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ユース五輪・卓球競技

 「この長い期間、本当に頑張ってくれました。ふたりともメダルを獲れたことは、本当に良かったなと思います」。開口一番、まずは選手たちの労をねぎらった田㔟邦史監督。「決勝はチャンスはあると思って準備もしたし、負けると思って戦っていたわけじゃない。でも、ほんのちょっとしたところの差が大きい」と語った。
 「たとえば、タイムアウト後の作戦変更、あるいは相手の作戦変更への対応は、パッと切り替えができるようにしないといけない。例を挙げるなら、村松はあれだけ威力があるバックドライブが打てる。それならバックサービスをマスターして、タイムアウトの後にサッとバックサービスを出して、3球目で狙い打つという戦術も採用できるはず」(田㔟監督)。

 ユース五輪では初采配となった田㔟監督。「技術面だけではメダルは獲れないということを痛感した。人間性やメンタル、フィジカルまで、全体の部分を指導していける指導者になりたいと思いました」と大会を振り返る。加藤のベンチでは、メダルを獲れなかった悔しさを味わい、団体戦ではメダルを獲る喜びも味わった。それでも、いくら銀メダルを獲っても、金メダルを獲れなかった悔しさのほうが大きいというのが本音。「日本は中国に勝って金メダルというところを目標にしている。これで満足せずにさらに勉強を重ねて指導していきたい。ぼくも監督として、本当に良い経験をさせてもらいました」。
 
 大会で見つけた課題や反省は尽きないが、チーム・ジャパンをベンチで支え続けた32歳の青年監督は、こんな言葉と「田㔟スマイル」で大会を締めくくった。「……まずは、日本で長い間応援していただいた卓球ファンの皆さんに、ありがとうを言いたいですね」。
  • 香港戦で村松/加藤ペアにアドバイスする田㔟監督

  • JAPANを背負った背中です