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 先の全日本選手権上位者がずらりと顔を揃え、日本卓球界の祭典ともいえる『ジャパントップ12』が2月11日、東京・代々木第二体育館にて行われた。

 男子は岸川聖也(スヴェンソン)が初優勝。予選で大矢(青森大)と丹羽(青森山田中)を下して、世界選手権代表が3人揃ったCグループを1位通過。準決勝では、予選で韓(東京アート)を倒した上田(青森山田高)を4-1で下して決勝進出。決勝の相手は水谷隼(明治大)だった。全日本選手権では準々決勝で激突し、ゲームオールの大接戦となったこの対戦。しかし、今回は岸川が怒濤の攻撃を見せて、ストレートでの勝利。全日本での借りを返した格好となった。
 ジャパントップ12初出場の水谷は優勝こそならなかったが、準決勝では吉田(グランプリ大阪)をストレートで下すなど、全日本チャンピオンの技を存分に発揮し、観客を沸かせた。その吉田は、昨年まで4連覇していたが、ついに記録が途絶えてしまった。

 全日本選手権ベスト4のうち、準決勝に進めたのは福原愛(ANA)のみというハイレベルな女子の栄冠に輝いたのは藤沼亜衣(日立化成)。第8回大会以来、6年ぶりの優勝を飾った。予選は石川(ミキハウスJSC)、森薗(青森山田高)という伸び盛りの若手との対戦となったが、落ち着いた戦いぶりで勝ち抜いた。準決勝では、王輝(日立化成)を見事な戦術で破った渡辺裕子(ミキハウス)との異質攻撃同士の対戦となったが、ここでもキレのある速攻で4-0で勝利。決勝ではかつてのダブルスパートナーである福原と対峙した。好調・福原の前に第1ゲームを失った藤沼だが、第2ゲームをデュースで取ると流れをつかみ、4-2で勝利。「今までは考えすぎるとおかしくなることがあったので、考えすぎないようにやった」という言葉通りに、大会を通じて非常に落ち着いたプレーが目立った。全日本選手権では思うような結果が残せなかった藤沼だが、今大会の優勝は世界選手権へ向けても大きな価値のあるものとなった。
 第10~12回大会の3年連続準優勝に続いて、今回も優勝に手の届かなかった福原。しかし、一発強打を封印し、コンパクトなスイングから繰り出されるピッチの早い攻撃で相手を揺さぶるプレーがはまり、決勝まではオールストレート勝ち。決勝の第3ゲーム以降はやや硬くなってしまったのが悔やまれるが、世界選手権での戦いぶりが楽しみだ。全日本女王の平野早矢香(ミキハウス)は初戦で田勢(十六銀行)にストレートで敗れて予選敗退。しかし、気持ちを切り替えた2戦目で元女王の金沢(日本生命)を気迫のこもったプレーで下した試合はさすがだった。