗と苦しみ、
田勢に敗れた後、ベンチで涙を流した