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世界選手権ドルトムント大会(団体戦)

 ブンデスリーガ仕込みの大会のショーアップが随所に光る今大会。観客のノリも良い。手拍子や歓声はメインアリーナを揺るがせるほどだが、度が過ぎているという感じではない。ドイツ選手のネットインでは大きな拍手は起こらないし、ちゃんと観戦のマナーをわきまえている。

 円形の会場を取り巻く通路部分には、ホットドッグやピザ、フライドポテトなど様々なスナックの売店が並ぶ。試合の合間にホットドッグをかじりながら、ビール片手に語り合っている観客の姿も多い。スタンドでビールを飲んでいる人はあまり見かけなかったが、日本の野球場のような雰囲気。ビールやコーラが外の2倍くらいの値段なのもよく似ている。

 昨日の日本男子対ドイツ戦では、まずセンスの良い音楽とともに、マスコットのラッケディーノに先導されて選手たちが入場。ドイツ男子チームの選手紹介の時には、チアリーダーたちが宙を舞い、2機の小型飛行船が飛び、場内は割れんばかりの大歓声。驚くべき卓球空間が出現した。しかも試合の合間には、後ろで次に戦う選手たちが練習している中、ボルやオフチャロフにミニインタビューまでしてしまうのだ。

 「これが世界選手権なの?」と思ってしまうくらい、時に興業色が強いが、観客が見て面白いのはどちらなのか。全身で卓球を楽しむ観客たちの前で、ドイツチームにホームのプレッシャーなど微塵も感じられない。今日の男子決勝はどれくらい盛り上がるのか、今から楽しみ。